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『短編』 ~温かい食卓~ 
作者: てるてる522  (総ページ数: 13ページ)
関連タグ: コメディ 短編 食事時間 
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10~

*8*


第9話 〜失恋してしまった、中学生の思い・・・。〜

【※小説を読む前の注意書き※】

・今回は、食事ではありません!

・ごめんなさい・・・。

以上です!

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

中学を卒業して、今度からはそれぞれ別々の高校へ進む。

今日は卒業式があった。

と、その前に一つ区切りとして私と彼は別れることにした。


そして最後のときが来た・・・。

「理穂!」

「晃!」

それぞれにお互いの名前を呼んだ・・・。

「晃、今日までありがとう!」

「待ってくれ理穂。 話があるんだ!」

「ううん。 あなたの心には私でない別の人がいるわ!」

「・・・・。」

「じゃあね! 晃!」

私から、別れを切り出した・・・。

「大好きだったよ!」

もう、『またね!』はない・・・。

そう考えるだけで、胸が苦しくなる。


だけど、だけどね。 あなたの思い出の一番最後になる、今の私の顔は泣き顔じゃなくて、笑顔がいい。

本当はすごく悲しくて、寂しくて、辛いけれど・・。

あなたの一番最後に残る、私の顔が少しでも綺麗に映っていたらいいんだ。

あなたの目に、私はどう映ってる?

最後までカッコつけでゴメンね・・・。

「大好きだった!!」

私はもう一度そう言って、ゆっくり前へ歩き出した・・・。


私は、晃と出合ったこと、今までの幸せだった日々のこと、そして今日の事を一生忘れない・・・。

生まれて初めての恋だったから・・・。


晃の人生のほんの1場面にしかなれなくても、私の中では立派な思い出だよ!


「ありがとう! 大事な子の事を、しっかりと守ってあげるんだよ!!
 元気でね★」

私の悲しみが、本当の思ってることが伝わっちゃいそうだからわざと明るく言った。

さようなら、私の初恋・・・。


後ろは振り向かない。 振り向くと、思いが一気にあふれてこぼれちゃうから・・・。

未来を夢見て、私は今日も進んでいくんだ!!!



私は、そう決心して一歩踏み出して歩き始めた。

それと同時に、目から涙があふれてきた・・・。

思いが今、一気にあふれてこぼれた瞬間!



・・・・・・・これは、つい20分前の出来事。

私は散々泣いて、泣いて泣いて泣きまくってとにかく泣いたんだ。


初めての失恋だった・・・。

空からは、粉雪がパラパラと降っている・・・。


『粉雪よ、私の心に降り積もって!!』

そう思いながら、家まで残りわずかな距離を走っていった・・・。


【〜失恋してしまった、中学生の思い・・・。〜 終わり】


byてるてる522


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