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鳳凰学園協奏曲-カルテット-【完結!】
作者: 鳩麦白夜 (総ページ数: 101ページ)
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*77*
「ご苦労レリク。クラスには馴染めたようだね」
「まあ、ね。」
「それでこそ私が見込んだ男だ。これでまた目的に一歩近づくよ」
理事長室にて、窓を見上げる源次郎に対して少し困ったようにレリクは笑った。
「…これでもうすぐあの方に再会できる。」
「…必要なのは神…だよね」
レリクは紅茶を淹れながら声のトーンを低くした。
その後ろ姿はどこか冷酷だった。
「八神海馬に神宮クリス。二人の神はもう見つかったんだ。…千年秘宝まで携えてね。あと、一人の神さえ見つかれば…」
「…そう簡単には見つからないよ、神なんて」
そう呟くとレリクは顔をあげた。
その顔は決意に満ちていた。
「それより僕との契約を破らないでね。…破ったら…どうなるか…」
「わかっているよ」
源次郎は紅茶を飲みながら答えた。
源次郎の返事を聞くとレリクはそのまま理事長室を出ていった。
***
「博ー!氷栗無!入るね〜!…どうしたの?」
放課後、美術室にクリスは思い切り入った。
「あ、あぁ!!クリスちゃん!!いらっしゃい!」
「元気そうで何よりだよ」
クリスの登場に博と氷栗無は明るい顔をして立ち上がったが、その顔はどこか暗かった。
そんなことに気づかないクリスではない。
二人は顔を暗いものにしていい始めた。
「最近…全生徒が襲われる事件が起こってるんだけど…」
「美術部と漫研合わせて8人襲撃されてしまったんだ」
落ち込む博にフォローするように氷栗無は付け加えた。
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