ダーク・ファンタジー小説

幼き心のひと雫【一部変更あり】
日時: 2017/01/28 08:59
名前: 月兎

簡単ではありますが、あらすじを紹介します!!

小学五年生の葉子(ようこ)は3年前に殺人事件で母親を亡くし、

父親と二人暮らし。それまでは幸せに暮らしていた。

が、葉子の身に怪異が襲う!!

そこに現れたのは……

こんなあらすじとなっています。

次に登場人物の紹介をします!!

・月森 葉子(つきもり ようこ)…小学五年生の女の子。3年前に母親を亡くした。
・父親…葉子の父親。最愛の妻を亡くした。
・霜田 瑠璃香(しもだ るりか)…図書館で知り合った。オカルト女子。
・影異 怪華(かげいかいか)…転校生。謎が多い。

更新ペース

超不定期


その他
・少しグロ注意

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Re: 幼き心のひと雫【一部変更あり】 ( No.29 )
日時: 2017/11/22 18:40
名前: 月兎

「……………」





「…瑠璃香?」





「………………」





「生きてる?」





「…………………」





「るーりーか!!」





「……千香…」





「なぁに?」


「真面目に聞いてくれる?」


「…………うん…」


「……私…………もうすぐで死ぬかも……」


「………………………………………………え?」


「“例の件”の事なんだけどさ………」


「……うん………」


「どうやら私だけでは手に負えないみたいなんだ……」


「……………うん…」


「だからね…………私、今回の異変の元凶に殺されるかもしれないんだ………」


「…………え?」


「………だから、千香に最後に伝えたいんだ……………。ありがとう。」


「……………………………」




「……千香?」





「……ッ!!………っざけんじゃないわよ!!私はね、瑠璃香のためだと思って今まで馬鹿明るく接してきたのに……母親を亡くして悲しむあんたを元気づけようとしてるのに………!!それじゃあ無意味じゃない!!何?あんたは今までの私の親切心を無駄にするの??あんたは………あんたは私を何だと思ってるの??」

「……千香………ごめん……」


私は、本気で怒った千香を初めて見た……
そうだ……千香は私を気遣ってくれていたんだ……
それに気づけていなかった私は本当に馬鹿だ……
ここまで生きてきて、何一つとして千香に感謝をしなかった……
今までの時間は何だったのだろう……




千香はその場に泣き崩れた。大粒の涙と千香の悲壮の叫びは、私の心に目には見えない何かを問いかけていた。けれど、私はその問いに気づけなかった。なぜかって?



………………。




……………。




だって分かるわけないよ……そんなもの…………。

そう、大切なモノを失って初めて分かるんだもの………。

ごめんね?千香…………

ふふ……本当に私って馬鹿だな…………。

……………













さようなら………千香………。













つづく……

Re: 幼き心のひと ( No.30 )
日時: 2017/11/24 14:29
名前: 月兎

「どう………して…………」

「……なぜ驚くの?私たち“友達”じゃない。」

「…………………」

「ふふ……」




許せない……許せるはずがない……葉子ちゃんを……みんなを苦しめた影夜を…………。



「なぜ何も言わないの?」

「……ッ」

「?」

「……馬鹿言わないで!!あんたなんかっ……あんたなんか“友達”なんかじゃないわよ!!みんなを苦しめたあんたなんか味方なわけないでしょっ!!」

「……へぇ………この私に向かってそんなこと言うんだ……ふふ……私を消したいなら消せばいいじゃない……でも、そんなことをしたらあなただって消えるのよ?」 

「別に…私なんかどうなったっていい……それでみんながあんたの魔の手から救われるのなら………」

「……………」

「もう、あんたなんかに振り回される私じゃない。そうよ……私はみんなを守るのよ……」

「……ふふっ…。……面白い事を言うのね……でもそうやって今まで何人も殺してきたじゃない……」

「…………………−ざけるな。」

「……え?」

「ふざけるな!!もう変わったのよ……今までの私から変わったのよ……それなのに………。それなのに!!あんたは何も変わらない……!!あんたは人が死んでどうも思わないの??」

