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恋乃手紙
作者: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU  (総ページ数: 61ページ)
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*45*

私は塾から帰って、早速、無料会話アプリを開く。
いやー、これにハマりすぎてマジやばい。
ま、それは置いといて。

私は「大澤 俊」のページを開く。
いつもだったら、相談とか何かあれば、有季にするけど。

例えば…
〈俊に誕生日プレゼント何あげたらいいかな?〉
と私が聞くと
〈あいつ、筆箱欲しー、って言ってたから筆箱どう?〉
と有季が答える。
〈いいね〉
〈あいつはプーマが好きだから、それの筆箱とかいいんじゃね?〉
〈うん、ありがと〉
有季と私は、こんな相談から、くだらない相談まで、いつもお互いしていた。

だけど今日は。
何て打とうか、考えているとピローンって音がした。
〈こんばんはー。俊だよw〉
と謎?のメッセージが来たので
〈こんばんはー。澄怜だよw〉
と返す。
〈といって話すこともないんだけどさー〉
と俊から来る。
〈こっちは一応あるよ。〉
〈?〉
〈ねえねえ、最近、有季って落ち着いてないよね〉
〈?まあ、俺もそう思うかな?〉
「?」多っ。
話しにくいのかな。
んー、話変えよう。
〈今日の部活疲れたー〉
唐突に変えすぎて、ちょっと失礼かな?
〈え。ああ、今日テニス部めっちゃ走ってたもんな〉
〈サッカー部、何やったの?〉
〈いつも通りのこと。パス練、シュート練もろもろ〉
というように、たわいもないバカ話に花を咲かせていると、10時になっていた。
〈宿題やってねー〉
〈うちも〉
〈おやすみ」
〈goodnight☆〉



私はこのとき、何も気づいていなかった。
後々の「悩み」の原因となることは、もう始まっていたんだと思う。

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