完結小説図書館
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*4*
第一話 合わせ鏡の向こう側
学校-玄関-
估坐「あはは!じゃあね!」
A「じゃあな!」
家-2階・飴華の部屋-
估坐「姿見で合わせ鏡をすると異世界…ねえ」
估坐「やってみようか」
飴華は生まれにしての可愛さを持つ。カッコイイを求め続ける女子の中に、可愛いを求める人は残念ながら紛れていなかった。もさもさの頭、自分と同じくらいの身長、誰得じゃなくて、もはや作者得である。
作者((*・・*)もっきゅもっきゅ飴くんもっきゅ)
…飴華は一階からも姿見を持ってくると、姿見を向かい合わせその間に入った。
そして飴華は意識を失った――――
博麗神社-境内-
??「誰かしら、この子」
??「男のわりにずいぶん可愛い面してんな」
??「寝かせてあげなくちゃね」
博麗神社-霊夢の部屋-
估坐「…」
飴華が目を開けた。そこに広がっていたのは、見知らぬ世界だった。
それになぜだろう、ワープしたのは夜のはず。明るい。寝たのか?ワープしたのか?さらわれたのか?判断できなくなった飴華に気づいた者が、飴華に声をかけた。
博麗「博麗霊夢よ、これからよろしくね、可愛げな若僧さん」
霧雨「霧雨魔理沙だ。よろしくな、鏡太郎」
估坐「估坐…飴華、です」
估坐「ここは?」
博麗「幻想郷よ、鏡から入ってきたのね?それにしてもにとりはとんでもないシステムばっかり作るわね…」
霧雨「…いやな予感がする。とてつもなく大きい不幸が、迫ってくる」
霧雨「飴華、風の実、食いたいか?」
估坐「風の実…ですか?それは何ですか?」
博麗「人間界の人に風の実って言ってもわからないんじゃないの?」
霧雨「ああ、そうだったな。風の実は、まあそう簡単に手に入るもんじゃねーな。体中に、風のエネルギーを送り込んで風を自由に操れたり他にも空腹や喉が乾くのもなくなる」
估坐「病気になったりしないですか?狂犬病とか、結核とか、エボラ出血熱とか、先天性白内障とか」
博麗「よく知ってるわね…そういうのもないわ」
估坐「食べます、風の実。でも魔理沙さん、どうして僕にくれたんですか?」
霧雨「お前が、幻想郷を助けられるからだ。正確には、おまえにも幻想郷を助けられるようにしたというほうが近いのかもな」
博麗「異変解決に小さい男の子を巻き込んで良いもんじゃ無いわよ!」
霧雨「巫女として、異変解決、妖怪退治、賽銭回収は鉄則だろ!?お前の二つ名思い出せ!楽園の素敵な巫女だろ?素敵でも何でもねえよ!どんな手でも、ちゃんと異変解決に努めるのが博麗の巫女の仕事だろ!」
估坐「ここ神社ですか?じゃあお賽銭入れなくちゃ」
博麗神社-賽銭箱前-
估坐「五百円しかないですけど…いいですか?」
博麗「五百円?そりゃあ今日はごちそうね!今日は見知らぬ草も頬張らなくて済むわ」
估坐「…とにかく、改めて、よろしくお願いします」