「…思わないわ……私はただ仕返しをしているだけよ……」

「そんなこと言ったって……あんたのせいで死んだ人は関係ないでしょ……!!」

「……私は全てが憎いの………私を見捨てたこの世の全てが憎いの……あなたなんかに私の気持ちが分かるわけないでしょ……」

「………いいえ、そんなことないわ……私にだってあんたの気持ちが分かるわ……」

「……………なぜそこまで言うの?そこまでして私を悪夢から救い出したいの?」

「………本当はただみんなに愛してもらいたかっただけでしょう?本当は…こんな事をするつもりはなかったんでしょう?」

「…っ!?」

「……寂しかったんだね……もっと友達が欲しかったんだね……そうでしょう?」

「どうして……そんなこと分かるの?」

「……顔が泣いてる………」

「……え…」

「うん…」


私は怪華に言われた通り、頬に触れた。
すると、とても熱い感触に思わず手を引っ込めてしまった。


「……………っ!!」


………目の前にある怪華の顔を見ていると、なんだか懐かしい感じがした。………そうだ。忘れていただけなんだ……『人を愛する』という感情は私にもあったんだ………


「………ありがとう…」


「……………あなたがこの世に生きている全ての人間を愛せないのならば、私があなたを愛してあげるわ………」


「……………愛…………する?」


「………うん…」


「…ふふ………」



私の名前は細川桐子。早くにして電車にひかれて死んでしまった。私は早く天国に行くべきだと思ったのに、なぜか行けなかった。その原因が、あの呪いのせいだと知ったとき、私は悔しくなった。会社が悪い、家族が悪い、…………そして………私を最悪な運命に導いたこの世が悪い……そう思うようになってしまった………………けれど、だからと言って人の命を奪う必要性は全くなかった…………ふふ……私って……なんて醜いんだろう…………良かった……この世にバイバイする前に自分の罪に気づけて…………。教えてくれてありがとう……小野桐子……。









To be continue……

Re: 幼き心のひと雫 ( No.31 )
日時: 2017/12/07 20:03
名前: 月兎

「はぁっ…はぁっ………」

(ここに……。この星空小学校に怪華ちゃんはいる……!!急いで見つけなきゃ……!!)

………とてつもない霊気を感じる…。今この学校に入れば、私の身は危険にさらされるだろう。でも、そんな事どうだっていい。とにかく、一刻も早く怪華ちゃんを見つけ出したかった。

今、学校は臨時休校になっている。……なぜかって?……だって…学校の地中から人骨が見つかったんだもの……その骨はこの学校で起きた殺人事件の被害者の男の子のものらしい……しかも、その男の子は亡くなる前はちょうど私の席らしくて……。でも、それ以外にもいくつかの事件がこの学校では起こっているらしい。………だから、この学校にいる地縛霊を成仏させるために、今この学校には幽霊退治の巫女が来ているはず……。……本当ならば、私はあの巫女を味方すべきだ。……でも…そんなことできない…できるわけない……だって……そんなことしたら怪華ちゃんまで……退治されちゃう……










……もう何も思い残すことなどない…怪華ちゃんを救うためなら……!






つづく……

Re: 幼き心のひと雫 ( No.32 )
日時: 2017/12/07 20:04
名前: 月兎

私の親友、千香は病気で亡くなった。

何の予兆もなく……

私はその事を知った時、どんなに悲しかったか……

つい最近まで見ていた千香の笑顔を見ることは二度とない。

伝えたい事だってまだたくさんあったのに……

もう二度と伝えることはできない……

辛かった……

苦しかった……

二人で遊んだ事も、けんかした事も、泣いた事も、笑った事も………

そのような想い出は夢だったのだろうか……

ううん、そんなことない……

確かにあった…千香と共に紡いだ歴史は確かにそこにある……

……そうか…千香は死んでなんかいない……

…千香は“歴史”の中で生き続けているんだ……

………そうだよね?………千香……

…最後にもう一つ………

…ありがとう………そして…















“さようなら”









