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ポケモンストーリー ブラック編
作者: たくと七星  (総ページ数: 30ページ)
関連タグ: ゲーム 
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10~ 20~

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「第2話 初めての図鑑と集う仲間たち」
 始まる冒険、ムツミは外に出ると、うーんと背伸びをした。
そして博士の研究所へと向かった。そこにはチェレンの姿があった。
 「チェレン!」
 「ああ、ムツミか・・」
 「あれ、ベルは?」
 ベルがいないことに気づくと、チェレンは足踏みをして少々イライラ気味にムツミに言った。
 「ベル・・、またのんびりしているのかな?ムツミ、ちょっと見に来てくれる?」
 「うん、任せて!」
 早速ムツミはベルの家へと向かっていった。入ってみると・・・。
 「ダメダメダメーっ!」
 ベルのパパの大声が、いの一番に聞こえてきた。ムツミは思わず耳を塞いだ。見てみると、ベルは顔を真っ赤にして自分の父親に、一人でも旅ができることを言い放った。そしてムツミと顔を合わせると一度帽子を押さえて
 「大丈夫、ムツミ。なんでもないからね・・」
 そう言って家を後にした。一方、ベルのパパは信じられんとばかりに大騒ぎをしていた。
 「何てこったい!うちの娘が、可愛いベルが旅に出るなんて・・・あんなに世間知らずなのに!」
 心配性なベルのパパにベルのママが苦笑いをした。
 「もうパパったら心配のしすぎよ。子供は誰だってポケモンと一緒に旅に出るものなのですから。ムツミちゃん。ベルのこと、よろしくね」
 「はい」
 ムツミはベルの家を後にした。そして三人そろうと博士の研究所へ入っていった。
 「ハーイ、ヤングボーイにヤングガール!」
 中で待っていたのは、ハイテンションな女性の博士、アララギ博士であった。早速自己紹介をしようとすると、
 「アララギ博士ですよね」
 チェレンが先に名前を言ってしまった。
 「ちょっとチェレン、少しはかしこまってもいいんじゃないの?それはさて置き、私の名前はアララギ。ポケモンがいつ誕生したのか、その起源を調べています」
 博士は自己紹介をした後、君たちに頼みたいことはというと、
 「ポケモン図鑑のことですよね」
とまたしても先に言われてしまった。一方、ベルは、何のことですかという顔をした。それはさておき話を進めると博士はポケモン図鑑の説明をした。
 「ポケモン図鑑とは、見つけたポケモンを自動的に記録していくハイテクな図鑑なの。だからあなた達三人には、このイッシュ地方を旅して図鑑を埋めていってほしいの。お願いできるかな?」
 イッシュ地方を旅してポケモンを見て行ってほしい。この博士の言葉にムツミは心を踊らせた。
 (やった!冒険できるんだ!色んな所にいるポケモン達に会えるんだ!)
