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ナイトメア・サバイバル
作者: Kuruha ◆qDCEemq7BQ (総ページ数: 34ページ)
関連タグ: 夢 学園 殺人
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*紹介文/目次*
ようこそ、夢の世界へ!
覚悟はいいかい?
では、“殺し合い”を始めようか――
はい、始めましてっ
Kuruha(クルハ)と言います
まだまだ素人なんですが、素人なりに(途中放棄しないよう)頑張ります!(笑)
※注意!※
・人死にがダメならブラウザバック!
・荒らしたいならブラウザバック!
・荒らしをスルーできないならブラウザバック!
・感想がこないと作者(のモチベーション)が死にます
・最近はほとんど休日更新です。
*☆*:;;;:*☆* CharachteR *☆*:;;;:*☆*
秋笠 藍 / アキガサ アイ ♂
2年B組 称号 ≪不殺主義(パラドックス)≫
我妻 叶葉 / アヅマ カナハ ♀
2年B組 称号 ≪美麗悪魔(バッドエンド)≫
綿原 言音 / ワタハラ コトネ ♀
1年D組 称号 ≪恋愛疾患(パラノイア)≫
藤貴 杁夜 / トウタカ イリヤ ♂
3年C組 称号 ≪狂楽者(パラダイス)≫
*☆*:;;;:*☆* StorieS *☆*:;;;:*☆*
Prologue1『はじまりのはじまり -StarT-』
*Episode1 『睡眠不足 -Lack of sleeP-』
*Episode2 『興味 -InteresT-』
*Episode3 『悪夢 -NightmarE-』
*Episode4 『術 -RulE-』
*Episode5 『死亡 -Game oveR-』
*Episode6 『他殺願望 -Be killeD-』
*Episode7 『防衛本能 -Defense instincT-』
*Episode8 『屋上 -RooftoP-』
*Episode9 『提案 -IdeA-』
*Episode10 『同盟 -CooperatioN-』
*Episode11 『仮想恋人 -Fake loverS-』
*Episode12 『狂 -CrazY-』
*Episode13 『図書室 -LibrarY-』
*Episode14 『発見 -DiscoverY-』
*Episode15 『あい -Deep bluE-』
*Episode16 『過去 -Ai&kotonE-』
*Episode17 『あい -LovE-』
*Episode18 『過去 -KanahA-』
*Episode19 『戦闘 -First fighT-』
*Episode20 『もう一回 -Second fighT-』
*Episode21 『怨み -GrudgE-』
*Episode22 『盾 -ShielD-』
Prologue2『おわりのはじまり -Re:starT-』
*Episode23 『神 -GoD-』
*Episode24 『邂逅 -EncounteR-』
*Episode25 『過去 -IriyA-』
*Episode26 『鬼ごっこ -TaG-』
*Episode27 『東郷 -KilleR-』
*Episode28 『終焉 -LasT-』
*Episode29 『夢 -DreaM-』
Epilogue『おわりのおわり -True enD-』
*☆*:;;;:*☆* VisitoR *☆*:;;;:*☆*
*ひいらぎ ゆあ様
*たらこマヨ様
*チェス様
*ガリュ様
10~ 20~ 30~
*21*
Episode20 『もう一回 -Second fighT-』
9月12日(水)13:30/藤貴 杁夜
「あ、おい――」
「いやっ! ごめんなさいごめんなさい! お願いだから蹴らないでっ!!」
さらに身を縮こませ、懇願する少女。僕はどうすることも出来ずに、見下し続けた。
『一時間が経過いたしました。強制退場システムが作動します』
もうこんな時間か……。人間味を感じない合成音声が、スピーカーから聞こえてきた。
『これで残り26名となりました。これからも神を退屈させぬよう、よろしくお願い致します』
彼女が落ち着きを取り戻し、会話が出来るまで回復したのは、それから約30分後のことだった。本当ならこの内に殺しても良かったけれど、なんとなくその気にはなれず、その様子をずっと観察していたのだ。暇で暇で、何度も殺そうかと思ったけれど。
「すみません、取り乱しちゃって……。私は2年C組の安城璃子です。……先輩は?」
「藤貴杁夜。3年C組」
スカートについた埃を払いながら立ち上がる安城。近くでみるとかなりの長身だ。
「どうして、あたしを殺さなかったんですか? 隙なんていっぱいあったのに」
「いや、殺そうとは思ったんだけどさあ。まあ、なんとなく、ってことで」
それで、お父さんがどうしたって? と僕は話を繋げた。
「お父さんねー……。すごく怖いんだ。すぐ怒るし、暴力振るうし」
遠い目をしながら、安城は言った。
「成績だって運動だって、平均を裕に超えるレベルじゃないといけないし。だからあたし、願いが叶うなら、お父さんいらないなーっていうのを願おうと思うんだ」
笑いながら言うけれど、その大きな瞳は真剣なものだった。そして僕を見据えて、凛とした声で言葉を放つ。
「そんなわけであたし、先輩を殺してお父さん消さなきゃならないんです。……殺さないでくれてありがとうございました。でもあたしは、あなたを殺します」
「あー、それは困るな。僕だって叶えたい望みくらいはあるしね。――あぁそうだ。僕はあんたとちゃんと殺し合って決着をつけたかったんだ」
だから、殺さなかった。
「またお父さんを思い出さないよう、一撃で殺ってやんよ」
そう言って、僕はナイフを構えた。
さあ、もう一回。条件はさっきと同じ、僕の方が断然不利な状況だ。
「はぁあぁぁああぁっ!!」
今度は最初から気合を入れて、撃たせる間もないほどに速く、ナイフを振りかざした。
その不意打ちにも似た攻撃を、安城は怯みつつもなんとか回避した。しかしそれでも、肩の下――鎖骨のあたりに浅い切り傷を作ることは出来た。
「っ!!」
痛みに顔を歪め、傷口を押さえる安城。その一瞬の隙を僕は見逃さない。
「もらったぁああッ!」
ここぞとばかりに、首筋に向けてナイフの切っ先を振り下ろした。