つづく……

Re: 幼き心のひと雫【一部変更あり】 ( No.33 )
日時: 2017/12/14 19:22
名前: 月兎

「……ありがとう…」

「……こちらこそ…」


私は、影異怪華……いや、小野桐子に大切な何かを思い出させてくれた。……私は未熟だった。この素晴らしき世界を憎んではいけない事を知らなかった。

「私の本来居るべき場所に行きたい……。でも……」

「箱の呪いがあるから行けない、でしょ?」

「…うん……」

「…………」



『その必要はないわ』



そのはっきりとした声に、私たちは思わず声の方向へ顔を向けた。……けれども、その声の正体はどうも私たちに敵意を向けているようだった…

「…ふふ……こんにちは…」



その姿は、巫女装束で、女性にしては背が高かった。存在的に言えば、どうやら私たちとは相性が合わないらしい。

「はじめまして……私の名は……」


私たちは声の正体に驚きを感じるばかりで、声を出すことができなかった。


「神崎 桜、巫女をやっているわ……」


………一つ忘れていた事がある…………


……葉子ちゃんに最期の別れをしなければ……


それまで成仏するわけにはいかない……








一方その頃……


(…霊気がすごい……)


私は、学校に入り、怪華ちゃんを探している。でも、なかなか見つからない。どうしよう……そういえば……怪華ちゃんは学校で何をしてるんだっけ…?…………。



『そこで何をしているの?』


……どこかで聞いたことのある声がした。


『……ふふ…大丈夫よ、私はあなたの味方だから……』

「……誰…ですか?」

『…みんなからは、こう言われているわ……。【赤い服の女】って……』

……確かにその声は、あの時【キリコさん】から助けてくれた女先生の声だった。

「先生……」

『もう一度聞くわ…。そこで何をしているの?』

「……怪華ちゃんを探しに来ました…。」

『へぇ……。あの子なら、学校の校庭で探し物をしているわ。何を探しているのかは分からないけれど……』

「…はい!分かりました……!!」

『…一つ忠告しておくわ……。この学校で巫女が幽霊退治をしているわ…。』

「え……じゃあ先生は……」

『私は平気よ。あの巫女、気合だけはあったのだけれど……。地縛霊はあのやり方だと効かないのよ……。』

「……え?」

『…………はやく行きなさい』

「………え?」


姿は見えないけれど、その凜とした声に私は圧倒されて、押されるように外へと出て行った。




「悪霊退散!!」

「くっ………!」


私と影夜は、巫女によって唱えられた言葉によって、体から力が抜けていくのを感じた。

でも、まだ……まだ終われない。葉子ちゃんに今までの事を謝罪するまでは……!!


「知ってる?あなた達……。そのままもがけば、もがくほど……苦しい思いをするだけなのよ?だから楽にしなさい?」

「くっ………まだ……まだ……!!まだ終われない!!終われるわけない!!」

「ふふ…そうなんだ……じゃあそうすればいいじゃない……そのままもがき苦しんで……あの世に行けばいいのよ……」

「……ッ!!私は……!!私たちは苦しみたくてこの世にいたんじゃない!!私はっ……!私は幸せを求めてこの世に生きてきただけなのっ!!」

「……でも、あなたは怪異の犠牲になったんでしょ?それでも幸せだったというの?」

「………その事を私の親友が教えてくれた……。私が忘れかけていた大切なものを思い出させてくれた……私は一つの家に生まれた。両親はとても可愛がってくれた。学校にも行った。……途中で死んじゃったけど……。でも、だからと言って、私の今までの想い出が消えてしまったわけではない……自分自身でそれを隠してしまっていただけ……その事を私の親友が教えてくれた……でも、今まで紡いできた“幸せ”は消えてしまった……そう、………。あんたのせいで……!!!」

「………なっ!?私があなたの幸せを踏みにじった!?ふざけるんじゃないわよ!!」

「……………。」


時間は稼いだつもり……でも、一向に来る気配がない……もう……体がもたない……


「ふふ……もう無理なようね……。じゃあ私はそろそろ帰るわね……」


そう言って、巫女は去って行った。


『怪……華……ちゃん…?…影夜……さん…?』


……やっと来てくれた…私の大親友の葉子ちゃんが……でも…ちょっと……遅かったかな…?

