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ポケモンストーリー コロシアム編
作者: たくと七星  (総ページ数: 36ページ)
関連タグ: ポケモン ポケモンコロシアム バトル アクション 恋愛 
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finalepisode「ラルガタワー」パート4



「ぐ、何と言うことだ、この私が敗れるとは・・・!」
 ヌーンに敗北したジャキラは満身創痍になっていた。
「そこまでだ、シャドー!」
 コロシアムにギンザルとシルバ、パイラタウンの警察達、そしてローガンとそのパートナーのピカチュウが駆け付けた。
「貴様等・・・?」
「シャドーよ、お前達の野望は崩れ去ったのじゃ・・・」
 彼等はジャキラを取り囲もうとした。
「ジャキラ、何と言う失態なのだ!」
「え・・・この声?」
 するとどこからか何者かの声が聞こえて来た。それを聞いてムンはどこかで聞いたことのある声だと思い出した。
 やがてエレベーターが出て来て、その声の主が現れた。
「え、貴方は・・・?!」
 その姿を見てムンは愕然とした。
「ジャキラ、我々シャドーの輝かしい歴史の第一歩に泥を塗り追って!」
「申し訳ありません、ボス。ですが私はボスのためにと・・・」
「ええい、言い訳など聞きたくもない!」
 ジャキラを叱責していた人物、それはヌーンもムンも面識のある人物だった丸っこいピエロのような体形にニッコリとした大らかな顔、そう、フェナスシティの市長、バックレーだったのだ。
「な、貴方は・・・・!」
「フェナスシティの市長が何故・・・!」
 ギンザルとローガンもバックレーがシャドーの側にいることに呆然としていた。
「市長さん、どうしてそいつに、何の関係があって・・・!」
 ムンの言葉にバックレーは振り向いて言った。
「いやいや、ここまで私達の邪魔をするとは思ってもみませんでしたよ。私は、ある時はフェナスシティの市長、そして・・・・!!!」
 クルンと一回転すると、バックレーの顔立ちが変わった。丸み帯びた髪はギザギザに逆立ち、目は見開かれて黒く赤い瞳が浮かび邪悪に満ちた表情になった。
「シャドーのボス、ワルダックとは私のことだ!!!」
 本性を現したバックレー、いや、ワルダックはヌーン達の前に立ちはだかった。
「その昔、私はとても冴えない男だった。だがある時に強大な力の源を手に入れたのだ。それがダークポケモンのエネルギーよ!その力を使い、私はシャドーのボスになり、このオーレ地方の全てのポケモンをダークポケモンにして我々が支配してやろうと思い立ったのだ!」
「それじゃああの時ジャキラが現れたのも・・・!」
 ジャキラに初めて会ったあの時のことをヌーンが言うとワルダックはカラカラと笑った。
「そうよ、このタワーを作る計画を立てていたのだ、そこへ貴様等が偶然やって来てな、スナッチ団を使って始末してやろうと思ったのだ!」
「それであの時・・・!」
 ムンがフェナスコロシアムでスナッチ団に襲撃されたことを思い出した。そう、あの時スナッチ団が襲ってきたのはワルダックの差し金だったのだ。
「だが貴様等がどう足掻こうが我等の計画は止められんぞ!この私、ワルダックの最強のポケモンで貴様等を完膚なくまで叩きのめしてくれるわ!」
 ワルダックはボールを手に取ると、勢いよく投げて、自分のポケモンを出現させた。ボールから出て来たそのポケモンは凄まじい地響きを立てて地面に着地した。
「・・・・・!」
 ヌーン達が身構える中、土煙が晴れてそのポケモンが出現した。大きく頑丈な鎧のような固いボディにガッシリした両足。鋭い爪が生えた両手、口には鋭い牙が生えた緑の色をした怪獣のようなポケモン、バンギラスが出現したのだ。
「そして、これでパワーアップじゃ!!!」
 ワルダックが腕に掲げてリングを光らせてバンギラスにエネルギーを浴びせ、その姿を変貌させた。体から無数の棘が生え、角が突き出たように頭の天辺が尖っていた。
「バンギラスが姿を変えた・・・・!」
 ローガンが驚くとワルダックが高笑いをした。
「さあ行け、バンギラス!お前の力を見せてやるのだ!」
 ワルダックがメガバンギラスに攻撃の指示を出した。
「グ、グルル・・!グガア!」
 メガバンギラスの体がバチバチと電気が鳴り出した。それは徐々に激しくなっていき、メガバンギラスは咆哮を上げて暴れ出した。
「な、これは一体・・・!!」
「バンギラス、どうしたのだ?!」
 驚くジャキラとワルダックにメガバンギラスはあくのはどうを二人に向けてはなって来た。
「うわああああ!!!」
 尻もちをするワルダック、やがてメガバンギラスはコロシアム内に無数のはかいこうせんを飛ばして来た。
「伏せろ!」
 ギンザルの言葉でヌーン達が地面に伏せる。光線が四方から飛ばされてステージを破壊していく。
「何故だ、ななな何故こんな、こんなはずでは・・・・!」
「恐らくダークポケモンとメガシンカの両方のエネルギーが混ざり合い制御できないほどの力に・・・!」
「ええい、ここは逃げるぞ!」
 ワルダックとジャキラはヘリコプターに乗って逃亡した。しかしメガバンギラスの放ったはかいこうせんがヘリに命中する。
「ああああああ?!」
「うわあああああ!!」
 ヘリは墜落して爆発してしまった。メガバンギラスは咆哮を上げてヌーンを睨み付けた。
「ヌーンさん・・・」
「大丈夫、僕に任せて。このオーレを、必ず守る・・・!」
 歩み出して、カポエラー、ブラッキーがメガバンギラスに目掛けて走り出した・・・。

続く・・・。

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