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・。episode3「アゲトビレッジ」パート6
両腕をクロスしてヌーンはZ技を発動させた。拳を前に出す正拳付きを連続して放ち最後の一振りを前に出した。
「立ちはだかるもの、全てを砕け!」
マクノシタはオーラを纏うと走り出して、きあいパンチでカポエラーの腹部を殴り、怯んだ所で足払いをして転ばせると、持ち上げて上空へ投げ飛ばした。そこで狙いを定めると拳を突き出し、ぜんりょくむそうげきれつけんをカポエラーに振るった。
打ち上げられたカポエラーにマクノシタの体術を駆使した連続攻撃が次々と命中していく。最後の一振りで大爆発が起きて黒焦げになったカポエラーが地面に叩き付けられて力尽きた。
「マク!」
マクノシタがムンに振り向いてサムズアップをする。
「マクノシタ・・・、やったーーーっ!貴方って凄いわ、あんな凄い技を出しちゃうんだもの、ありがとう!」
「今のが、オーレ地方には無いとされている力か・・・」
ローガンが新たな力に感慨深くなっている中、ムンがジャンプしてマクノシタの勝利を喜んだ。ヌーンはスナッチボールを投げてカポエラーを捕獲する。
「よし!」
「くそう、今日の所はこれで勘弁してやる、だが、俺達シャドーの戦いは終わりではないからな!今頃バトル山ではダキム様が・・・さあ行くぞ!」
コワップは戦闘員達を連れてほこらから逃げ去って行った。
「ヌーンさん、お祖父ちゃんのこと、ありがとう・・・」
「ああ、ローガンさんの無念を晴らしてやりたかったからね」
振り向くと、ローガンが負けたピカチュウを慰めていた。
「そう落ち込むな、お前はよく戦ってくれたさ。相手が強すぎたとしか言えぬ」
励ました後、ローガンはヌーンにZリングとほこらについてを説明した。
「ヌーンくん、そのZリングはセレビィにしか作れないとされている伝説のアイテム、オーレではセレビィに認められた正しい心を持つものに与えられるとされているのじゃ。君はどうやらセレビィに選ばれたようだ」
「僕が?」
「うむ、そしてこのほこらは悪に染まったポケモンの心を浄化させる力が秘められている。奴等もそれを知ってここへ来たのであろう」
「じゃあ、ヌーンさん。マクノシタ達を元に戻せるかな?」
「ああ、やってみるよ」
頷くと、ムウマ、ヤンヤンマ、カポエラーをボールから出してマクノシタと共にほこらの前に立たせた。するとほこらから緑色の不思議な光が流れて四匹を包んでいく。体内からダークポケモンのエネルギーが放出されて消滅した。
「やった!」
ダークポケモンから解放された喜びからマクノシタ達が大喜びする。ムンもプラスルを抱えて跳ねていた。
「マク?」
「ヤンマ?」
マクノシタ、ヤンヤンマの体が光り出してその姿を変え、ハリテヤマとメガヤンマに進化した。
「進化した?」
「ダークポケモンにされていた時は出来なかったのじゃろう、今までの戦いの経験が溜められそれがエネルギーに変わったのじゃ」
「あんなに小さかったのに、大きくなったわね!」
ムンがハリテヤマのあついお腹に飛び込んでさすってあげた。ハリテヤマも嬉しそうでメガヤンマも気ままに飛び回っていた。
「そう言えば、奴等バトル山に行くと行っていたな・・・」
「はい、そこに何かあるんでしょうか?」
「ヌーンさん、行ってみよう、この子達を連れて」
仲間達を浄化させるとヌーンとムンは急いでそのバトル山へと向かっていった・・