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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 144ページ)
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*141*
「終わりだね。必殺『爆裂業火風鈴拳』!」
王李くんの全身から炎に包まれました。
彼は手から火炎弾を次々発射し、口からは火炎放射を吐きまくります。まさに龍のようです。
王子は全身がボロボロになっていますが、まだ勝負をあきらめないようです。剣を振りかざし、攻撃をしようとします。
ブン!
王子の剣が王李くんを切り裂きましたが、手ごたえがまるでなく、幻のようにフッと消えてしまいました。
「・・・・!?」
「ぼくの幻影拳の味はどうかな」
その声に振り返ると王李くんがいます。
王子はまたも王李くんに切りかかりますが、それも幻影拳による幻でした。
(本物はどこにいるんだろう)
パパパパパパパパパパパパ!
一気に増えた王李くんの幻影はぐるりと王子を囲みました。
「集団でひとりをいじめるというのもまた一興だね。悪いけど、ぼくと戦ったことを後悔してね」
王李くんのかわいらしい笑顔がよりいっそう不気味に感じます。
「残念だけど、止めだよ。『幻影多重拳』!」
たくさんの幻影がいっせいに攻撃を開始しました。
(もう・・・ダメだ!)
王子はぎゅっと目をつぶりました。
そのとき、心の中で声が聞こえてきました。
(王子様、ぼくの力を使ってください)
(きみは・・・・!)
(ぼくの力を使ってラブリくんと星野くんの力を身にまとってパワーアップするんです!)
王子はわらをもすがる思いで心の声を絞り出しました。
(きみの力を信じてみるよ。いくよ!)
(いつでもいいですよ、王子様)
「スペシャルアームド『星野&ラブリ』!」
その瞬間、王子の全身から光が満ち溢れました。
「!」
あまりのまぶしさに怯む幻影たち。
光が収まるとそこに立っていたのは・・・・
「な・・・なんだその姿は!?」
王子の頭からは王冠が消え、かわりにうさぎの耳が生え、背中には大きな白い天使の羽、両手にはキラキラ光り輝くオープンフィンガーグローブをはめ、黄金のタキシードに身を包んだ美形の少年が立っていました。
「初めまして。ぼくはきみたちの知っている王子ではありません。新しく生まれ変わった『プランス・シュードラベル』です。以後お見知りおきを」