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第5話「女神降臨、立ちはだかる強敵!」パート2
「それーーっ!」
ガーネットが大剣を振り下ろす。
「甘い!」
デュラクンはこれをかわして袈裟斬りに出たが、ガーネットは両足を浮かせてのジャンプでかわし回し蹴りをしてデュラクンを怯ませて、燕返しで切り裂きをした。
「ぐぬう・・!」
「行くよ、かっこいいあたしのキック、受けてみろ!」
ポニーテールをたなびかせると、元気よく跳躍してデュラクンにジャンプキックをした。
「ふん、させるか!」
デュラクンはガーネットの足を挟んで動けなくした。
「な、でももう片方あるよーーっ!」
ガーネットは片方の足で蹴りをした。デュラクンはその衝撃で後退する。
「ふあはははははは!小娘ごときがわしに挑むなど片腹痛いわ!これを喰らうがいい!」
ノンレムはペリドット目掛けて光弾を連射してきた。
「来たね、行くよ!」
ペリドットは左へ走り銃を連射したが、ノンレムはシールドを張ってガードする。
「ふはは、甘いわ!」
ノンレムは大きな光弾を放って来た。
「いよっと!」
ペリドットは回転してこれをかわして弾を飛ばした。しかしこれもノンレムの腕によるガードで塞がれる。
「ふん、ふん、せいやあ!」
デュラクンが剣を振るって切りかかる。
「ふふ〜ん、そんな遅い攻撃、ちっとも当たらないわよ!」
ガーネットは軽快に動いてかわしていく。体を翻してはかわし、華麗にジャンプして避けていった。
「お〜にさんこちら、手のなる方へ!」
「おのれ〜っ!」
デュラクンは剣を地面に叩き付けて衝撃波を飛ばして来た。
「来たね、とりゃ!」
ガーネットはジャンプしてキックに出たが、デュラクンは腕をクロスしてガードした。
「え、嘘・・!」
ガーネットは地面に落ちてそこをデュラクンに蹴りをされて吹っ飛ばされる。
「きゃああ!」
「ガーネットちゃん!」
「隙あり!」
ノンレムが一瞬の隙を見逃さずペリドットを拳で攻撃した。
「きゃあああああ!」
ペリドットは吹っ飛ばされて地面に叩きつけられてしまった。これを見て門人が走り出そうとしたが、シオンが止めに入る。
「お待ちなさい」
「でも、二人がピンチなんだ!」
「大丈夫、二人は必ず勝ちます、信じましょう・・・」
「ほら、見るのよブヒン!」
互角の戦いは決着を迎えようとしていた。ガーネットとデュラクンはつばぜり合いになり、ガーネットがデュラクンの剣を弾いた。
「そこを切れば!」
振り下ろした大剣はデュラクンの肩甲の間を払い刺した。そして思いきり切り裂いて大ダメージを与える。更に回し蹴り、衝撃波を飛ばして攻撃していく。
「デュラクン、情けない奴じゃ!小娘ごときに押されおって、ぐわああ!」
ノンレムがダメージを受けた。
「ふふん、油断大敵ね」
ペリドットは銃口から吹き出る煙を一息吹いた。銃を放って攻撃したのだ。
「ペリドット!」
「任せて、ガーネットちゃん!」
ガーネットとペリドットは息を合わせるとピュア攻撃を放ってデュラクンとノンレムを攻撃した。
「ぐわあああああ!」
「おのれえええええ!」
デュラクンとノンレムは光と共に爆発したのだった。
「いやったああああああ!」
ガーネットとペリドットが手をつないでジャンプして喜んだ。
「何と・・・・」
デュラクン達が負けたことにシリウスは衝撃を受ける。
「ガーネットーーーーっ!」
アカオーク、そして門人達が駆け寄る。
「門人、やったよ、私勝ったよ!」
ガーネットは門人に飛びついて喜んだ。
「わ、ガーネット?」
「ねえねえ、私の戦いっぷり、見てくれた?」
「あ、ああ、ちゃんと見てたよ。すごくカッコよかった」
「でしょ、門人や皆のためにも私、頑張ったんだから」
ふふーんと鼻を鳴らして少女は自慢した。
「さすがですね・・・・」
シリウスに気付くと、一行は身構えて対峙する。だが、シリウスは首を横に振って戦う意思はないと言った。
「貴方達の強さはまさに本物でした。ですがその少年をこの世界に放つことは砂漠の道を歩むことを意味しますよ」
「それが何だって言うのよ。たとえその道を行くことになってもこの世界のために戦い続けるわ!」
「ふふ、強がりだけは一人前ですね。ですが、このままではいかないことを覚悟しているのですね・・・」
まばゆい光に包まれて女神は天空へと消えていった。
「女神シリウス、彼女は一体、何が目的だったのでしょうか・・・?」
「そうよねブヒン、それに門人を危険に思っていたみたいだけど・・・」
シオンとアカオークが考察したが、結局シリウスの真意は解らなかった。一行は、再び歩を進める。そして遂に脱出に成功するのだった・・・。