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ヤシノキ町物語 第一話
作者: アルセ (総ページ数: 109ページ)
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作者: アルセ (総ページ数: 109ページ)
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??.ハイカクリニック
リビングで、電話をかけているジュンコ・・・静かに受話器を置く。
ショウコ「どうでした?」
ジュンコ「(首を振って)ダメ。つながらない」
ショウコ「(壁掛け時計に目をやり)もうすぐ、14:00になりますね」
ジュンコ「どうしたのかしら、モモ?」
ジュンコは、交番へ行ったきり中々帰って来ないモモのことが心配になり、姪の携帯電話にかけてみたのだが・・・
アナウンス「おかけになった電話番号は、電波の届かない所にいるか、若しくは電源が入っておりません」
・・・という御馴染みの台詞が流れるだけだった。それも其の筈、彼女の携帯電話は誘拐犯達の手の中にあるのだから・・・・・・。
ジュンコ「こんなことなら否応でも一緒について行くべきだったわ・・・」
と、自分の判断をひどく後悔した。
ジュンコ「ショウコちゃん、表のドアに『午後は都合により休診します』って張り紙貼っといて」
と、白衣を脱ぎ・・・部屋を出る。
ジョージの声「(嬉しそうに)ジュンちゃ〜ん。モモちゃん、帰って来た?さっきの天ぷら作り直したんだけど・・・」
と、部屋に入ってくる・・・が、ジュンコの姿はなかった。
ジョージ「あれ?ジュンコ先生は?」
ショウコ「・・・」
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