コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Mistake .
- 日時: 2011/08/09 10:36
- 名前: 凜 ◆zyGOuemUCI (ID: JPxKceGM)
- 参照: http://ameblo.jp/aru-noberu
──君を好きになったこと。それが一番のMistake .
※ 最終更新日 2011 , 07 , 05 ※
[> 挨拶
こんにちは、初めましてm(_ _)m
クリック感謝です。或(ある)というものです。※元、凜
まだまだ未熟者ですがよろしくお願いします。
気合で完結させます頑張ります。コメントくださると泣いて喜びます。
[> お願い
・ 荒らし&パクリ禁止です
・ 常識は弁えましょう
・ 誤字は指摘してください
[> お客様 ◎06名様
椎名 様 / 雛汰 様 / るこ 様 / はく 様 / 友桃 様 / 真飛 様
[> 目次 ( Since 2010 , 03 , 30 )
#-- Prologue * >>001
#-- Character * >>002
Episode 1 - #01 * >>014 │ #02 * >>017 │ #03 * >>018 │
Episode 2 - #04 * >>020 │ #05 * >>021 │ #06 * >>022 │ #07 * >>027 │ #08 * >>028
Episode 3 - #09 * >>029 │ #10 * >>030 │ #11 * >>031 │ #12 * >>035 │ #13 * >>036
Episode 4 - #14 * >>041 | #15 * >>043 | #16 * >>048 | #17 * >>051 | #18 * >>056
Episode 5 - #19 * >>062 | #20 * >>070 | #21 * >>161 | #22 * >>165 | #23 * >>更新日未定
▽ 記念 ※本編を読んだ後にご覧ください。
【参照400突破記念 フタリDEラジオ】
第一回 * >>066 ( 柏木 凌太 & 愛沢 瀬菜 ) / 第二回 * >>071 ( 峰岸 怜 & 如月 翔 )
【参照500突破記念 Special Episode】
#01 * >>081 / #02 * >>086 / #03 * >>089 / #04 * >>092 / #05 * >>098-099
#06 * >>110 / #07 * >>126 / #08 * >>131 / #09 * >>145-146 / #10 * >>153( おまけ * >>155 )
【参照600突破記念 キャラ解説】 ⇔ >>102
【参照700突破記念 「Mistake .」メインキャラに八十二の質問! 前編】 ⇔ >>119-120
【参照800突破記念 「Mistake .」メインキャラに八十二の質問! 後編】 ⇔ >>136-138
【参照900突破記念 八十二の質問、配布】 ⇔ >>148
【 Character's Profile 】
No.01 * >>044 * 柏木 凌太 / Happy Birthday ? Dear Ryota * >>112
No.02 * >>045 * 愛沢 瀬菜
No.03 * >>046 * 伊川 里子
No.04 * >>047 * 峰岸 怜(キャラ絵>>080)
No.05 * >>052 * 如月 翔(キャラ絵>>101)
( Mistake - 間違い )
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- Re: Mistake . ( No.18 )
- 日時: 2010/09/04 01:16
- 名前: 凜 ◆zyGOuemUCI (ID: hqWYiecP)
