完結小説図書館
>>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック
*48*
Z「やあやあやあやあ、レイナじゃないか。」
部屋に入ると目の前に階段があり、その先に大きなモニターがある。Zはモニターを背にこっちを向く。
レ「ッッ!」
Zはフードを被っているのにオーラが尋常ではない。多分イケメンオーラって奴だろう。私はよく分からないがトモバが前言っていた。私は少し焦るがすぐもとに戻る。
レ「どーも、久しぶりね、Z。今日はご機嫌ね。」
Z「フフフ、まーね。後で見る君の絶望顔を想像するとニヤニヤしてしまって。」
レ「性格悪っ!」
Z「お互い様だろう、それより速く本題に入りたいからこれを見てくれ。」
そう言ってZはパソコンを操作する。そこには衝撃的な物が映っていた。
レ「ヒュウッッ!」
そこにはヒュウが縛られて首に縄が巻き付いていた。
レ「これって、、、」
Z「うん☆警察の死刑の仕方を参考にしたんだ。レイナも知ってるだろう。あの状態で床をぬき、突き落とし首の骨を折る。息を止める☆」
ちょっと偏見してるけど、、、でも今ヒュウがそんな状況だったら、、、死ぬ!
レ「クソッタレがっ」
Z「で、解除方法は簡単♪その場に行って首の縄を切るだけ。」
レ「?やけに親切ね。」
Z「で、床のぬき方は今から起動する兵器を止める!これだけ☆あっ!ちなみにヒユウの首の縄を切ると兵器が発動するよ〜☆」
レ「はっ?!」
じゃあ、ヒュウとこの世界どっちかを取れってこと?!
Z「さあ、君はどっちを取る?世界?それともヒュウ?」
レ「、、、」
ヒ『おい。』
?!今。
ヒ『驚いた顔するなよ。』
レ「いや、さっきまでしゃべらなかったから、、、」
ヒ『あー、こっちも動揺してんだよ。』
レ「、、、身体中になわが巻き付いてるから身動きは取れなさそうね。」
ヒ『ああ。』
レ「チョロネコは」
ヒ『、、、進化してレパルダスになってた。で、俺のこと完全に忘れてやがる。』
、、、そうか、、、
ヒ『で、どっちを取るんだ。』
、、、どっちか、、、ぶっちゃけ、この世界はヒュウがいるから楽しい。対等な力がある。でも、こいつがいなくなったら、私の存在意義が無くなる。でも、ヒュウを取ったら世界は終わり。ポケモン達も死滅する。そんなのいやだ。世界を取るか?、、、世界を取ったらZと対抗できる人が私だけになる。それに、Zよりも強い奴がいるかもしれない。すると結局勝てない。勝てなかったら世界は終わり。ッッッ!
レ「詰んでる。」
ヒ『だな。』
Z「アハハ!さあ、どうする?どうする?」
、、、ダメだ。もしどちらを取っても世界が終わるなら、最後ぐらい、初めて「私」を見てくれた人と過ごしたい。、、、なんでこんな目にあわないといけないのっ!いや、私はそれ以上の大罪を何度も犯したから当然の報いなのかもしれない。ハハッ上等じゃない。どうせ、結果が変わらないならヒュウを、、、
ヒ『おい、お前。俺を選ぼうとしたろ。』
レ「はぁ、そうよ。なにか悪い?」
ヒ『バーカ、もっと他に良い考えがあるだろ。』
レ「無いわよ。」
ヒ『ある。』
レ「無い。」
ヒ『ある』
レ「無い!」
ヒ『ある。』
レ「ッッッ!無いっつてんだろ!ボケぇ!」
ヒ『、、、』
レ「元々っ!お前がプラズマ団のこと、ばっかり考えて、アホみたいに本拠地に突っ込んだのが原因だろ!いや、あの時私がZを殺してさえいれば!!」
ヒ『るっせーよ。』
レ「黙れよ。」
Z「アハハハハハ!最高!サイコーだよ二人共!良いよ、これが見たかったんだ!」
ヒレ「『クソッタレがッッッッ!」』
Z「アハハハハハ!あっ因みに、ヒュウを選ぶ場合は左、世界を選ぶ場合は右に行ってね☆」
───────私は───────
体を左に向ける。
ヒ『レイナ』
レ「、、、何。」
ヒ『もっと考えろ。Zの手の平で踊るな。』
レ「何言って!」
ヒ『分かるだろ。お前は、唯一俺に並ぶ実力を持った奴なんだから。』
ヒュウは微笑む。
ヒ『お前の好きなようにすれば良い。』
、、、私の、好きなように、、、?!分かった。分かった。アンタの言いたいことがっ!
Z「ハハハハハハハハ!決まったらかな?レイナ。どんな気持ちだ?究極の選択をする気持ちは。罪悪感で溺れ死にそうなんじゃないのかい?さあ、見せてくれ、レイナの絶望顔を!」
ヒ『ほんっと性格悪いなZ』
Z「だろう。」
ヒ『でもざんねーん。レイナの絶望顔は見れそうにないぜ。』
Z「何を言ってるんだ?ほら!顔をあげろ、レイナ。」
私は言われた通り顔をあげる。
Z「さあ!お前の負け、顔、、、を、、、なっんで。」
───────私は───────
?自信満々に不適な笑みをかましていた?
Z「な、んで、、、」
ヒ『気づくのおせーよ、バーカ。』
ヒュウは呆れるように言うが、少し焦っていたのがバレバレだ。
レ「っ!今回ばかりは言い返せないわ。」
Z「どう、いう、、、いや、何を言ってるんだ俺は。改めて聞こう。レイナ。お前は世界と幼馴染み、どっちを選ぶ?」
Zは両手の人差し指をたてて私に突き出した。私はZに近づく。
もう、迷いなんて無い。
私は両手でZの両手の人差し指の包むと、それを支えにしてジャンプした。Zとの身長と同じぐらい飛ぶと、顔を近づける。そして、私は人生で一番不適な笑みをかまして言ってやった。
レ「両方を取るに決まってんじゃねーか、バーカ」
Zは目を見開いた。