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*17*
ラヴィ
「た、大変ですヨウコ!これを見てください!」
ヨウコ
「ん?どうしたの新聞なんか持ってきて」
松山
「レオンがある世界で指名手配されてんだよ」
ヨウコ
「いつもの事じゃない」
ラヴィ
「そ、それが‥‥‥‥これ」
ヨウコ
「えーと、えーとふむふむ‥‥‥‥何ですって!?」
松山
「どうした?」
ヨウコ
「【カールヒェン・モン】と【マリウス・ディーナー】も指名手配!?」
松山
「へーマジか、レオンはともかくあの二人がな‥‥‥」
ヨウコ
「一体何をしたのよ!?」
ラヴィ
「ど‥‥‥泥棒です」
ラヴィ
「それも、ただ物を盗んだのではなく‥‥‥」
ラヴィ
「‥‥‥‥‥‥奴隷商を襲撃し、数百人ものの奴隷を性別、年齢問わず奪い取っていったと‥‥‥」
月詠
「‥‥‥‥それ、本当ですよ」
ヨウコ
「嘘‥‥‥!?」
月詠
「プライベートな事情でドリーム・ネバーランド社に行った時に聞いたの」
‥‥‥‥
レオン
【ああ、やってきたよ】
月詠
【何故そんなことを?】
レオン
【あの社長が人員確保とか言いやがったからな、なるべく多い方が良かった、あと‥‥‥】
レオン
【仕事で異世界に行った時、どうも「奴隷」ってシステムがよく分からなかったんだ】
レオン
【そりゃ、ヘルパーやメイドみたいなのが必要な奴がいることは分かる‥‥‥】
レオン
【が、わざわざボロ臭い格好させて、まともなメシも与えてないやつが役に立つとは思えないし】
レオン
【あんなのが売れてるのも謎だ、だから‥‥‥‥俺がそうするって決めた】
レオン
【カームとマールがそれに協力すると言い出したのは流石に俺も驚いたけどな】
月詠
【奴隷を大量に雇った社長はなんて言ったんですか?】
レオン
【全員育てていく責任はあるか、と言った‥‥‥‥ま、あいつも俺も首を横に振るわけがないだろ】
レオン
【責任か‥‥‥‥】
レオン
【ま、少なくとも異世界の馬小屋みたいな所よりはマシな寝床は用意してやってるよ】
‥‥‥‥
ヨウコ
(メル‥‥‥‥)
月詠
「彼の行いは正しいことなんでしょうかね?」
ヨウコ
「奴隷というものを肯定したくはないけど、必要だからそういうのが存在してる訳だしね‥‥‥これからのレオン達次第ね」