#03 ( 大事な人 )
「俺は柏木 凌太」
「じゃあ"りょうたん"で」
「やめてくれ」
危うくベタすぎて変なあだ名をつけられそうになったが、フレッシュリーマンの件で免疫がついていたからなんとか冷静に対応できた。
「私は瀬菜。愛沢 瀬菜」
「じゃあ"アイルトン"で」
「やめてくれ」
「なんなんだこの食堂は」
「た、確かに」
新人ということもあり、仕事を任せられるときは常に愛沢と一緒だった。まあそういうわけである程度仲良くなってしまった。この美人で変人な愛沢と。
昼食の時間になり、とりあえず食堂行ってみようと愛沢と来てみたら、だ。メニューは全部千円以上。丼ものとなると値段は千五百円以上に跳ね上がる。さすが超一流企業。天晴れだ。
「ぼったくり?」
「俺、給料貰うまで生きていけるかな……」
* * *
仕事が終わり、色々なことを思い出していたら帰り道はほぼ放心状態で歩いていた。自分の住んでいるマンションが見えたとき、ようやく我に返った。
自分の部屋の前に着いたとき、俺は自然に笑顔になった。──大事な人が待っているから。
「お帰りなさいっ」
「うあ!? ……ただいま、里子」
玄関の黒く重たい扉を開けた瞬間、抱きついてきた。……俺の大事な彼女の里子が。俺は思わず笑みがこぼれた。そしてぎゅっと抱きしめ返した。
可愛い彼女。仕事の疲れも吹っ飛ぶ、幸せな時間。
- Re: Mistake . ( No.19 )
- 日時: 2010/08/26 18:06
- 名前: 凜 ◆zyGOuemUCI (ID: hqWYiecP)
いやいや、お久しぶりでございます(-ω-;)
生きてました((
これからすこーしずつ更新再開しようかな、と思ってます。
止めててすみませんでしたorz
- Re: Mistake . ( No.20 )
- 日時: 2010/09/04 05:34
- 名前: 凜 ◆zyGOuemUCI (ID: hqWYiecP)
#04 ( 発生 )
「どうだった? 会社」
ダイニングテーブルに花柄の可愛らしい茶碗に盛った炊きたてほかほかの白米をこれまた可愛らしいピンクのプレートにのせて運んでいる里子が、頬笑みながら聞いてきた。
「んー、なんか変な同僚ができた」
因みに俺の言う変な同僚とは愛沢 瀬菜のことである。
「あは、何それ! 女の人ー?」
「あはは」と笑いながら面白そうに里子は"変な同僚"に食いつく。
「うん、それもめっちゃ美人。なのに変人」
「美人……」
急に里子の表情が曇る。……しまった、里子の前で"美人"は禁句だった。
昔から里子は自分のたれ目ぎみの目が嫌いで、自分の顔に自信が無く、俺が他の女性を美人だというと途端に機嫌が悪くなってしまうのだ。
それをすっかり忘れてしまっていた俺は、落ち込んでいる里子にまるで言い訳をしているように冷や汗を流しながら、里子の気持ちを落ち着かせようとする。
「大丈夫だよ、俺は里子が一番美人で可愛いと思ってるし」
「凌君だけに可愛いって思われてたってしょうがないもん。みんなに可愛いって思われたいんだもん。それに、凌君浮気するかもしれないし」
「しねぇよ、浮気なんて。ほんとにそいつ、めっちゃ変人なんだって。俺の似顔絵っつって腐ったジャガイモ描いたり"フレッシュリーマン"っていうダサダサなあだ名付けたりすんだよ」
「似顔絵描いたり、あだ名付けたりするほど仲良くなったんだ、美人な人と。良かったねぇ」
嫌味っぽく言い放つ里子。
──墓穴掘ってどうすんだ、俺。
* * *
「あー」
結局昨日は気まずいまま眠りについた俺は、今朝もどうすることもできずに家を出た。
会社に着いても俺は昨日の言動を後悔して、自分の席で「あー」とか「うー」とか言いながら項垂れていた。
「どしたの、柏木」
「あ、愛沢。……お前のせいで!」
勢いよく椅子から立ち上がり、両手を熊が襲いかかるように高く上げて「うがー!」と叫んだ。そんな行動がとれたのは、この会社は七時までに出勤すれば良く、まだ部屋に俺と愛沢の二人しか居なかったからだ。
