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*6*
「……何かしら?」
案外厚く重い本は、変に懐かしい。
表紙には何もかかれていなく、古そうな本だった。
若干埃かぶったソレを、一枚めくる。
「!!」
「ルーシィ、それは何だ?」
エルザは首をかしげ、ルーシィの様子を伺う。
よく見れば、ルーシィは焦っていた。
「ルーシィ?」
「これ…………!」
ナツが本を覗き込む。
光の反射でよく見えないが、沢山の写真が貼られていた。
ルーシィは表紙を太陽にかざした。
すると表紙が光り、いくつかの文字が現れる。
「…レイラ・ハートフィリア…!お母さん!?」
「ルーシィのお母さんの名前なの?」
金色の文字は、こげ茶色の表紙にあっている。
つ、と指で文字をなぞった。
この繊細な字、間違いなく母だ。
「どうして、星霊界にこれが…。」
ルーシィは早めにページをめくるが、あまり重要そうな内容はない。
だがページの中で、少しおかしいことがあった。
「え?」
「どうした、ルーシィ?」
グレイがルーシィの見ていたページを見つめる。
すると、グレイもしかめ面になった。
「おかしいな。」
「でしょ?」
「何がだよ。」
それにナツが参戦する。
そのページには、母の字でこう綴られていた。
『ルーシィが家出』
『ルーシィがフェアリーテイル所属』
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