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作者: カリン (総ページ数: 168ページ)
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本編
「どこに。」
即突っ込んだわたし。
主語が抜けてますよ、なみさん。
なみは「え?」とでも言うように首をかしげた。
「どこにって家。」
家って……帰れるもんなら帰ってるわ!
でも私たちはなみたちに引きずられて行ったのだった。
ーーーー
小鳥はさえずりそよそよと風は吹く。
う〜ん自然がいっぱいで良いなぁ……
はっ、拉致されかけてるのに呑気な事を考えてた。
本当に現実社会だったらこの人たち不審者よね!
新しい詐欺の形?
「何かいいとこだな〜」
タローが言った。
突っ込もうとしたけどわたしも同じこと考えてたからな……
パアアッと景色が開いた。
「着きましたよ!」
なみが指差した先には……
「城か……?」
そう、城。
アニメで出てくるような……着いたって事はこれがエヒンの家?
「エヒン、キリア、早く!」
なみに急かされて、近寄ったは良いものの、ゴッツーイ兵士さんが入り口を守ってるんだもん、民間人が入れるわけ……ってここはエヒンの家なんだっけ。
「エヒン姫、キリア王子!入って下さい!」
兵士さんたち大合唱!
めめめ、めっそうもない!
というわけで、入ったんだけど、
「広い!」
広いのよ……
今エヒンの部屋に向かってるんだけど
遠いのよね。
わたしは暇潰しに聞いてみた。
「わたしとキリアの関係ってなんだっけ?」
驚くことに、わたしとタローは一緒に住まなければならないらしい。
なみは答えた。
「許嫁じゃあないですか。忘れたの?」
わたしとタローはその言葉にノックアウトされた。
そしてはもった。
「「いいいいいいいい許嫁!?」」
するとすっとベタなメイド服を着たメイドさんが出てきた。
気配を消していたのか、全然気付かなかった……
「エヒン様、キリア様。」
メイドさんは口の前に人差し指を置いた。
静かにしろと言うことらしい。
「「はいいいいい……」」
あ〜もう何があっても驚かないでいよう。
にしても叫んだり色々疲れたぁ。
「着いた!」
なみが走り出した。
わたしたちも急いでついていく。
なみが止まったのはおっきいドアの前。
パーンと開け放った。