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花と太陽 遂に完結!!長らくお世話になりました。
作者: 雪林檎 ◆iPZ3/IklKM (総ページ数: 33ページ)
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*紹介文/目次*
はじめまして、雪林檎(ゆきりんご)です!!
クイック、ありがとうございます。
初めて書くものです、よろしくお願いいたしますっ!!
ちょっと重いですが感動??青春ラブです。
他にも書いていますので未熟・駄作ではありますが読んで頂けると嬉しい限りでーす↓(≧▽≦)
『君を想い出すときには――。』
『君はかわいい女の子。』
※注意
一つ 雪林檎はバカで阿保です。
二つ 国語が得意なくせに文才0なので貴方様が理解できる場面が少ないです。
三つ 温かく見守っていただけると嬉しいです。
四つ 1週間に1度は更新できるように頑張ります。
五つ 荒らし、悪コメはごめんです。荒らし、悪コメする人は Go home!!
≪Prologue≫
―何のために強くなりたいの?
もう戸惑って、流されないため?
ううん、それもあるけど―
君に好きって伝えるため
Character >>1
Episode1 >>2
Episode2 >>3
Episode3 >>4
Episode4 >>5
Episode5 >>6
Episode6 >>7
Episode7 >>8
Episode8 >>9
Episode9 >>10
Episode10 >>11
Episode11 >>12
Episode12 >>13
Episode13 >>14
Episode14 >>15
Episode15 >>16
《作者、お知らせ。》 >>17
Episode16 >>18
Episode17 >>19 ←本編完結!!!
《 Epilogue 》
1、それぞれの道 >>20
2、HAPPYWEDDING >>21
乙女な苺と優しい桜 ~苺香と桜太編~
strawberryflower1、【苺の可愛い君。】>>22
strawberryflower2、【運命&好きって言わせる宣言。】>>23
strawberryflower3、【隣の部屋、愛の告白。】>>24
strawberryflower4、【イメチェン&大学デビュー。】>>25
strawberryflower5、【これからの私達、驚き。】>>26
≪作者、まだまだこれから。≫>>27
貴方に微笑む、運命の貴方に――――美麗編
ヤマザクラ、1【再会。】≫>>28
ヤマザクラ、2【予感。】≫>>29
ヤマザクラ、3【複雑な家の事情。】≫>>30
ヤマザクラ4、【大切な誕生会。】≫>>31
ヤマザクラ5、【家族という名の嘘。】≫>>33
ヤマザクラ6、【告白。】≫>>34
ヤマザクラ7、【会いたくて。】≫>>35
ヤマザクラ9、【願い事。】≫>>36
ヤマザクラ10、【おかえり。】≫>>37
○ これまでの花と太陽 ○
≪Episode1~本編完結までのあらすじ≫ 詳しいことは各お話を読んでください。
高校一年生の高嶺 千雪は高嶺の花と崇められているハイスペック女子。そんな美少女だが幼い頃から一人で苦しんでいた。
そんな時、助けてくれたのは人気者の綾瀬 泰陽を始めとする個性豊かな男女だった。クラスの人たちとも打ち解け始めていつの間にか、友達になっていた。
ある日、泰陽に恋していると自覚した千雪は気持ちを伝えることが出来ないでいた。
文化祭を機に心に思っていたことが泰陽に間違って「好きです。」と伝えてしまい、二人はギクシャクしてしまっていた。
泰陽とギクシャクしている時、藍に頬にキスをされ混乱……。
それでも、泰陽に対する気持ちは変わらなくて泰陽への想いを募らせていく千雪。
そんな中、泰陽から告白の返事をしたいと電話がかかってきて、不安がある反面希望が見えてきたように思える千雪はウキウキ気分に……。
ウキウキの気持ちを恐怖心に変えたのは突然、帰ってきた母だった。
千雪は恐怖心にのみこめられてしまい、学校を休むことに。皆が心配してくれているおかげで勇気が出て向き合うことを決心した千雪。
なのに―――――自分が怖く感じてもう、誰とも会えなくなってしまった千雪だが泰陽の言葉のおかげで勇気を出して母ともう一度向き合うことを決心した千雪。
母にはっきり伝えると母は千雪の事を平手打ちに!?そんな緊迫の時に兄、父が登場。
海外に行っていた離婚した父の登場に母は動揺し会いたかった気持ちと本当は新しい父親なんていない事を告げ、涙を流しながら謝り続け、互いの事を認め合い仲直りに成功っ!