「大……丈夫…?」

「来て……くれたんだね…」

「当たり……前…でしょ…?」


目の前にある葉子ちゃんの顔は、涙で濡れていた。その表情は、嬉しがっているようで、哀しがっているようだった……。


「ごめん…ね……?葉……子…ちゃん……」

「ううん……そんなこと……どうだっていい……怪華…ちゃんに……会える……だけで…私…幸せ……だから……」

「あり……がとう……葉子…ちゃん……」

「ありが…とう……怪……華…ちゃん……」

「どう……いた…しま……し…て……」

「…どう……いた…しまして……」


二人は互いに泣きあった。目から血の涙が出るほどに……。隣にいた影夜は、幸せそうに、涙ぐんでいた。けれど一緒にいられる時間はほんの少し。もう、怪華と影夜は旅立ってしまわねばならない。これまで行ってきた事に対して、地獄で懺悔しなければならない。そして、来世で同じ過ちを決して繰り返さぬように、この惨劇を覚えておかねばならない。


「怪……華…ちゃん……?……体…が……」

「………大丈……夫…だよ……葉子……ちゃん……たとえ……私が……いなく……なっ…ても……この世……から……消え去ったと……して……も……来世で……会える……はず……だか……ら……」

「うん……そう…だね……」

「……泣かないで?……葉子ちゃんが……泣いたら……私……安心して……旅立てないから……」

「………分かってる……。わかってる……でも……わたし……わたし……!かいかちゃんが……いなくなったら……わたし………」

「………お願いだから……泣かないで……?」

「いやだ……いやだ…………」

「……葉子ちゃん………」



時間がたっていくうちに、二人の体は次第に薄くなっていき、ついには後ろが透けて見えるようになってしまった。

「いかないで……いかないで………かいかちゃん!!」

「……葉子ちゃん」

「うぅ……ひっく…!!がいがぢゃん!!いがないで!!」

「……サヨウナラ……ヨウコチャン……」

「がいがぢゃん!!」


葉子が叫ぶと同時に二人の姿は消えてしまった。


「葉子、一体何をして……」

「うわぁぁん!!るりがさん!!」

「どうしたの?大丈夫?」


葉子は悲しみのあまり、瑠璃香に抱きついた。瑠璃香は、困惑の表情を浮かべていた。けれど瑠璃香は、すぐに状況を察知し、葉子を慰めてやった。


「……葉子……。…辛かったね……。でも、よくここまで頑張ったと思う……。葉子、知ってる?人間はいつかは旅立たなければならない
、大切な人から去ってしまわねばならないんだ……今、葉子が体験したこともこの中の一つなんだ……だから……どんなに辛くて、悲しくても……受け入れなければならないんだ……。……葉子……お願いだから……泣かないで……。前にも言ったでしょ?……葉子がいつまでも悲しんでいると……あの二人は安心して旅立てない……だから……泣くんじゃない……。それに……まだ私がいる……。……分かったら、……もう泣くのはやめろ。」

「瑠璃香……さん……。」

「……………。」







~葉子を襲った突然の悲劇…。葉子は今まで何度も何度も挫折を味わった。けれども、今回の悲劇はこれまでとは比べものにならないほど、大きな挫折だった。しかし、そこで終わってはいけない。この挫折を乗り越えることが大切だ。この先、葉子はどのようにしてこの挫折を乗り越えていくのだろうか~









To be continue…

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