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恋乃手紙
作者: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (総ページ数: 61ページ)
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作者: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (総ページ数: 61ページ)
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*24*
麗子と私は、素直に喜べないような、良くも悪くもない結果となった。
私たち全員がそんな感じで、微妙な空気だった。
大会終了後のミーティングで、全校応援について伝えられた。
「サッカー部が、準決勝の進出が決定したそうなので、明日はサッカー部の全校応援に行きます。8:00学校集合です。」
サッカー部の応援。
☆
バスに乗り込んで、私は麗子と座る。
バスが走り出した。
何もしゃべらない空気に耐えられなくなったのか、麗子が話し始めた。
「明日、楽しみでしょ?」
「応援はどこの部活だろうと、ちゃんとやる。」
「またー、そんなこと言わないでよぉ。サッカーをしてる俊を見るのが楽しみなくせにぃ〜。」
甘ったるい話し方。
「そっちはどう?」
と聞くと
「めっちゃ楽しみ。有季は2年生より上手いんだって。俊も先発でしょ?」
「ああ。」
「あ、そうか。俊が告ったんだっけ。じゃあ、そっちからしたら『何となく』『お試しで』付き合ってるわけかぁ」
こいつも懲りないやつだ。
私が激怒すんのを待ってんのか。
「付き合ってるんだから、真面目に付き合わないと」
「澄怜は純粋だね。たかだか中学生なのに。私だったら他の人が少しでも好きになったら有季と別れてその人と付き合っちゃうなぁ〜。」
は?
「じゃあ、何で有季と付き合ってんの?可愛い自分とサッカー部のエースが一緒に居れば目立つって理由?」
遊びなの?
「さあ?」
人の気持ちは探るくせに、自分の気持ちは出さない、麗子。
だから、女子はめんどくさい。
「何が知りたいの?」
有季は、本当にあんたのことが好きかもしれないのに。
あんたは、遊んでるってわけ?
「全部知りたい。けど、教えてくれないでしょ?」
麗子はジュースを取り出し、飲んだ。
「三角関係になりそうな関係が真近で見られて、面白いじゃん。」
☆
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