二人は再婚を決め、家族全員で暮らすことになった、長らく続いていた孤独から解放された千雪は勇気を出すという事を心に決めるのです。
藍の事を気にしていた千雪ですが、藍は千雪の一途な気持ちに、「頑張れ」と背中を押してくれるのです。
千雪は泰陽に気持ちを伝えようと告白します。
すると、泰陽の答えは初めて会ったあの時からずっと好きです。と2人は付き合うことになりましたっ!!
幸せになった2人ですが、まだ紡がれていた他の人たちの恋物語が―――っ!?
≪strawberryflower1~本編完結までのあらすじ≫ 詳しいことは各お話を読んでください。
奏 桜太と太田 苺香は卒業式の日、二人きりになります。苺香の言葉により桜太は心にあった気持ちを伝え、悪戯をしているような気分で自分はずっと前から苺香ちゃんの事が好きだと言います。
苺香は固まってしまいますが、これからの二人の大学生活はどうなるのでしょうか??
春休みを迎え桜太は姪っ子 木春ちゃんの幼稚園へ迎えに行きます。苺香と会えたらなぁと思っていたらまさかの苺香と遭遇!!
驚くものの千雪や美麗が機転を利かせ二人きりに、そこで二人で話していく中また告白!!
好きって言わせる宣言をするも桜太は後悔……。
なんと!上京した二人の住む部屋はお隣で、、困惑する苺香。
その理由も聞くも渋々―――……そのことに関して桜太は悩んで“嫌ですか?”と聞くも反対だと、言い苺香は思い切って告白。
二人は付き合いますが、ひょんな事ですれ違いがあり距離を取るという別れるという選択に―……。
幸せに、、、過ごしていたはずが。
≪ヤマザクラ、1~4までのあらすじ≫ 詳しいことは各お話を読んでください。
桜庭 美麗は、大学2年生になりました。ふと、隣に座っていた男が使っていた電子辞書を見ていると、男に声をかけられました。
その男は、一色グループの御曹司だったのです。皮肉屋でクールぶっている男に美麗は劣等感を抱きます。
ある日―――合コンに参加するという話が、美麗は乗り気ではなかったのですが無理矢理、参加させられてしまったのです。美麗はいろいろな男の人に話しかけられましたが乗り気ではかったので退屈でした。そんなときに気持ちが悪い人に絡まれてしまいます。
助けを求めようとしても口が開きません。そんな美麗を助けてくれたのは―――……後輩の笠寺 藍でした。
藍は、美麗に付き合おうと言いますがただの冗談だと思い相手にしませんでした。しかし、そう解っているはずなのに胸がどきどきします。この感情は―――……?
藍と全はまさかの実の兄弟だった。蘭という二人の姉がやってきて一色家の事情を話します。そのことに対し、藍は焦りを感じます。
ある日、藍と美麗は喧嘩をしてしまいます。その事を謝りに行ったら、全と藍が口論している所
、目撃します。口論の元は、誕生会の事でした。
全の誕生会、藍は行きたくないと拒むが無理やり説得。
行くことになった二人だったが、何故が高級車が迎えに来たり、ドレスを着たり何かがおかしいと、
不安になる美麗。
訊いてみましたが頬膨らませている藍―――……一色家の誕生会はどういうものなのでしょう?
