コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 魔界の姫と白竜・黒竜
- 日時: 2014/08/15 16:15
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
- 悪魔と人間の日常を描いた騒ぎがありながらもアクションあり、シリアスあり、コメディありというエキサイティングな小説です。最後の最後まで読んでいただけたらうれしいです。 
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- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(59) ( No.66 )
- 日時: 2014/10/07 23:01
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
- 大阪府茨木市・・・ 
 茨木から遠距離通学をしている僕の先輩がいる。
 26代目の茨木童子、本名『豊高美友』。
 彼女は人間と鬼のハーフなんだ。
 高校1年きってのカリスマ美少女で、モデルもこなす。
 京都洛西学園の通学生は大阪や兵庫、滋賀や奈良の人もいる。
 すごいところじゃ福井県の敦賀市という人もいる。
 この学校は自由って言うか、器の大きいって言うか・・・
 そんなユニークな学園、それこそ洛西学園なのだ。
 さてそんな洛西学園も大変である。
 前回、唯の妊娠が発覚したわけだが、これで生徒会はおおもめである。
 3年3組・5組も大騒ぎ。
 つかみどころのない臼杵彩世は、
 「退学にしろって言われても結構無理なんじゃないかな?」
 「それは言えるけど、もしもあいつが学校行きたいと言っても半年は休まなきゃいけないんだよ?」
 芳大も考え込んだっきりだ。
 僕も何も言えない。
 「助けてやろうぜ」
 明が突然言い出した。
 「助けてやると言っても、どう助けてやればいいんだ?」
 僕は明の鼻を穴が開くくらい見つめた。
 「あるさ。まず、あいつのお見舞いに行く」
 皆明の話に耳を傾ける。
 「そして、本心を聞き出すんだ」
 「そこまでは分かったけどこの後どうするんだ?」
 「そりゃ先生たちに話すべきだろ」
 「大丈夫なんですか?」
 零も心配そうな顔をした。
 「大丈夫だって。あいつ本人に聞き出すんだし」
 「皆、明の案で行きたいが、どうかな」
 皆賛成してくれた。
 「よっしゃ、そうと決まれば本人と会って直接話をしようじゃないか」
 皆の心のもやが晴れた感じがした。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(60) ( No.67 )
- 日時: 2014/10/07 23:23
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
- さて、僕は茨木童子26代目の豊高先輩の許へ行くことにした。 
 先輩は普通は忙しいのだが今日は大丈夫な様子だ。
 「先輩?」
 「あ!熊本君!」
 去年中等部の生徒会副会長だった人だ。
 「豊高先輩、今日のモデルの仕事は大丈夫なんですか?」
 「大丈夫だって。今日はもう済ませてきちゃったんだから」
 先輩の事務所は大阪市にあるんだ。
 名前は本町にあるDIVAっていうらしい。
 先輩は近畿地方じゃ名の知れたモデルなんだとか。
 「先輩、話って何ですか?」
 「あいつら、動き出してきそうな感じがするんだけど」
 「あいつらって・・・」
 「ほら、魔界軍団の連中」
 「うん、それがどうしたの?」
 「最近、京都で警官が130人も戦死したってこと知ってるよね」
 「はい」
 「どうやら魔界軍団が侵攻し始めてるってこと」
 「・・・」
 血の気が引き始めた。
 何だこの戦慄感は・・・
 今までのこんな戦慄感を覚えたのは初めてだ。
 「あのね、護衛役って魔界学校卒業生の中から選ばれるんだけどいろいろ伝説があって・・・」
 「それで?」
 「とんでもない化け物がなったって先代先々代が言ってたわよ」
 「化け物・・・?」
 「その中の一族なら中等部の3年3組の皆はもう会ってるわよ」
 「まさかそれって・・・・」
 「そう、青竜院一族の悪魔」
 「悪魔にしちゃ人間タイプなんだけど・・・」
