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作者: モンブラン博士 (総ページ数: 198ページ)
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―ここは、惑星エデン。スターやカイザーたちの故郷にして、通称神の楽園と呼ばれる星だ。
人口はたった100人。
だが、惑星の住人は、全員何らかの星の神だ。
彼らは普段はそれぞれの惑星を監視しているが、何か問題があると、会議を開く。
そしてこの日、実に1000年ぶりに小さな集会所で会議が開かれた。
1000年ぶりの会議に集まったメンバーはわすか8人。
「諸君、集まってもらったのは他でもない。カイザーたちの処分についてだ」
真ん中いて司会を務める神が、地球のスター=レスリングジムの映像を見せる。
「彼らは数千年前、争いばかりをする地球の人類を根絶やしにして、動物たちだけが暮らす緑の惑星、地球にしようという我々の提案に異議を唱え、離脱した」
「奴が仲間と共に、地球の人類を守り続けて早数千年…人類は争うことの虚しさや、自然の大切さを学んだだろうか。答えは…否だ」
「地球人は自分たちこそ惑星で一番偉いと尊大に振る舞い、面白半分で動物を殺している輩もいる。悲しい話だな」
「驕りや慢心、嫉妬、怨嗟、くだらん感情だ。地球人の感情はあまりにも未熟すぎる。全ての人間は愛と平和と光でできている、という言葉を知らん奴らだ。人を助け合い、共に愛するという我らの昔からの教えを、ちっとも飲み込まん」
「飲み込まい上に態度が悪い。俗に言う不良だ」
「優秀でない奴らに我ら太陽系の神は、用はない」
「そこでだ、諸君。この際だからみんなで地球を奪いにいかないか。カイザーたちを地球から追い出し、あの美しい星を動物たちだけが暮らす、真の楽園にしてはいかがかな?」
「「「「賛成だ」」」」
こうしてスター=レスリングジムは最大の敵を相手にすることになった。