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作者: みるく (総ページ数: 39ページ)
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〜5〜翔との出会い
花「いってきまーすっ!」
理「きーつけていきんさい。」
理子さんと広島にきて3日がたった。
今日は始めて一人で広島観光!!
理「夕方には帰ってきんさいよ。」
花「はーい」
玄関でそんな会話をして家をでた。
っていっても行くところなんか決まってない。
花「ん〜。」
行くところを考えながら歩いていくといつのまにか工場についていた。
昼なのに薄暗くてちょっと不気味。
花「変な所きちゃった..。」
振り向いて帰ろうとしたら遠くに人影がみえた。
花「どうしよ..。」
とっさに近くにあった物の影に隠れた。
少しすると人の声がいっぱいしてきてちらっと見た。
大勢のヤンキー。ざっと40人は居る。
この工場がヤンキー達のたまり場らしくてふつうに喋ってる。
どうやって逃げよう..。
もし見つかったらウチ..どうなるん...。
そう思うだけで体が震える。
その時、近くにあった缶が震えた手にあたってコロンと音を立てた。
ヤンキー達がこっちを見るのが視線で分かる。
ついにこっちにヤンキーがきて見つかってしまった。
「へぇ。女がなんで此処にいるんじゃけーのぉ。」
そう言う一人のヤンキー。
腕を掴まれてヤンキー達の前に放り出された。
花「きゃっ」
ヤンキー達がウチを見てニヤニヤ笑う。
こわい....。誰か助けて..っ。
だんだんヤンキー達が近づいてくる。
一人のヤンキーがウチの体を触ろうとした瞬間、入口の方で音がした。
翔「...わりゃぁ、ぶち殺しちゃらぁ!!!!。」
黒い髪に身長が大きい人が立っていた。
「こ、こいつは...藤本翔じゃ..!」
一人のヤンキーが言うと他のヤンキー達はおびえ出した。
その人はヤンキー達を次々倒していく。
花「...ひ、ひぃ..。」
目の前で血だらけのヤンキー達が倒れていく。
こわい...。
体がまた震えだした。
足も立てなくなって座り込んだ。
下を向いて殴ってる音をふさぐ。
花「っ..。」
その時誰かが歩いてくる音が聞こえた。
びっくりして上を向くとヤンキー達を倒していった人が居た。
その人は照れ臭そうにしながらしゃがみこんでウチを見ていた。
翔「その..ごめんけぇのぉ...こわい思いさせてしもぉて..。」
花「あ..その..ありがとうございます...助けてくれて...。」
二人ってなかなか恥ずかしい。
なんかぎこちない会話をしていた。
翔「わ、わし藤本翔じゃ..。」
花「う、ウチは桐本花..。」
何とか挨拶ができた。
恥ずかしい..よぉ..////。
その人を見ているとその人がこっちを見て笑った。
................................これが翔との出会いだった。