そんなことまでちゃっかり確認してからやる俺の性格が恨めしい。何故昨晩は"何事も確認してから"で石橋を叩き過ぎて割るような俺の性格が機能しなかったのだろうか。ああ、本当に自分が恨めしい。
「は、ちょ、何よいきなり!」
愛沢はそう言って目にもとまらぬ速さのハイキックを俺に食らわせやがった。
「ふーん、それで彼女と喧嘩したと」
「はい」
「完全に八つ当たりね」
「……すいません」
俺はハイキックを食らった後、愛沢に事情を聞かれ、愛沢の説教を正座で聞いていた。
「しかしお前、タイトスカートでよくあんなハイキックが」
「黙れ、今そんな話じゃない! ったく、社会人になったらもう人を蹴ったりしないようにしようって思ってたのに!」
「学生の時どんだけ蹴ったんだ……」
「うるさいうるさいうるさーいっ!」
愛沢は頬を膨らませながら怒鳴った。
- Re: Mistake . ( No.21 )
- 日時: 2010/09/04 05:31
- 名前: 凜 ◆zyGOuemUCI (ID: hqWYiecP)
#05 ( 作戦 )
「とにかく今は、彼女ちゃんの機嫌をどうやって直すかでしょ! 違う!? 私何か変なこと言ってる!?」
突然すごい剣幕で怒鳴りだした愛沢に怯えながらも、俺は小さな声で
「変なこと言ってません。その通りでございます」
と返事をした。またあの強烈なハイキックを食らう事だけは避けたかった。
今度食らったら確実に骨二、三本は軽く折れる。
「とりあえず、プレゼント攻撃ね。女はロマンチックサプライズとプレゼントに弱い。とりあえず光りモノ渡しとけ。安心して、光りモノに外れはないはずよ」
「光りモノって……鯖とか?」
「鯖貰って嬉しいのは多分寿司屋の娘だけだ。それともなんだ、お前の女は寿司屋の娘か」
低いトーンで冷静につっこまれると、さすがに恥ずかしい。いっそ罵ってくれ。誰もが引くくらいの大声で罵倒してくれ。って俺はマゾか!
……違う! そんなノリツッコミがしたいんじゃないんだ。里子の機嫌をどうやって直すか、だ。冷え切った関係をどう修復させるか、だ。いや、冷え切ってねえし。ちょっと墓穴掘っただけだし。
って何自分で自分に言い訳してんだ、俺。
「ちょっと、なに死後硬直みたいに固まってんの?」
「死んでねえ」
「残念」
「……え? ちょっと待て。残念って何だ残念って」
「何が良いかしら。ネックレスとかいいかもしれないわね」
見事なスルー……というか無視? シカト? 立派な嫌がらせだぞコラ!
* * *
「ちょっともー、おいコラヘタレ。何であんな雑用にこんなに時間かかるのよ」
「ざけんな、お前が面倒くさい事ばっか俺に押し付けるからだろ! あの仕事の最短スピードで終わらせたぞ俺は」
「"押し付けた"だなんて。やだわ、人聞きの悪い。貴方がアクセサリーなんて分からないから一緒に行って選んでください瀬菜様って言うから私は忙しいのにもかかわらず付いてってあげるから交通費代わりにこれをやってくださる? と言っただけで」
「誰も瀬菜様とか言ってねえだろ!」
そんな漫才の様な会話を繰り広げながらも、俺達は仕事の昼休みの間に有名なアクセサリーショップに向かった。
「……たっけー」
俺は正直、細くて真ん中にちょこっと小さいキラキラな石が付いただけのひょろっちい物が何故五万円ちょっともするのかと思ったが、そんなことを愛沢に言ったらまた説教されそうだと思ったのでやめておいた。
……そういえば里子は、こういうキラキラしたやつ好きだったな。宝石店とかの前を通る度、ガラスに張り付いて可愛い可愛い綺麗綺麗こんなの欲しい欲しいとか言ってたっけか。その度に俺はくだらないと思ってたけど。やっぱり女ってみんなこんなもん好きなのかな。
ふと隣を見ると、まるで並べられている宝石くらいにキラキラした瞳で楽しそうにアクセサリーをうっとりと眺める愛沢の姿があった。不覚にもその姿に、一瞬だが俺の鼓動が速くなった。
