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*12*
「はあ・・・暑い、服が汗でびしょびしょです・・・」
クリアは汗に濡れた体でアクアを探していた。
「あら?」
登れる岩場に来ると、そのてっぺんでアクアが右手を額にかざして何かを見つけようとしていた。
「アクアさん」
「お、クリアちゃんじゃない。すごいびしょ濡れじゃない。は、まさかオアシスでも見つかったの!」
アクアが期待しているように目をキラキラさせて来た。クリアは汗だくでため息を吐いて答えた。
「オアシスは見つかってません。これは私の汗です・・・」
「そうなんだ・・・、そんな格好じゃ暑いよね」
「はい、アクアさんは何してました?」
「あたし、探してたの。ここから遠くを見ればレジスタンスを見つけられるかな、と思ったけど、見つからないね」
そう言うと、アクアは歯を見せて笑い出した。
「ふふ、そうですね・・・」
クリアもクスクスと笑った。
「クリアちゃん、レジスタンスに戻ったら美味しいアイスでも・・・」
「きゃああああああ!」
クリアの悲鳴が聞こえて来た。アクアが下を見ると、クリアが数体のサーベルタイガーとそのボスであるが囲んでいた。一体のサーベルタイガーがクリアに襲いかかって来た。
「きゃあ!」
「待てーーーっ!」
アクアが急いで飛び降りて、サーベルタイガーを切り付けた。ドシンと倒れ、アクアはクリアを守るように彼女の盾になった。
「おーい、何か騒がしいから来て見たけど、うわ!」
そこへガーネットと仲間達が駆け付けた。
「早速、襲われてるみたいね、よーし!」
ペリドットとガーネットはピュア攻撃を放ってサーベルタイガーの群れを後退させた。
「ありがとう、皆」
アクアとクリアは急いで門人達の所へ戻った。
「門人、あれを!」
「ああ!」
門人は石版を取り出して、そこにガーネット、アオオーク、アクア、クリア、アオゴブリン、ブブ、ミズモッチ、ペリドットのスピリットを編成した。
「行くぞ!」
指でその石版をなぞっていき石版にはめた仲間の力を溜めていった。
「力がみなぎって来たよ!」
最後にガーネットにフィニッシュさせて、ガーネットは大剣を振り下ろして炎の衝撃波をガチサーベルタイガーの軍団に大ダメージを与えた。
「俺達も行くぜ!」
「ひんやりさせるモチ!」
「くらえ・・・」
アオゴブリン、ミズモッチ、アオオーク達も続けて攻撃に出た。
「どうよ、ふっふ〜ん」
ガーネットは勝った、と鼻を擦った。
「グワアオ!」
その刹那、サーベルタイガーの一体がガーネットに襲いかかって来た。
「危ない!」
門人は急いで走り、サーベルタイガーの攻撃からガーネットを守った。しかしその衝撃で門人は吹っ飛ばされ、谷底に落ちてしまう。
「うわああああ!」
「も、門人ーーーーっ!」
ガーネットは手を差し伸べたが、間に合わなかった。仲間達は悲痛な顔をする・・・。