完結小説図書館
<< 小説一覧に戻る
鳳凰学園協奏曲-カルテット-【完結!】
作者: 鳩麦白夜 (総ページ数: 101ページ)
関連タグ:
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
作者: 鳩麦白夜 (総ページ数: 101ページ)
関連タグ:
10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~ 100~
*76*
――泣かないで…。君の泣いているところなんかみたくないよ。…これ、あげるよ―――
――綺麗…!いいの?もらって…―――
――うん、いいんだ。よくにあってる。やっぱり君は笑ってたほうが可愛いよ―――
――そんなこと…!―――
――そんなことあるよ。あとね、僕がもっと大きくなったら君を迎えにいくから…!待っててくれる?――
――うん!私、ずっと待ってる!!―――
***
「…ん…」
パチリ、とクリスは寮の部屋で目をさました。
ちなみにトーナメント終了後、寮生活だということなど知らなかったクリスをみんながしかりつけた後、総員でクリスの寮生活に必要な物を調達する騒動が起こった。
そして、優勝賞品はあまりにも手に余る金額だったため、各部活に配給した。
「…昔の夢を見るなんてなぁ…。何かの前兆かな?」
クリスはそう呟くとベッドからゆっくり降りた。
パンにゃはまだ夢の中だった。
「もう、パンにゃったら!!先行くからね!」
トーストをくわえたクリスは寮を飛び出して走り出した。
***
「おはよー♪クリス!」
「寝坊しなかったみたいだな!」
「おはよう、クリス。今日も頑張りましょう」
クリスが教室に入ると安蘭、鬼柳、まどかは笑顔で迎えた。
「おい、お前ら席につけ〜!転校生を紹介する!入ってきたまえ!!」
空悟の声と共に教室に入って来たのは薄い金髪に褐色の肌の美青年だった。
「レリク・ゴットアンダーグラウンドです。よろしくね!」
レリクは温和な笑みを浮かべると女性陣から黄色い歓声が上がった。
(…え…!?でも、まさか…!)
ドクン、とクリスの心臓がなった。
レリクとの視線があったような気がした。
(あの子の名前もレリクで)
PR