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無表情な美人転入生と僕の話
作者: aya ◆jn0pAfc8mM (総ページ数: 23ページ)
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作者: aya ◆jn0pAfc8mM (総ページ数: 23ページ)
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*9*
5話 凛はやっぱり賢かったみたい
試験の結果が配られた。
筆記試験はさほどでもない。
「ま、こんなものかな」
僕は呟くと、魔術の筆記試験を机にしまう。
「亮二、98点なのか」
「凛に勝てるとは思ってないからね」
僕はそう言う。
一応今までいい成績だったのだけれど、さすがに2回連続の100点の凛を見ると、
なんか落ち込む。
「で、凛」
「何だ?」
「実技って……何点だった?」
実技試験はすぐに点数が出るので、配ったり、発表されはしない。
アメリカ出身の凛の成績は、結構気になるものだ。
聞いてみると、凛は苦い顔をした。
「そんな悪かった?」
「99点だ……くっそ」
「は、はあ?」
実技の平均は50点前後。
99点なんて、ありえない。
「凄すぎるよ……」
「正治は、いつも100点しか取らなかったんだ」
と言うと、凛は机に突っ伏す。
確かに兄ちゃん、そんな感じだったな。
「凛……大丈夫だよ、僕なんて酷いんだから」
「回復は100点なんだろう? 攻撃は無理にしてもっ」
「攻撃は20点だよ、悪かったね。
大丈夫だってば。ほら、信なんてきっと酷いぞ」
僕はそう言って、何とか安心させようと頑張る。
「そうか……じゃあまあ、いいだろう」
安心してくれたようだ。
ちなみに成績は、凛がしっかり1位を取っていた。
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