言い合いをし喧嘩別れしてしまった美麗と藍。謝ろうと心に決める美麗ですが、藍は音信不通になってしまいます。
心配になり、聞き込みをしますが誰も居場所を知る人はいません。いなくなってしまった原因は私だと毒づいてしまいます。そんな美麗を見て、藍の実の兄、全はまさかの言葉を…………!!!
美麗は大学を卒業し、全と同じ病院に就職が決定しました。そんな美麗は笠寺家が管理している神社へお願い事をしに―――。
医師になる美麗は病気の人を助けられますようにと願い、立ち去ろうとしましたがやっぱり、藍の事を願ってしまいます。
そんな自分に呆れて笑っていたその時―――……笑いを含んだ声がどこからか聞こえてきました。
その声の主に美麗は……!!
※本編が完結しましたが、まだまだ書きたいことが山々なのでこれからもよろしくお願いします。
【新しいキャラクターも続々登場中!!】
恋愛状況としては、
泰陽❤千雪 泰陽と千雪は両思いだという事を気付き、恋人に!!
10~ 20~ 30~
*31*
ヤマザクラ4、【大切な誕生会。】
数か月が過ぎて、私は思い切って謝る為に笠寺の家にやってきた。
呼び鈴を鳴らすのが怖くて、私は何度も家の前をうろうろしていた。
その時、家の裏の方から笠寺の厳しい声が聞こえて私はハッと顔を上げた。
「だから、おいッ!!全、来るなって言ってるだろ!!」
駆け出して、家の裏を覗き込む。厳しい表情をお互い浮かべた二人が向かい合っていた。
一色君は、私に気が付いて小さく手を振り、笑顔を作って笠寺に向き直った。そして、私にわざと聞かせるように、大きな声で芝居がかったセリフを吐く。
「今日は折り入ってお願いがあってきました。今度の日曜日、俺の誕生会を開くのですが、藍君にも、ぜひご出席していただけないかと思いまして。」
「絶対に行かない。」
即座に返事を返し、睨み付ける。
だが、今度は真顔になって言う。
「……親父が待ってる。」
「知らないよ。というか、親父が待っているなら、俺はなおさら行かないよ。」
「頼む、俺にとって大事な日なんだ。姉貴も出席する、兄弟が揃わないと都合が悪い。―――……お願いします。」
そう言い、一色君は深々と頭を下げた。
笠寺は何も答えず、頭を下げている一色君を睨み付けている。
なんだか一色君が気の毒になってきた。
あの数か月前の寂しそうな顔が瞬間、蘇ってきて。
「笠寺、行ってあげたら?本人もこんなにも言ってるし、誕生会なんでしょ。」
つい口を出してしまった。一色君は顔を上げ、私に笑いかける。
「桜庭サンも来てよ。美味しいの用意するから。」
こんなにも一色君の必死な顔に胸を打たれたが、私は笠寺を見た。
しばらく黙っていたが、諦めたように溜め息を吐き、言う。
「―――これで最後にして。これ以上、俺の世界を壊さないでくれよ。」
「恩に着る。」
家に帰ろうとするのを見て、慌てて一色君は笠寺を呼び止めた。
「―――藍、今までごめんな。今日はそれも言いに来た。」
笠寺は驚いたように目を見開き、口を何か言いたげに噤む。
軽く手を振り、一色君は黒塗りの高級車に乗る。
「笠寺……。」
私は思わず問いかけた。
「本当に家に戻るつもりはないの?」
厳しい顔で、笠寺は答えた。
「―――一色の家で、俺の家族は全だけだったんです。でも、どんどん笑わなくなってあの家の中の俺の居場所はなくなりました。」
だから、戻らない。
そういうと、そのまま奥へ入って行ってしまった。
***
そして―――誕生会当日。
笠寺と待ち合わせていた私は、口をあんぐりと開けてしまった。
それは、笠寺がスーツを着てネクタイを締めていたからである。
一色君の誕生会に出るはずなのに……??