 ムツミは嬉しさ一杯で心をときめかせた。大きい声で、はいと返事をした。チェレンやベルも続く。
 「うん、最高の返事だね!」
 博士は三人にポケモン図鑑を渡した。そしてトレーナーとしての基礎を教えてあげると言って1番道路へと研究所を後にした。
 「あたしたち、トレーナーになったんだよね。これから自由に行動してもいいんだよね」
 「そうさ、これでやっとトレーナーとしての第一歩を・・」
 喜びにあふれる三人。途中、ムツミのママからタウンマップをもらい博士の待っている一番道路へ向かった。ベルが踏み出すなら三人一緒に行こうというので三人同時に踏み込んで、一番道路の地を踏んだ。待っているのはもちろん、アララギ博士。
 「はい皆、私が今からトレーナーの基本であるポケモンの捕まえ方を教えます!」
 そう言うと博士は早速、草むらに入っていった。しばらくしてると草むらから、ポケモンのミネズミが出現した。博士はチラーミィを出して攻撃の支持をした。そしてミネズミが弱くなったところでモンスターボールを投げた。そして見事、ミネズミをゲットする。
 「ざっとこんな感じね。捕まえるには、まずポケモンの体力を減らすこと。あと、ねむりやまひにさせるのも手よ」
 ポケモンの捕まえ方を終えると、博士は次の基本を教えるため、カラクサタウンへと歩いて行った。するとベルがこんな一言を言った。
 「ねえねえ、あたし、いいことを思いついちゃった」
 ベルが言うと、チェレンは聞く耳なしにさっさと進もうとすると、ベルはなんなのよう、と怒った。
 「何なんだい、ベル?」
 「ねえねえ、競争してみない。この三人で誰が一番たくさんポケモンを捕まえるか」
 「そうだね、やってみようか。アララギ博士の恩返しになるしね」
 ベルの提案に、チェレンは望むところだとフッと笑った。二人はカラクサタウンに向かいながらポケモンを探していった。
 「よーし、探してみよーっかな」
 ムツミは張り切ると草むらの中をウキウキらんらんと歩いて行った。
小さい頃、一番道路でポケモンたちと心を通わせていたムツミにとって、ここは自分の庭、遊び場のようなものだった。
 しばらく草むらの中を歩いていると、カサカサと草むらが動く音がした。ムツミが振り向くと、ミネズミとヨーテリーが現れた。二匹を見たムツミはパアーッと笑顔になった。
 「君たちはもしかして、私が小さい時に良く遊んだ子達?!」
 ムツミは小さい頃、色んなポケモンたちと遊んでいたが、中でも良く遊んでいたのがこの二匹なのだ。ムツミの顔をみたミネズミとヨーテリーは、ムツミに駆け寄った。
 「わあ嬉しい、覚えてくれてたんだーっ、きゃっ」
 ムツミは二匹を抱きかかえると愛情表現に頬ずりをした。するとツタージャがこれに拗ねてムツミの足に頬を寄せた。
 「あ、ごめんね。もちろん君も大好きだよ」
 ポケモンを心から愛しているムツミは分け隔てなくツタージャにそっとキスをした。
 「そうだ、あなた達も一緒についてく?」
 ムツミが一緒に行く?と言うと二匹はうんと頷いた。こうして新たな仲間を手にしたムツミはベル達と合流する。
 「あ、ムツミ!」
 「ベル、チェレン!仲間にしたよ、この子達を!」
 ムツミはベルとチェレンの二人にミネズミとヨーテリーを見せた。これにベルは、ワッと驚いた。
 「すごーい、もう二匹も捕まえたんだ。こんなにいたらときめいちゃうよね!」
 「えへへ、そうだよね。それでベルとチェレンは?」
 「あたしはこの子を」
 ベルは新しく捕まえたモンメンを抱っこしてムツミに見せた。一方チェレンは・・・。
 「チェレン?」
 「恥ずかしいけど、まだなんだ・・・」
 「なかなかいいポケモンがいなかったんだよね〜」
 「し、しょうがないだろ!さあ、行くよ!」
 ベルにからかわれたチェレンは顔を真っ赤にしてカラクサタウンへ歩いて行った。
 「もう〜、チェレンたら拗ねちゃって」
 ベルはクスッと笑ってムツミと一緒に歩いてカラクサタウンへと進んだ。
 カラクサタウン。ほのかな音楽が流れる通町。ある赤い建物でアララギ博士が待っていた。
 「ハーイ、ベル、ムツミ、待ってたわよ。今からあなた達がこれから何度もお世話になる施設を紹介するわね」
 そう言うと博士はその赤い建物へと入っていった。ムツミとベルも一緒に入る。入った後、博士は施設の中身を紹介した。
 ここはポケモンセンターという場所で無料でポケモンの体力を回復してくれるトレーナーの強い味方であることと、買い物ができるフレンドリィショップがあることを教えた。すべてを教えると、博士は
 「君たちの冒険が実り多いものでありますように」
 と言って研究所へと帰っていった。
 「よーし、冒険開始☆」
 気分よくポケモンセンターを後にしたムツミ。すると、向こうに人だかりがあることに気づいた。ここで、ムツミはある少年と出会うことになるのである・・・。

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