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桜と家族と僕の嘘
作者: りんごっち  (総ページ数: 15ページ)
関連タグ: 家族愛 恋愛なし 現代 ハートフル小説 
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10~

*12*

ピンポーン
誕生会も終盤に差し掛かった頃、チャイムがなった。

「僕が見てくる」
廊下を少し急ぎ足で通り土間にあるサンダルを軽く履く。
鍵を開け扉を開くと見覚えのある女性が立っていた。

「母さん?」
「り、涼...?...涼!!!!」
女性は涙を溢しながら僕の名を呼んだ。

さすがに遅いと思ったのか全員、玄関に集まってきた。
「ど、どうかなされましたか!?」
焦る母に気付き我にかえったのか女性はハンカチで涙を拭き、改めてこちらに向いた。

「雫まで...大きくなったね」
「涼、こちらの方は?」

「母親...本当の...」

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