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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
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*122*
そのとき、オーロラビジョンの画面が切り替わり、アメリカの自由の女神を映し出しました。
目をこらしてよく見てみますと、そこにひとりの男性が浮遊しています。
浮遊ができるということは宇宙人に違いないでしょうが、もしかすると彼も銀河太陽系8神のひとりではないでしょうか。
彼は顔の一部を覆う仮面をつけ、瞳の色は濃い青。ブラウンの髪に服は赤いスーツに黒いズボン姿。ズボンには髑髏や花と言った様々な装飾がされています。身長は180センチくらいでしょうか。
彼は自由の女神の真ん中の部分まで下降すると、そこで止まり、口を開きました。
「初めまして。私は銀河太陽系8神のひとり、土星神、クロノス。以後、お見知りおきを」
すると、その声に反応したのは、たった今、試合会場から帰ってきたカイザーさんです。
「バ…バカな!奴は死んだはずだ!数千年前の闘いで…!」
彼の顔は青くなり、大量の汗が噴き出しています。
あの冷静なカイザーさんがここまで同様するほどの相手ですから、相当な実力を持つ強敵と判断していいわけです。
「おやおや、どうしました?そんなに怯えて?この私が今すぐそちらに向かって、あなたの愛するお仲間さんたちの息の根をとめに行ってもいいんですよ?」
「貴様〜!」
カイザーさんは怒りを露わにし、オーロラビジョンを睨みつけます。
「ホホホホ。冗談ですよ。貴方、からかい甲斐がありますね。それはそうと私の扉もそちらに設置しましたから、誰か来てくださいませんかね」
「待っているがいい、クロノス!お前の相手はこの私だ!」
彼が新たに現れた『土星』の扉に突入しようとした、そのときです。
「悪いがカイザー、ここは俺の出番だぜ!」
何者かがカイザーさんを押しのけ、『土星』の扉へ入っていきました。
それからしばらくして、クロノスの真下から声がしました。
「てめえの相手はこの俺、正義の味方ロディ様がしてやるぜ。イーハー!!」
「おやおや、やはり来ると思っていましたよ、スター=レスリングジムで最も単純でバカなロディさん」
「お前のその言葉、俺のフロンティア精神に火をつけたぜ!何が何でもこのアメリカの地だけは誰にも渡さねぇ!俺が守ってやる!」
「ホーッホッホッホ。大した度胸ですね。褒めてあげますよ。では、他のみなさんより先にあなたを地獄送りにしてあげましょう!」
彼が自由の女神の真下に設置したリングへ着地すると、ロディさんもリングへ入り、試合開始のゴングが鳴りました。
※今回登場のクロノスは夜幽さんのアイディアを元に創作しました。
ご応募ありがとうございました。