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*バッドエンドから始まる恋物語*部活編 完結!
作者: 姫凛  (総ページ数: 11ページ)
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10~

*4*






「やぁー、えらいえらい。さすがだねぇ」

パチパチと拍手をしながらやって来たのは…

「なんで小学生がここに?」
「なっ!?」

何処からどうみても、小学生にしか見えない女子星徒だった。星徒でいいんだよな?うちの制服着てるし…コスプレ…とかじゃ…ないよな??

「あ、あはははっ、おもしろい冗談を言う子だねぇ〜」

いや面白いのはあんたの見た目ですが、と言いそうになったがグッと堪えた。だって、あの小学生…顔は笑ってるのに、目は笑ってねぇ…。怖えぇ…。

「あれれ〜〜?どこいっちゃったのぉ〜〜??」

相変わらず、デカイ女子星徒はしゃがみ込んで何かを探している。く、だからこっちに尻を向けるなっ!!ぱ、パンツが見えそうで目のやり場に困る…。
うぅぅ…と息を漏らしながら必死にデカイ女子星徒から目を離そうとしていると、ポンッと肩を叩かれあのメガネの男子星徒がわかるわかるぞ、と言いたげな顔してうんうんと頷いている。いや、お前と一緒にするなよっ!!お前とは絶対に違う!!俺は変態じゃねぇ!!


「もしもし、ボタン氏?」
「ほえ?あぁ〜、ユウナちゃ〜ん」

あの小学生みたいな女子星徒は、デカイ女子星徒の肩をツンツンと叩いて話しかけた。あの二人知り合いだったんだ。

「ボタン氏が探してるものって、あの面白い冗談を言うあの子がもっているものでは?」
「はぁ…俺?」

小学生みたいな女子星徒は真っ直ぐ俺を指さしている。なんで?
今俺が持ってるものなんて…空になった牛乳の紙パック、クシャクシャになったパンの袋、スマホ、拾ったオレンジ…あ。

「これか?」

デカイ女子星徒に拾ったオレンジを見せると、

「あぁ〜〜それよぉ〜。拾ってくれたの?ありがとぉ〜〜」

立ち上がり俺の方へ近寄って来た御礼を言ってきた。
少しかがんで言ってるから、その…胸が…。デカイ胸がバインバインと揺れている。見ちゃ駄目だ…見たら殺られる…誰にかわからんが、見たら殺られる…。

「どうしたの?」
「いっ、いえっ!!」

やめろぉ〜〜〜、その上目づかい〜〜〜!!ハッ!
デカイ女子星徒から目線を話すためなにかないかと周りを見ていたら、笑ってやがった。あの小学生とメガネが、俺の事みてニヤニヤニタニタと笑ってやがった!!くっそう、腹立つ!なんで見ず知らずの奴に笑われないといけないんだーー!!

逃げないとヤバイ。このまま此処にいたら俺の理性がプッツンいきそうだ。逃げないと…。

「本当にありがとぉ〜」
「いっいえ…その、どういたしまして…」

俺はデカイ女子星徒に適当なこと言ってこのまま逃げようとしたのだが、案の定掴まってしまった。あの小学生にっ!

「なぁ、君」
「はっはいっ?」
「その制服の見る限り、君二年生だね?」
「は?」

あ…そういえばそうだ。制服なんていつも学校に行くから仕方なく来て、学校が終わり家に着いたら速攻で脱いでたから、全然覚えてなかったんだが、実は俺達の制服は学年によって入っているラインの色が違う。
一年なら赤、二年なら青、三年なら緑。
あくまで今年はだけどな。さすがに毎年毎年、制服を買い替えるのは大変だから、入った年でラインの色が違うんだ。
だから来年には、一年は緑、二年は赤、三年は青、って一つ繰り上がった感じになる。
そして、俺は二年だから制服のラインの色は青。じゃあ、あの失礼な二人とバインバインの制服のラインの色は…え?

『ゴクリッ』

思わず唾を飲み込んだ。だってあの人たちの色は……


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