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ちょっと、ヤバい状況?【完結。】
作者: カリン  (総ページ数: 168ページ)
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焔……

「えーっと……出来て……無いね。」

なんなのよ……!

キリト君と愛とタローは同時に言った。

「出来ました! 班長!」

そして敬礼。

というかわたしいつの間に班長になったの?

黙り込んだわたしに、

「みる?」

と愛。

遠慮させてもらおう。

「じゃあ、女子と男子に分かれてそれぞれシーツ係、お風呂係……記録係を決めてください。 男子はシーツ係二人でー!

部屋は今の班で男子と女子で分かれ、合わせて10部屋ありますのでー」

と、学級委員。

熱が冷めたのね。

わたしは言った。

「係どうしますかー?」

「わたし記録で。」

「えー? じゃあ……うーん……お風呂。」

「おれお風呂。」

「じゃあシーツ。」

「記録がいいな。」

「シーツ。」

……え?

シーツしか残って無いじゃん。

みんなの目から空気読めビームが出てる。

「じゃあ……シーツで。」

ううう……

ーーー

「楽しみだな〜」

「タロー、じゃあ仕事してよ!」

今、キャンプファイアの仕事をしている。

仕事というか雑用だけど。

なんかみんなの衣装を作らないといけない。

前の使い回しのやつがボロくなって、放課後実行委員長と副実行委員は縫わなくてはならない。

だから教室でチクチク縫ってる。

話しを戻そう。

そしたらタローが言った。

「おれには裁縫なんて似合わない!」

「バカ。」

わたしは顔を上げずに言った。

そしたらタローがわたしの顔を覗き込んで言った。

「即答かよ。」

「うわっ! 痛っ……ううう……あんたのせいで!」

びっくりしたわたしは針を指に刺してしまった。

「俺のせいか? 普通……」

ブツブツつぶやいてるやつは無視しよう。

「早くやれ。」

タローにもやってもらわないとらちがあかない。

あ、うちの学校、マンモス校で超人数多いんだよねぇ。

1000人越え。

五年生だけでも200いるからなぁ。

その分衣装も多い。

(その分責任感もない。)

「出来たか?」

全くお気楽なもんよね。

ーー

「あ〜あ、出来た。」

「やっとか!」

時刻は5時。

夏の5時って明るいのね。

わたしのつぶやきに図書のマンガを読んでいたタローが顔を上げた。

「なにが出来た?よ! 人にやらしといて!!」

「送ってやるからよ。」

「ただ家が近いだけじゃん。」

「家の前まで送るぞ。」

「……………………」

わたし達が言い合いしていると家についた。

「あ、タロー君。 送ってくれたの?」

お姉ちゃんが出てきた。

わたしはすり抜けるようにして家に入った。

「また明日。」

そしてドアを閉めた。

林間学校まであと5日。

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