初めて会った時も思ったが、やっぱり愛沢は美人だった。それは愛する彼女との喧嘩の元だというのに、美人だと思ってしまう自分が情けなく思えてくる。それにもう愛沢の変人な部分は分かっているというのに。単純なのかな俺。
「ちょっと、何見てんの? あ、わかった。私の美貌に見惚れていたのね!」
「へへっ」と笑いながら言ったその表情も、つい可愛いと思ってしまい、俺は素直に「そうだよ」と言ってしまった。
愛沢は驚いて、大きな眼をさらに見開いた。ああ、"鳩が豆鉄砲を食らった様な"ってこういう顔のこというんだ。
「ば、ばっかじゃない? 彼女ちゃんに怒られても知らないからね。お前が美しいからだ! とか言って私のせいにしないでよね!」
愛沢は頬のみならず耳までも赤く染めて、綺麗な黒髪をふわりと靡かせ、隣のショーケースへと足早に向かって行った。
- Re: Mistake . ( No.22 )
- 日時: 2010/09/04 01:19
- 名前: 凜 ◆zyGOuemUCI (ID: hqWYiecP)
#06 ( 決定 )
「おい、愛沢。俺の話聞けよお前!」
「やだ変態! 触るな変態! 失せろ変態!」
「五秒間にどんだけ変態って言うんだよ!」
俺は今さっき、というか二十分前の一言を猛烈に後悔している。その一言とは、例の「そうだよ」発言だ。またも俺の性格が機能してくれなかった。何という事だ。
あの発言の後から、愛沢が俺を異常なほど避けるようになってしまった。それに俺を変態呼ばわりしてくる。二秒に一回は変態と言われ、もう俺は変態なのかもしれないと思えてくる。
別に愛沢と喧嘩したくてアクセサリーショップに来たわけじゃないんだ。喧嘩して機嫌が悪くなった里子に機嫌を直してもらおうとアクセサリーっつーもんを見に来たのに、何で愛沢とまで喧嘩してんだ。馬.鹿か。
我に返った俺は、今はすっかり警戒しきった愛沢に宥める様に優しい口調で弁明する。
「違うんだよ、愛沢。さっきのはな、冗談だ。お前をちょっとからかってやろうと思ったんだ。可愛い冗談じゃないか」
「そっそんなのわかってるわよ! なに言い訳みたいにしてんのよ、あんた馬.鹿? 避けてるのはね、あんたを焦らせようとしただけ! 悪戯よ。悪戯」
言ってるそばから顔が赤くなってるぞ愛沢。こいつ、本当はすごいわかりやすいやつなのかもしれない。
初めて会った時はなんかミステリアスって感じがしたんだが……。どうやら俺の勘違いだったらしい。今はもう里子よりも扱いやすいやつだと思えてきた。
「おいおいおい、今時そんな分かりやすい嘘吐くか? 最初の"そっ"は何だ。明らかに動揺してるじゃないか。絶対俺の発言にドキっとしただろ!」
「してないしてないしてなーいっ!」
「お前、自分の都合が悪くなったら絶対同じこと三回繰り返すだろ。前も"うるさいうるさいうるさーい"って言ってただろ」
「黙れ。それか塵になれ!」
外見と言ってることのギャップがすごい。思わず拍手を送りたくなるほどの口の悪さだ。
愛沢、すごいぞー。お前すごい口が悪いぞー。
「ねね、これとか、どう? 彼女ちゃんに似合いそう?」
「あ、良いかも」
結局愛沢の機嫌は大好物だというドーナツ一つで直った。本当に扱いやすいやつだ。
俺はそんな扱いやすさに感謝しながら、愛沢が自分の鎖骨あたりに当てているネックレスを見る。
そのネックレスはシルバーでハートの形をしたものにちょこんと綺麗な青色をした石がついている随分と可愛らしいものだった。
「うん、似合いそうだ」
「それじゃ、決定だね。良かったね良いのがあって」
嬉しそうに微笑む愛沢に、つられて俺も笑顔になる。
「おう。有難うな、愛沢」
「お礼ならドーナツでしてよね!」
「またかよ!」
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