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ドラえもん+オリジナル (あらすじ)
作者: 破壊神  (総ページ数: 26ページ)
関連タグ: 2次創作 ドラえもん+オリジナル 野比夫妻が空気 怒りと憎しみ ダークネスクイーン 砕かれた日常 
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10~ 20~

*10*

 それは、あの模試の結果が出た時だった。

彼は1人校長室にまで呼び出され、校長先生担当教員。

更に親まで呼ばれて説教されたのだ。

しかもその時のテストをわざわざ机を叩く様に、
「バン! バン! バン!」
と置いていき、のび太はあまりの恐怖で逃げ出したかった。

なんとかして逃げたかった。

認められないのだ。

しかも教員はそれを知ってか、2人を手錠で繋いでいた。

つまりは、絶対にこの場から逃がさない様にする為だった。
「どういうつもりだ?」
「え、ええ、えっと……」
「バン!」
と、教員が机を叩き、頬を叩く。
「どういうつもりかと聞いている! 毎日毎日のテストでオール0点。
流石にこの学校から、転校生まで出てしまったぐらいにまでなった。
挙句の果てにはマスゴミまで来て、書きたいように叩かれ、この学校は最低だと言われた! 誰のせいだと思う?」
「そ、それは……痛て!」
「バキ!」
と、親は切れてのび太を殴り倒し、彼は必死にドラえもんの名を呼ぼうとするが、それが出来ないぐらいだった。

そして、校長からある資料を渡された。

なんとそれは障害児の保護施設の書類だった。
「こちらの方に記入していただきますよ! もうこんな生徒は、うちの学校では面倒見切れません!」
すると、のび太の親である玉子は言った。
「ならば、こちらも離婚届けを出さないといけませんわね~」
「離婚届け?」
「ええ。どうやら、こいつは私の子じゃないんですから!」
と、鎖で思い切り首を締め上げ、失神寸前までやり、後はのび太を殴り回し、暴力沙汰まで やって血が出ても、親が続けると、教師が止めた。
「ストップです! 良いですか? ここは、この学校の校長室ですぞ! 変な汚れが見つかった時、新聞社になんと言わせるつもりですかな!?」
「関係ありませんわ! と言うか、いい加減これを外して下さらない? 私の神経が途切れる前に外さないと、本当にここで殺人事件を起こしかねませんので!」
と言って、のび太を凄まじい形相で睨みつける親に、のび太はナントカトイレに行きたそうな顔をするが、彼女には無駄な抵抗で、ヒールでの踵で蹴りまくった!
「痛い! 痛い! 痛い! お、お願い。やめて! ちゃんと勉強する! するから!!」
「もうそんな嘘は通じない!!」
と、言うと、のび太の担当教委は出て行き、今のうちにと脱出しようとしても、繋がっている限り無駄だった。
「お、お願い! 本当に、本当に漏れそう何だから、ね。もう許して! トイレ! トイレ~~~~~~~!!!」
と、彼がジタバタすると、
「ここで漏らされては困りますね。トイレはそちらです」
「分かりました。オラ! 立ちなさいよ! ションベン小僧め!」
そして、やっぱりトイレの時もその鎖が解ける事も無かった。

なんとか外れないかと必死に頑張るが、鎖が揺れるたびに、彼女は時計を見て言う。
「ちょっと! トイレに何分かかっているのよ! いい加減にしなさい!!」
「だだだだって、ずっと行かせてくれなかったから、た、た、たまっちゃって。お、お願いだから、この鎖を解いて! お願いだから~!!~~~~~ウワ~~~~~~ン」
と、とうとう奴は泣き出し、彼女はドアに体当たりを繰り返してのび太を引き戻し、更に暴力を加える。

そして、それを異空間から見ている者がいた。

そう。それこそが、エス・バラードだった。
「この者に、悲しみと恐怖と同時に、もう1つの心。憎しみすなわちヘイトレドが宿り始めている。フフフフフこの者は使えそうだな。
と、彼はのび太の頭に、折れた鉛筆の様な物をのび太に植え付けると、それはすぐに反応し、徐々に大きくなっていった。

そして、次の暴力に移ろうとした時、
ついにその力を使い、トイレをぶっ壊した。
「これは! 僕、何したの?」
「フフフフ。気付かぬか? それはお前の憎しみの力なのだ。共に来るが良い。その憎しみの力はまだまだ無限に広がる。私と共に来るのだ」
「だ、誰? 何処にいるの?」
「ここだ」
と言って、彼はのび太の前に現れ、手錠を切ると、のび太を黒いオーラで包み、自分の元へ引き寄せた。
「お~~~~これは素晴らしい。これ程の憎しみが有ったとは……使えるやもしれぬ。さあ共に来い。そして、全てを破壊するのだ!」
と言って、次に彼が連れて来られたのは、真っ暗な空間で彼は浮いていた。
だが、先ほどの事で相当ビックリしたのか、恐怖という感情がまだあった。
「フム。少し恐怖があるな。では、お前の力で、その恐怖を消し去れ!」
「で、出来るの? 僕に……」
「当然だ。お前の中で何かを感じているはずだ」
「そう言えば、何だろう? 憎め憎めって声が、中から聞こえるのは、ちょっとだけ感じているけど」
「それは人間としては、不要な感情。お前は怒りや憎しみを持った事は有るか?」
その問いにのび太はすぐには言えなかった。何をどう言うか、全く分からなかったのだ。

