完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*30*
Episode28 『終焉 -LasT-』
9月12日(水)15:10/我妻 叶葉
結局、本当に捕まえることは敵わなかった。
何人か、生き残った人たちと協力したりもしたけれど、そんなものは無意味だというように、ことごとく作戦は破られ、逃げられてしまっていた。
本当に、これはなんの価値のない、ただの余興だったようだ。暇つぶしであり、時間の浪費だ。
『さあ、鬼ごっこはこれでおしまい! 各自銃は持った? それじゃ、スリーカウントするから、ゼロになったら、自分の脳天をぶち抜いちゃってねっ!!』
自己中心的な神様の放送が聞こえ、私たちは銃を手に取った。
「なあ、ちょっといいか?」
「はい?」
藤貴先輩の提案。それは、三人でお互いを撃とうというものだった。
三人で円になって、私は藍、藍は先輩、先輩は私の頭に、それぞれ銃を突きつけた。
「これで……終わるのか」
「多分ね」
『3!』
カウントが始まった。私たちは引き金に指を絡ませる。
「誰かが残るといいけど」
「神次第……。というか運なのかもね」
『2!』
人差し指に小さく力がこもる。
「俺はいいや。願いとかないし」
「なら、自分を誘拐した犯人に復讐っていうのは?」
「え?」
『1! ――――ゼロっ!!』
ぱぁんっ
PR