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壊れた後の物語
作者: 彩都  (総ページ数: 20ページ)
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10~

*4*

僕はそう思いながら箸を進めた。
一週間後僕と真友は喧嘩した。
大した物ではない、目玉焼きに醤油かソースかみたいな感じの痴話喧嘩だった。
そして僕は呼ばれた、真友に。
とある廃病院、待合室で僕は出会う。
「待ってたよ、クーちゃん…私はキレている…カモン…」
そう言うと真友は指を鳴らす。
物陰から見覚えのある少女が現れた。
顔以外は真友とほぼ一緒、そんな彼女、双真友(ふたまとも)が居た。
「久しぶり、なっちゃん」
僕は驚愕し、体が強ばる。
何でコイツが生きているんだ、死んだ筈だろ?頭にグルグルとハテナが飛び交う。
「何でっ!?何でお前が生きている友!?」
そう言うとあっけなく友は言った。
「生きていたから、なっちゃんが死んだと思いこんでいただけさ」
僕は聞く。
「真友!どういう意味だ!何でコイツが此処に居る!?」
「調べた、クーちゃんがどんな奴と絡んでいるかと調べたら案の定友ちゃんが居て、クーちゃんの心を砕いてあげるよ」
「意味が…」
僕が言うのを遮る真友。
「クーちゃんが好きなのは私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ私だけ…」
ブツブツ喋る真友におびえる僕。

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