 「ああ、悪魔だったわね。でも、昔ほど今の悪魔は純血じゃないわよ?先の大戦とか領土争いのせいで随分数も減っちゃってるし。純血の一族も伝説で語られているのも朱雀寺一族だけになっちゃったから・・・」
 「後は皆人間とかの混血?」
 「そうね」
 「護衛役って魔界の王族が変わるたびに新しく選抜されるんだよ」
 「瑠璃か麗魅が魔界の女王様になったら改めて護衛役が選ばれるんだ・・・」
 やっぱり先輩の心はまさに神秘の宝箱だ。
 そう思えてきた。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(61) ( No.68 )
- 日時: 2014/10/08 22:56
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
- 洛西学園高等部生徒会では・・・ 
 「全くあの中等部のぬらりひょん23代目である熊本健太郎たちは活動範囲を広げているようですね」
 「ええ、この間も茨木童子26代目の豊高さんに接近したとか・・・」
 「放っておけば危険すぎます。早く滅すべきです」
 「でも、あの子なかなか興味深い男の子よ。しばらく様子を見てから力を見ようじゃないの」
 「はい・・・」
 さてこちらは3年3組・・・
 「マジであの件何とかなるんだよな?」
 幌大が疑わしそうに訊いた。
 「だから大丈夫だって。きのう、俺は会って話をつけてきたんだ」
 「結果は?」
 「生みたいって」
 「ま、あいつの意思も確かめられたからな。早く行こうぜ」
 「・・・」
 「あれ、熊本君?もしもし」
 紗野が耳元で話しかける。
 「あ、ごめんごめん、どうしたの?」
 「唯のことだよ。最近大丈夫かなって」
 「ああ、あいつ、子供生みたいって」
 「そう、ありがとう、優しい熊本君」
 そういわれてなんか照れくさくなってきた。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜 ( No.69 )
- 日時: 2014/10/08 23:30
- 名前: ・ス・ス・スJ・スj・スb・スJ・ス[ (ID: YvSbEZ.f)
- 洛西学園・・・ 
 「あの子、面白すぎていじめたくなっちゃう」
 「ああ、あいつら面白そうな子だからね・・・」
 「どうしたの?さっきから面白そうに」
 「あ!『日比原あや』さん!!」
 「希乃でいいよ」
 「あの、あたしたちはあの男の子とで話してんだ」
 「あの男の子?」
 「ほら、ぬらりひょん23代目」
 「ああ、熊本健太郎君ね」
 「それからあの加賀の弦殺師の子孫、阿蘇宮篤君とか、3年3組の特攻隊長の長崎光平君とか人吉幌大君とか」
 「あいつらこないだ茨木童子26代目の豊高さんと話してたんだよ」
 「美友と?」
 「そうよ。あのモデルで有名な美友が男子と一緒だなんて考えられる?」
 「確かに考えられないわね」
 この2人の取り巻きは『宇井野梢』、『伊暮梓』だ。
 彼女たちの愛称はあやは『ギネヴィア』、梢は『ヴィヴィアン』、梓は『イグレイン』だそう。
 霰・霊・霙のクラス、高等部1年4組はアーサー王関連の人が多いという。
 例えば『アーサー王』の『朝倉篤人』。
 『ランスロット』の『蘭曜一朗』。
 『モルドレット』の『諸井佑都』などなど。
 そんな様子から高等部1年4組はアーサー王の世界と呼ばれている。
- Re: 魔界の姫と白竜・黒竜(63) ( No.70 )
- 日時: 2014/10/09 22:49
- 名前: メカニッカー (ID: YvSbEZ.f)
- そして放課後・・・ 
 京都市西京区を流れる桂川に架かる西大橋にて・・・
 「あら、熊本君」
 「ん?澪?」
 「久しぶりね」
 「京都大学に通ってるんですよね?」
 「うん」
 「大学生活はどうですか?」
 「そりゃ魔界の時とは大違いよ。だって校風も爽やかだし、いろんな学科もあるし」
 「どんな学科に通ってるんですか?」
 「理学部よ。だって魔界にいたときからずっと理科が得意だったからね・・・」
 「京都の町はどうですか?」
 「そりゃ当然良いに決まってるわよ。何せ古都だもん、結構寺院が見えるし、古都らしさがあるし・・・」
 「そうですか、やっぱりここでの生活は楽しくやっていますね」
 「そうよ」
 なんか胸を撫で下ろしたくなるような気がした。
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