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ヤシノキ町物語 第一話
作者: アルセ  (総ページ数: 109ページ)
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*43*

○同・小西家のヨット

デッキ。

キャビンの屋根に寝転がっているダイチ。

ダイチ「んー・・・風が気持ちえぇー・・・」
と、伸びをする。

舵取りをしているタイチ・・・舵先にモモのセーターが巻かれてある。

タイチ「のんびりしている暇はねえぞ、ダイチ。さっさと脅迫状を送って身代金を要求しろ!それでお仕事第2段階完了だ!」

ダイチ「(張り切って)ほい来た、合って・・・ン?兄貴、ちょいと質の問していい?」

タイチ「おう!オレ様は今気分が良いからな。何でも訊いてちょうだい!」

ダイチ「この海の上から脅迫状どうやって送るんすか?伝書鳩ならぬ
伝書カモメでも飛ばすんすか?」

タイチ「(チッチッチッ)ダイチ君、今はITの時代よ。小西の携帯に脅迫メールを送るんだよ!」

ダイチ「あ!なるほど、流石は兄貴。では・・・(自分の携帯を取り出し)ン?兄貴・・・もういっちょいい?」

タイチ「(少しイラついて)何だ?」

ダイチ「兄貴、小西のメールアドレス知ってるの?」

タイチ「タコ!娘の携帯から送るんだよ!」

ダイチ「あ!そっか。では、早速・・・」
  と、リカの携帯を取り出そうとする。

タイチ「(舌打ち)ったくぅー・・・」



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