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ポケモンストーリー コロシアム編
作者: たくと七星  (総ページ数: 36ページ)
関連タグ: ポケモン ポケモンコロシアム バトル アクション 恋愛 
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10~ 20~ 30~

*8*

episode1「フェナスシティ」パート6



「ダイノーズ一体・・・?」
「ハンデだよ、僕はこのダイノーズ一体で戦う。始めようか」
 バトルが始まった。マクノシタががんせきふうじを飛ばしたが、ダイノーズはラスターカノンを連射して岩を相殺してしまう。続けてすなかけをしたが、ダイノーズは空中に浮かんでほうでんを放って来た。
「エーフィ、ひかりのかべだ!」
 エーフィがひかりのかべを張ってこれを防ぐが威力は高くかべは割れてしまう。
「強い、あの人・・・」
 穏やかな眼差しにある底知れぬ強さをムンは感じていた。エーフィが前に出てサイケこうせんを飛ばした。するとダイノーズの体に付いている小さなノーズ達が小刻みに動き出した。
「今だ、チビノーズ達!」
 セイギが指示を出すと、三体のチビノーズがダイノーズの前に出てシールドを作り出し、エーフィのサイケこうせんを防いでしまった。
「何?!」
「あの小さなノズパスは何?!」
「驚いたかな、ダイノーズにはチビノーズと言う三体のファンネル(専用武装)がいるんだ。僕はこれを駆使して戦う戦法を得意としていてね。こんなことも出来るんだ!」
 セイギの指示でチビノーズ三体は円を書くように回転してその輪っかから電撃の光線を飛ばして来た。
「何?!」
「わわ、凄い!て言ってる場合じゃなかった!ヌーンさん!」
「エーフィ、サイケこうせんだ!」
「フィーっ!」
 ヌーンの指示でエーフィはサイケこうせんを飛ばしたが、次第に押されていき、電撃の光線を受けてしまった。
「く、マクノシタ!」
「マク!」
 マクノシタが動こうとするが、チビノーズは光の輪っかを作ってマクノシタに飛ばして拘束してしまう。身動きが取れないところでダイノーズが10まんボルトでマクノシタを攻撃した。マクノシタは大ダメージを受けて這いつくばってしまう。エーフィが何とか起こすが、チビノーズ達は縦横に動いてでんげきはを飛ばして来た。
 エーフィとマクノシタはこれを何とかかわしていくが、それに気を取られている隙に、ダイノーズがほうでんを二体に飛ばして来た。強力な電撃がエーフィとマクノシタの体に流れ込んだ。
「マ、マク・・・」
 マクノシタは何とか堪えたが、エーフィは遂に力尽きてしまった。
「ああ、ヌーンさんのエーフィが!」
「ごめん、戻れエーフィ」
 ヌーンはエーフィをボールに戻してブラッキーを出した。
「もう一体出したね、でもダイノーズに勝てるかな?」
 セイギの指示でダイノーズはラスターカノンを飛ばして来た。ブラッキーとマクノシタは走ってこれをかわしダイノーズに接近したが、チビノーズ達が妨害に出た。でんげきはを飛ばしてブラッキーとマクノシタを攻撃した。ダイノーズもほうでんを飛ばして二体を吹っ飛ばした。
 吹っ飛ばされたマクノシタは起き上がったが、体から黒いオーラが浮かび上がってきた。
「まずい、ハイパー状態になる・・・!」
「危ういな、君のマクノシタ。戻したほうが・・・」
 ヌーンはボールに戻そうとした。セイギもマクノシタが暴走の危険を孕んでいることを察知する。
「マクノシタ!」
 その時、ムンの声が響いた。マクノシタが振り向くと大丈夫よとガッツポーズを取った。それを見てマクノシタは落ち着いていき、」浮かんでいた黒いオーラも沈下していった。
「ほう、彼女の応援で自我を取り戻したか。流石だね。だがバトルはバトル、全力を持って君達と戦い勝利する!」
 セイギの指示でダイノーズが再びラスターカノンを飛ばした。
「マクノシタ、落とせ!」
「マク!!!」
 ヌーンの指示でマクノシタはからてチョップをしてラスターカノンを叩き落とした。走り出してねこだましをしてダイノーズを怯ませた。
「ほのおのパンチだ!」
 ヌーンの指示でマクノシタは両手に炎を溜めてほのおのパンチを連打して叩き込んだ。最後のひと振りに強力な一撃を食らわせる。ダイノーズは後退するが、すぐに体勢を整えほうでんをマクノシタに放って大ダメージを与えた。マクノシタは倒れ込んでしまう。
「二匹目を倒し・・・何?」
 セイギが驚くと、マクノシタは体を起こして立ち上がった。するとマクノシタの腕に巻かれていた赤い布がほどけた。そう、あの時ムンが巻いて揚げたのはきあいのハチマキだったのだ。
「イエイ!」
 ムンがガッツポーズを取る。ヌーンがムンの顔を見て微笑み、マクノシタに指示を出した。
「マクノシタ、きあいパンチだ!」
 ヌーンの指示でマクノシタは拳にエネルギーを溜め始めた。チビノーズ達がさせまいと電撃を飛ばして来た。
「ブラッキー!」
「ブラッキ!」
 ブラッキーがシャドーボールを飛ばして牽制させマクノシタに当たらないようにした。マクノシタは走り出してきあいパンチをダイノーズに叩き込んだ。
「ノ、ノーズ・・・」
 今のが決定打となりダイノーズは崩れるように倒れて力尽きた。
「マク!」
 勝利してマクノシタは両手を挙げて喜んだ。
「マクノシタ!」
 ムンが走ってマクノシタを抱きかかえた。
「よく頑張ったわよ!本当にえらいわ!」
 そう言ってマクノシタを撫でて額に口付けをする。
「ふう、お疲れ様、ダイノーズ、後でケアをしてあげないとね」
 セイギはダイノーズをボールに戻した。
「君達の強さ、確かに本物だったよ。これならパイラタウンに言っても問題なく戦える。おめでとう」
 セイギと別れた後、ヌーンとムンはフェナスシティを出てパイラタウンを目指していった。


 その道中、オアシスを見つけてそこで休憩することにした。
「うふふ、それ!」
 水辺でムンはブーツと靴下を脱いで浸かりマクノシタと水の掛け合いっこをしていた。ヌーンは木陰に座って休んでいた。
「ねえ、ヌーンさん、貴方も一緒においでよ」
「え、でも・・・」
「来ないの?ふふ、そーれ!」
 ムンが水を飛ばして来た。
「やったね・・・じゃあ遠慮なく行くよ!」
 その気になって水辺に来てムンとじゃれあい、しばらくの楽しいひと時を楽しむのだった・・・。


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