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ちょっと、ヤバい状況?【完結。】
作者: カリン (総ページ数: 168ページ)
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作者: カリン (総ページ数: 168ページ)
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*32*
「プリンセス、私は、えー、えーと…」
「ばかぁ! あんたの記憶力はやっぱり無いのね!」
今はあの、プリンセスの劇の練習中。
みんなはセリフを覚えられているのに、タローは覚えられなかったので、監督の私は残されている、というわけ。
「プリンセス、私は貴方を忘れない、でしょうが!」
「やっぱり、俺には無理!」
「もぅ、決まっちゃったでしょ!」
あああああ! バカだ! 少しでもときめいた私がバカだったわ!
今日は学芸会の前日。
「や、ヤバイのよ! よりによってラストを覚えて無いとか!」
「うわぁーーー!」
「私、部活休んであげてんのよ!」
〜そんなこんなで学芸会当日〜
他のクラスは、レベルの高い劇ばかり。
「う、うわぁ…」
舞台裏で私達、5ー2はため息をつく。
「タロー。どうしよう…」
私はタローの方へよる。
「お、おぅ?! どうしたんだよ! 弱気な姫だなぁ…」
「弱気になってるの、誰のせいだと思ってんの?!」
「ま、俺だな。 あっという間に強気になるんだな…」
『次は、5ー2、囚われのプリンセスです!』
アナウンスが聞こえる。
「ほら!出番だぞ!」
私は舞台の上に立った。
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