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ちょっと、ヤバい状況?【完結。】
作者: カリン  (総ページ数: 168ページ)
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「プリンセス、私は、えー、えーと…」

「ばかぁ! あんたの記憶力はやっぱり無いのね!」

今はあの、プリンセスの劇の練習中。

みんなはセリフを覚えられているのに、タローは覚えられなかったので、監督の私は残されている、というわけ。

「プリンセス、私は貴方を忘れない、でしょうが!」

「やっぱり、俺には無理!」

「もぅ、決まっちゃったでしょ!」

あああああ! バカだ! 少しでもときめいた私がバカだったわ!

今日は学芸会の前日。

「や、ヤバイのよ! よりによってラストを覚えて無いとか!」

「うわぁーーー!」

「私、部活休んであげてんのよ!」


〜そんなこんなで学芸会当日〜

他のクラスは、レベルの高い劇ばかり。

「う、うわぁ…」

舞台裏で私達、5ー2はため息をつく。

「タロー。どうしよう…」

私はタローの方へよる。

「お、おぅ?! どうしたんだよ! 弱気な姫だなぁ…」

「弱気になってるの、誰のせいだと思ってんの?!」

「ま、俺だな。 あっという間に強気になるんだな…」

『次は、5ー2、囚われのプリンセスです!』

アナウンスが聞こえる。

「ほら!出番だぞ!」

私は舞台の上に立った。

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