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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 144ページ)
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今回は特別に星野くん目線です。
〜星野くんの過去〜
ぼくは星野天使です。
好きなものは戦隊ヒーローとカレーライスです。
人からよくクールだねとか言われていますがそんなことはないと思います。
これは少し自慢になるのかもしれませんが、ボクシングが大得意です。(天使は自慢してはいけないのですが・・・)
あと、ぼくに出会った人のほとんどが女の子みたいなかわいい顔といいます。
ぼく自身はよくわかりません(以前アイドル養成所から少女役でテレビに出ないかと誘われたことがあります)。
ぼくは勉強も運動も普通のどこにいても目立たないほど存在感のない(なさすぎる)子どもです。
ちなみに昔から喜怒哀楽の感情が薄かったです。
そのこともあってか、ぼくは両親から5歳の頃からずっと虐待を受けていました。
父から暴力、母からは精神的な虐待。
そんなことが当たり前のように2年ほど続いたある日、我が家が火事になって、ぼくの父と母が亡くなりました。
ぼくは祖父母の家にいたので無事でした。
その後、当然といえば当然ですが、ぼくは祖父母の家に引き取られたのです。
違う学校に行くことになって、毎日のようにいじめられ水をかけられ服を脱がされ殴られる日々・・・家に帰っても同じような目にあいました。
そのときから、ぼくは精神的苦痛をほとんど感じなくなりました。
何をされても嬉しくもなく悲しくもなく、何も感じない人間になってしまいました。
そのとき気がついたんです。
ぼくは名前のとおり天使だったんだと。
ぼくは何も感じないから、それを生かしてたくさんのいじめられている人を救えると思いました。
・・・・これが悲劇のはじまりだったとは知らずに。