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ちょっと、ヤバい状況?【完結。】
作者: カリン  (総ページ数: 168ページ)
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「うるさいけど。 着替えないと。」

と、冷めた声がして後ろを振り向くとツンとした少女がいた。
この子は、ま、まさか!

「あ、アリア……!」

「何…… そんな 驚く事? 窓から入ってきただけ。」

成長したなみ……いや、アリア。

てか、窓から入ってきただけ?
どんな運動神経してんのよ……

「着替えないと? それに、何で窓から……?」

「はぁ!? 自分の結婚式も忘れたの!?」

は……!?
ジブンノケッコンシキ……?




自分の結婚式!?



「ほら! 早く、ドレスに……!」

アリアに押された。
その先は、ドレスが溢れるほど……!

「おい。 俺は……何でお前なんかと結婚させられるんだ?」

「お、お前なんか、ですって!?」

「意味不明だ……意味不明!」

意味不明なのはわたしも同じよ。
無意味にタローに腹が立つ。

まさか、更年期?
ンな分けないか。

ーーーーーー








「準備完了?」

青年がほくそ笑む。
かなりの美形で、ほくそ笑むと画になった。

一方、その青年に質問した少女は眉をひそめる。



「…………準備完了か?って訊いてるの。」



「………………ああ。」

答えに戸惑ったものの、青年は頷いた。




「本当にいいのかしら?」





「…………………………」





今度の少女の質問には青年は答えない。
少女は目配せをして、カツカツとヒールの音を響かせ遠のいた。


「俺もわからない。」



そして青年はこう、そっと呟いただけだった。



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