だが、彼はのび太に教える。

中にある憎しみと言う名の感情を揺さぶる事にした。
それは、無理やりサッカーや野球をさせられ、負ければ皆はいつも、自分をサンドバックにして来た事。
しずかが自分より出木杉の方へ行った事。
自分が遊びたいのに、他の友達と遊んでいる事

いつもスネ夫にバカにされたり仲間外れにされた事等が浮き彫りになり、それが更にパワーを上げ、一気に成長していく。
「お前に、本当の友などおらぬいるのは全て偽りの友だ。さあ、憎むがよい。そして、闇に染まった時、お前は最強の戦士になるのだ!」
「最強の……戦士。僕はもう1人ぼっち……」
と言った時、のび太は宙に浮き体から黒いオーラが出て来て、彼のマイナスパワーはどんどん上がり、ついには、その姿まで変わってしまったのだった。

そして、あの屋上の事が最後のピースになり、彼はもう、のび太ではなくなってしまったのだ。

彼は誓った。
過去を捨て、この地球を幻想世界イルーシェンに変えてやろうとしていたのだ。

そして、そこから落ちたドラえもん達だったが、しずかは呪いをかけられてしまい、それを解く為の、出木杉としずか、ドラえもんの旅が始まった。
だが不幸な事に、ドラえもんの道具が何1つ使えなくされてしまったのだった。

しかも頼みの綱である、美穂達に会う事が出来なかったし、村の村長と話すことが出来なかったのだ。

ドラえもんは途方に暮れ、とにかく医者を捜そうにも、ここの通過は持っていない。

と、困っていた時、なんと現実世界に行ったはずのエインガーヘイトレイドが現れた。
「まさか、お前達がまだ生きていたとは、悪運の強い奴等だな」
「ちょ、ちょっと待って、君、のび太君なんでしょ!? なんでこんな事するんだ!? お願いだよ。この世界から出してくれ!」
「フフフフフ。お前は優等生のはずだろ? この世界では、それも飾りか? 頭が良いだけでは、この世界では生きてゆけぬぞ?」
「やい! 僕達をここに落っことして、何をする気なんだ!?」
「フフフフフ俺の世界を、ユトウピアにするだけだ!」
と、彼は黒いく染まった剣を出して来た。しかもそこにはシッカリとルーン文字まで書かれている。つまり、暗黒のパワーを流す事で、本当のパワーが出せるのだ。
「フフフフフ。俺の力で、お前達を始末してやる! ハア!!」
「うわ~!」
「急いで走れ~!!」
と、ドラえもんが鞭を入れ、馬はすさまじいスピードで走り出し、攻撃をかわすが、彼は馬と荷台を切り離し、しずか達に攻撃を銜えようとしていた。

と、その時、出木杉が持っていた袋の中に魔導書が入っていた。
「もしかして、これなら……闇のパワーに対抗する魔法は……有った。シャニーングバズーカー!!」
と、出木杉が唱えると、彼は凄まじい力で押されるが、そんな事で参る彼ではなく、魔法無しですさまじい暗黒のパワーを発射した。

そして、荷台は壊され、ドラえもんと、しずかと出木杉は重傷を負うが、それで許す程、彼は甘くなく、何度も何度も攻撃してくる。
「フフフフフハハハハハハハハ。楽しい物だな。お前には いつも恥をかかされてばかりだったが、今度はそうはいかない。あのテストさえなければ、何事も起こらなかったのに、あんなテストを企画して奴等も皆殺しだ!! もう俺は誰も信じない! 信じるのは魔王様だけだ! あの方に、俺は新しい魂と命を頂いた。もう。俺は決して元には戻らない。もう、俺には、暗黒しかないのだ! さて、最後としよう! 俺も、忙しい身なんでな!」

と、その彼の目はちかちかと点滅し、思いっきり手カラくろい稲妻を放ち、更にその上に魔方陣をセットして、その中に閉じ込めた。
「フン! そこで永遠の苦しみを味わうが良い。ハハハハハハハハ」
と笑い、彼は消えた。

一方美穂達は、渓谷を無事に抜けて、道に出た。
「道だわ」
と美穂が言うと、アミラルはカンヘル竜を元に戻した。
「ここからは。皆で行けるな」
「え? ついて来てくれないの?」
と、音光が言うと、
「すまないが、まだ仕事がある。もしまた力が必要になったら来る。それまでは、皆で大丈夫だ。頑張るんだぞ」
「はい!」
というと、彼は姿を消し、皆は、先を急ぐ事にした。
はたして、この先、何が待ち受けているのだろうか!?

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