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ポケモンストーリー コロシアム編
作者: たくと七星  (総ページ数: 36ページ)
関連タグ: ポケモン ポケモンコロシアム バトル アクション 恋愛 
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10~ 20~ 30~

*7*

episode1「フェナスシティ」パート5




 ポケモンセンターでエーフィとブラッキーを回復させて外に出て、マクノシタが入っているボールを見る。中でマクノシタが眠っているような気がした。
「ボールから出してみる?」
「でも、暴走したらどうする?」
「大丈夫、その時は私も全力で止めるから」
 ボールを投げて初めてスナッチしたマクノシタを外に出した。
「マ、マクーーっ・・・!!」
 不安は的中する。出て来たマクノシタの体から黒いオーラが湧き出て今にも暴走しそうだった。
「待って!」
 ムンがマクノシタを精一杯抱きしめる。優しく抱きかかえると赤ちゃんをあやすようにあやして頭を撫でで額を自分の額にくっつける。
「あれ?」
 ムンの脳内に何かが流れて来た。そこはどこかの平原だろうか。そこで何者かに無理やり住処から連れ去られているマクノシタがいた。
 突然、謎の研究所でカプセルに閉じ込められエネルギーを流し込まれている。
「ああ、怖かったんだね、辛かったんだね。可哀想だよ・・・。大丈夫、私もヌーンさんも貴方に絶対ひどいことはしないから」
 涙を流してマクノシタを抱き締めた。ムンの気持ちが伝わったのか黒いオーラが抑えられていく。
「君の優しさが届いたんだね」
「そうだね、嬉しいな」
 マクノシタが安心しているのを見てヌーンとムンも笑顔になる。
「君達、少しいいかな?」
 そこへ紫の髪に白いスーツを来た中性的の青年が二人に声をかけてきた。
「貴方は?」
「自己紹介がまだだったね。僕はセイギ、フェナスシティトレーナーズトレーニングセンターのリーダーをしているんだ。君のマクノシタが少し気になってね」
「この子のことですか?」
「ああ、そのポケモンだけど、どこか危ういものを孕んでいるかもしれない、そう直感がしてね・・・、君達、急ぎじゃなからったら、センターに来てくれるかい?」
 セイギに案内されて二人はトレーニングセンターに入った。
「ダークポケモンに付いて知っているかな?」
「セイギさんはご存知なのですか?」
 ムンが言うとセイギは静かに頷いた。
「話では聞いていてね。パイラタウンと言う街でそのポケモン達が目撃されているらしいんだ。しかもそのポケモン達は強力な技を使ってくる。今、君達の持っているマクノシタもそうじゃないのかな?」
「だとしたら?」
 ヌーンが言うと、セイギはボールを手に取りステージの前に立った。
「少しばかり試してもらってもいいかな。ダークポケモンを手にするとなればそれなりの覚悟がいることになる。その覚悟、勇気をバトルで僕に見せてくれないか?もちろん、僕も全力でお相手する。どうだろう、受けてたってくれるかな?」
「もちろん、その覚悟は僕にもある、それを証明してみせるよ」
 二人はステージに出てボールを取る。マクノシタが入ろうとすると、
「待って、ちょっといい?」
 ムンが声をかけて、マクノシタはムンの所に来る。
「これを付けてて、お守りよ。きっと貴方を守ってくれるから」
 そう言ってマクノシタの腕に赤い布を巻いてやった。
「僕一番のポケモンで相手をしよう、行け!」
 セイギの投げたボールから頑丈そうなポケモンが出て来た。
「ダイノノーズ!!!」
 モアイのような青い巨大な顔のボディに赤い岩の頭飾りに鼻、その下にはヒゲのような砂の塊が溜まっていて、廻りに小さな物体が三体付いている。コンパスポケモンのダイノーズである・・・。



続く・・・。

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