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*4*
第二話
あの出会いから二週間程たった。
大学で会えば話を交わしたり四人で食事をとったりしている。
四人で過ごす時間はとても楽しいもので、カイトはこんな日々がずっと続けばいい、などと思っていた。
「あ、あの、皆!」
四人の食事中、未来が言いにくそうに話題を開いた。
「私の、その・・・私がでるライブのチケットがあって・・・良かったら来てくれないかな・・・?」
するとカイトが一番に口を開く。
「うん!行きたい!そのライブ、いつあるの!?」
カイトが言うと、拓海とゆきも賛成の言葉を並べた。
「よ、よかったー!来週の日曜日なんだけど・・・空いてる?」
こうして話は着々と進んでいく。
ライブの前日、カイトは驚きの事実を知った。
なんと未来は今、ネットや音楽番組で注目されているシンガーソングライターらしい。
急いで拓海に電話を入れてみた。
「もしもし、拓海!?」
『ああ、どーしたカイト?事件?』
「結城さんって、もしかしてすっごい芸能人なの!?」
『お前知らなかったの?まぁ俺も気づいたの一週間前だけど』
「・・・マジか」
『俺、気づいたときに小波に言われたんだ』
「未来には、芸能人としてじゃなくて、今まで通り普通の女の子として接して」
『だからお前もそうしろよな』
「うん、分かった」
『・・・お前だと心配』
「ひどい!」
こうして一日は終わりを告げる。
これは、まだ恋の序章にも過ぎない出来事。
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