「えっと……。」
「先輩、行きましょうか。」
笠寺は微笑んでスタスタを歩きだす。だか、その時、一台の車がすうっと近づいてきて私達の前で停まった。
「藍坊ちゃんに美麗様、お迎えに上がりました。」
やはり黒のスーツを着た若い運転手が降りてきて、私達に丁寧に一礼する。
「どういうこと……?」
私はうろたえて笠寺を見上げる。しかし笠寺は、チッと静かに舌打ちをした。
「全の奴―――……迎えなんかいらないって言ったのに。」
「そういうわけには参りませんよ。」
運転手はそう言うと、恭しく後部座席のドアを開けた。よく解らないまま、私は乗り込んだ。すると、笠寺も乗ってくる。
「美麗様、少し寄り道をしてもよろしいでしょうか?」
「寄り道って……??」
と、いうか何で私に聞くのと不安になり聞き返す。
―――……やがて、私たちが乗っている車はブランドショップが立ち並ぶ、高級ショッピングストリートへと入っていった。
「いらしゃいませ。」
うろたえる私を連れて入ったのは、名前しか聞いたこともない高級ブランドショップだった。
美しい女性店員が私たちを出迎える。
「すいませんが、こちらのお嬢さんにパーティ用の服装を一式。ええ、靴もです。」
運転手が名刺のようなものを見せながら言うと、店員たちは、にこやかに頷いた。
「かしこまりました。ヘアメイクはどうなさいますか?」
「……そちらもよろしくお願い致します。」
「お任せ下さい、お嬢様。こちらへ。」
呆然としていた私に微笑んだ店員達はあちこちから色とりどりの衣装を持ち寄ってくる。
「すいません!!私、こんな高級なもの払えません!!あの―――ッ!」
チラッと見えた値札は、ゼロの数がとんでもない程記載されていた。
ってか、この洋服たち。何円よっ!??
「……ご心配なく。お会計はすべてこちらで。」
運転手はにっこりと微笑みながら言った。
私は訳が解らないまま、試着室に連れ込まれる。
スーパーのそれの、何倍も広い試着室で、一緒に入ってきた店員が、あれこれとドレスを私の胸に当ててくる。
頭の中がグルグルしてきた。
家族で祝う誕生会じゃなかったの??
それじゃなくても、こんな服を着ていくの??
――――これが“貧困の人間と裕福な人間の差”なのか。
***
「――――あっ。」
私が支度を終え、店から出てくると笠寺はビックリしたような顔をした。
「ごめん、遅くなって。」
踵の高い靴に慣れなく、歩きづらい。よろめきながら歩いていると、すぐ横のショーウィンドーに自分の姿が映っていた。
「!!?」
ビックリした、これが私……?
大胆に肩を出した、薄桃のふんわりとした可愛らしいドレス。
普段じゃ、絶対に選ばない淡い色。
それは着てみたくても手に取る瞬間、似合わないと思ってしまう。
いつも適当に軽く結っていた髪は、丁寧に編み込みされて、緩いウエーブがかかっていた。
気の強そうなイメージがあった自分は大人し気な可憐な女の子になっていた。
思わず、くるん、と一回転してみる。
ふわっ。
ドレスの裾が、ふわっと広がる。
笠寺は目を見開いて、私を見つめている。
急に恥ずかしくなり私は、
「あ、えと、これは――……違うの!!」
と慌てて誤魔化していると穏やかに、いや、眩しそうに微笑む。
「―――先輩、お姫様みたいだ。」
手を優しく掬い取られ、ビクッと体を強張らせると、急に顔が熱くなった気がした。
後ろから近付いてきた運転手に、さあどうぞ、と車に導かれながら、逸る鼓動を抑えながら振り返る。
「でも……どうして、こんな?」
「まあ、行けば解りますよ。」
笠寺はさっきの笑みを消して、つまらなそうに不機嫌そうに呟いた。