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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 80ページ)
関連タグ: メイドウィン小説 メイドウィン逃走中 オリジナルゲーム 氷鬼 時空監理局編
*77*
【ちょっと方針を変えてみたんだ、賞金を渡すのはかなり先になる】
「か、かなり先ってどういう?」
【投票式さ、視聴者に誰がこのゲームで1番頑張ったか、進行に貢献したか、誰の動きが見てて面白かったのかetc.………】
【最近は悪い逃走者も多いらしいからね、捕まったもの逃げ切れたもの関係なく、誰が1番逃走中を楽しみ、盛り上げたのか………それを見ていた視聴者に投票して選ばれたものが賞金を手に入れられる、というのはどうかな?】
「なんかすげぇまどろっこしいなおい!!」
「ということはミルラも可能性あるねー」
「投票とか逃走中本編以上にヒヤヒヤなんだが」
「というか、なんで言ってくれなかったんですか」
【今回の逃走者に限ってそういうことはないと思ったけど、このルールを伝えて視聴者やゲームに媚びた動きされても困るから………自然体に、君らのやりたいがままの姿を評価してもらいたいんだ】
「なるほど……」
「で、皆から見て誰が投票されると思う?」
「そりゃ当然始まってそうそう木や岩を消し飛ばした俺でしょ」
「おい、それ俺もやった」
「おれだってなんかやっただろ、貢献とか努力とか、媚びるってのはよくわかんないが」
「なんかじゃわかんねーよ!」
「いやいや、デーリッチが1番活躍したんじゃないでちかぁ?」
「ちなみに何人見てくれたんですか?」
【えーと、視聴出来る世界はたったの35個………で、視聴者は546億6484万6497人さ】
「億!?多いな!」
「いえ、少ないですよ………世界が35個でそれだけの視聴者が集まったのは凄いとは思いますが、クロノス社の場合ですと何百という世界に繋げますので兆を超えることは容易です」
「………それ、集計大変じゃない?」
【そう、だからかなり先になるって言ったのさ………急ぐつもりだけど気長に待っててね】
「トラブルメーカーなにか一言」
「覚悟の準備をしておいてくださいッ!!」
「よし分かったゲームマスターこいつ出禁な」
「俺は特に悪いことしてねぇよ!!」
………
こうして、凍結中はトラブルがありながらもどうにか平凡に、無事に終わりを告げた。
しかし。
物語は、まだ終わらなかった。
時は巡り、凍結中終了から1ヶ月後…………