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第7話「急襲、砂漠のモンスター!」パート1
牢獄を脱出して、遂に外の世界へと足を踏んだ少年は、自分に手を差し伸べてくれた少女と固い決意を誓って、自分を待つレジスタンスへと仲間と共に進んでいく。
青い空の上で、太陽が光り輝いていた。生物にとっては生命の源である太陽の光だが、場所によっては危険を及ぼす可能性がある。今、一行が歩いている場所がまさにそこだった。
「はあ、はあ・・・」
「あ〜あ、暑いわブヒン・・・」
ガーネットは大剣を引きずりながら進み、アカオークはハンカチで汗を吹いていたのだが、汗は全く止まらない。
「暑いよ〜、これじゃあ服が汗でびしょびしょになっちゃう〜・・・」
ペリドットの服は汗ですっかり濡れてしまい、服が透けて落ち着かないでいた。フロスティは機械の重さに加えてこの暑さですっかりばてていた。
「はあ、暑いです。まるで炎に焼かれている気分です」
クリアはすっかり熱さにまいっていた。
「そうだよ、気分は天日干しにされてるお魚だよ」
アクアはすっかり汗だくになっていてヘロヘロになっていた。シオンも汗まみれになって何も言いたくないのか黙っていた。
「全くよブヒン。アタチなんてこんなに汗が出ちゃって、汗かくレディはモテないわ」
アカオークが愚痴を吐いていると、アカゴブリンとその兄弟がまるで焼豚だなとクスクス笑ったがアオオークとミドリオークにギロリと睨まれて尻込みになる。
「あれー、皆さん、足取りが遅いですね。こんなにポカポカで暖かいのに」
一匹だけ、はぐれオオカミは元気に走り回っていて一行よりもずっと前に出て急かしていた。
「あ、あんた、こんなに暑いのがどうして平気なのブヒン・・・」
「少し羨ましいわ、お姉様・・・」
アカオークとミドリオークがはぐれオオカミを羨ましそうに見ていた。
「はあ、はあ、剣が重い・・・、もう歩けない・・・」
「うん、俺も、疲れてきたよ・・・。近くに岩場があるからそこで休憩しよう」
「そうだね、門人・・・。皆もそうしよう・・・」
一行は近くの岩場で休憩をとることにした。岩影でオーク姉妹と三色モッチ達、そしてはぐれオオカミが休んでいた。
「はああ、どこまで行っても砂と岩とこの暑さばかりだわブヒン・・・」
「ミントアイス食べたい・・・それがあったら最高なのに・・・」
アカオークは背中を岩にくっつけてため息を吐き、アオオークはミントアイスを恋しがった。
「モチ、これじゃ焼き餅になっちゃうモチ」
「モチ、君はもう焼けてるモチ・・・」
アブリモッチのことばをカシワモッチが皮肉を言う。一方、はぐれオオカミは快適なのかすやすやと眠っていた・・・。
続く・・・。