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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 82ページ)
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*36*
「行くぞ不動。お前は俺に完膚なきまでに倒される運命なのだ・・・」
「それはこっちの台詞だ、クソガキ」
「フン。せいぜいほざくがいい。お前は俺に勝つことはできないのだからな!」
ガキはそう言った瞬間飛び上がり、上空で猛烈に回転しながら俺に向かってまっすぐ突っ込んできた。
「食らえ、『デビル=ローラー』!」
だが俺は怨の攻撃を真正面から受け止める。
「無駄なあがきだ。お前の皮膚を剥いでやる!」
「できるものならやってみるんだな、ガキ」
奴の回転で手の皮が裂けるが、気にせず腕に渾身の力を込める。
「貴様、手が二度と使い物にならなくなるぜ、それでもいいのか?」
「それがどうした。お前を倒せるのなら、手が使えなくなるぐらいどうってことはない」
俺のパワーで奴の回転の速度が鈍くなる。
「何ッ!?俺様の回転が封じられた!?」
「見ているか、ガキ共。コレが先輩からお前たちに託す愚直のファイトだ!」
俺は目黒を捕まえたまま、ジャンピングパイルドライバーを2連続でお見舞いした。
「どうだ?クソガキ。まだ立ち上がるか?」
「冗談はよすんだな不動仁王。お前の攻撃を食らったおかげで怨みのパワーが増大したようだ。・・・・・怨めしい・・・・」
奴は目を光らせ、ゆっくりと立ち上がる。
「怨めしいぞ不動仁王。この怨みお前に晴らしてやるぜ・・・・」
「怨みで明王が倒せるとでも思っているのか?だからお前はガキなのだ」
「そんな戯言を言っていられるのも今のうちだ、不動仁王。俺を本気にさせたのだから、先ほどまでの醜態は二度と見せぬ。お前を地獄に送ってやろう」
「明王はトップクラスの神だ。神が地獄へ送られたぐらいで参るとでも思うか?」
「そう言うと思ったぜ。だがな、お前は俺に負ける!」
奴は飛び上がり、今度は右手を突き出し、そこを軸にきりもみ回転をして俺に襲い掛かる。
「昔懐かしい技のパクリか」
「『デビル=スクリュー』!」
俺は冷静に奴の攻撃を分析し、間一髪でジャンプで避け、そのまま奴の右手を思いっきり踏みつけた。
「ギャアアアアアア!」
「ここからがこの俺、『明王』不動仁王の真骨頂だ!!」
俺は奴の頭を掴み、片手で完全にリフトアップ。
「明王の怒りを思い知るがいい」
「な・・・・何をする気だ・・・・不動・・・・」
「お前はこの俺が往生させて殺る!!」
決まった。これで、必殺技を放つ前奏が整った。
俺は奴を片手で遥か上空まで放り投げる。
さらに蹴りを立て続けにお見舞いし、さらに上へ上へと舞い上がらせる。
「やめろ、やめてくれぇ・・・・・」
奴は悪魔とは思えぬ泣き顔で俺に訴える。
俺は問答無用でダブルアームスープレックスの体勢に捕らえ、そのまま超高速回転しながら落下する。
「『三沽剣・倶梨伽羅・落地』!」