コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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魔王の弟子
日時: 2010/07/17 20:33
名前: オト音 (ID: Hyf7mfn5)

はじめまして。
シリアスなのか、コメディなのか…いやいや、コメディでしょ…と、微妙かもしれませんが宜しくお願いします。
ちなみに、作者的にはコメディっぽいですよ!

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魔王の弟子 第一話『続』 ( No.6 )
日時: 2010/07/18 21:49
名前: オト音 (ID: Hyf7mfn5)

 はじめて見るモノばかりだった。
 
 動物、お菓子、家具。そして、何より印象に残っているのが『歌物語』。
 とても澄んだ声で物語を歌う女性が、路地で歌っているのを見かけた。
 
 この国に忍び寄ってからたったの一時間。王都までは転移魔法というコードな魔法を使って来た。
 
 と、いっても最近『魔法』という言葉を知った。この国は他の国との交流は浅く、その分、独自文化が発達していた。
 俺の持つ、稀有な力…すなわち『魔法』というものを持つ者が多い土地。他の国では同じ力を持つ奴にすら会った事がない。

 しかし、想像を越えていた。まさか、こんな国があろうとは。

 「そこの女の子、これ買わないかい?」
 気軽に商売をしているおばさんに声をかけられる。
 「おお、別嬪さんじゃなあ」
 通りかかったおじいさんが呟く。時々、道行く人に挨拶される。
 
 「…女じゃない。男」
 しぶしぶと答えた。たしかに今の自分の身なりを見れば、少女か少年か…と迷うものだろう。
 前髪も、横の髪も長く、おまけに顔が女々しい。声さえ変えれば立派な美少女だ。

 「そうかい。別嬪さんねぇ」
 分かっているのか……?
 店に集まっていた人々が朗らかに笑う。明るい所だな、密かに微笑みながら思う。


 「どけ!」
 だが、平穏さがいっきに壊れた。声とともに突然馬車が現れる。細やかな彫刻が施されており、馬の毛並みも良い。とても豪華な馬車だ。
 「ラーゲン卿の馬車だ!道をあけろ!!さもなくば、処罰を与える!」
 馬車の操縦者が声を荒げる。
 すると人々は不満そうにザワザワと道をあけていく。

 『…金や権力がある者が勝ち、弱い者は負ける…』
 …やってやる。
 魔法で馬車に悪戯するのは結構やったことだ。いまさらばれるようなへまはしない。貴族や金持ちに腹が立った。それも無償に。
 こんな奴らはどこにでもいる。くぃッと指を振った。

 ガシャアァンン!!!!!

 指を振っただけで、次の瞬間、馬車のガラスが飛び散る。だが、他の人々には害はない。

 「ふん…簡単…ッッ!?」
 だが、目を疑った。声を出そうとしたが、大きな手に阻まれる。気がつけば、腕を拘束されていたのだった。いつの間にか。
 赤い制服を来た警察…だろう。

 「ただちに拘束。国内不法侵入者、確保」
 「うむ、了解」
 空から翼の白い鳥が舞い降りてくる。そして、警備兵の手元に筒状になった紙が落とされる。警備兵は急いで内容を読み取った。
 「あっ、ケストレル殿…それが陛下がこの不法侵入者を連れてこいと伝令がきました」
 「分かった…陛下もなぜ、このような者を…」

 あたりを見渡すと、警備兵がとてつもなく多い。これではいくら魔法を使っても逃げられない。この国は魔法を主に生活に活用するほどの国だ。きっと魔法感知でもあるのだろう。

 甘く見すぎたか…

 あたりには、人だかりができ、心配そうな目で俺を見ていた。

Re: 魔王の弟子 ( No.7 )
日時: 2010/07/18 22:11
名前: むーみん (ID: 2.GeU6Nm)

また来ました。
おおぅ!更新されてる!


私も魔法系好きで書いてますが、ほんと文章力なくて悲しくなります笑

オト音さんの小説、読みやすくて面白くて、ほんと参考になります。更新がんばってください。

Re: 魔王の弟子 ( No.8 )
日時: 2010/07/18 22:18
名前: オト音 (ID: Hyf7mfn5)


わっ ありがとうございます!

いえいえ、そんなことありませんよ
ただ、本の虫…いや好きなだけで^^(笑

コメントいただけて嬉しいです♪

魔王の弟子 第一話『続』 ( No.9 )
日時: 2010/07/18 23:16
名前: オト音 (ID: Hyf7mfn5)

 口頭一番に「弟子にでもなってもらおうか」。
 やはり、考えてみても変わらない。こいつはとんでもないほど我儘に違いない!

 金ぱくが散りばめられ、宝石がはめ込まれている王の玉座。そこに座るのは王。この国の王…。
 どう見えても二十歳前半にしか見えないのだ。どうみても。
 「あんた、何歳だ」
 「…弟子になる気になったのかい?」
 「ふざけんな」
 「王にそんな口を聞いたものは過去に二、三人しかいないね」
 「はいはい。そーですか」

 王のペースに巻き込まれるものか。
 
 「なんで弟子なんかにしたがるんだ」
 青年の王は、艶のある黒髪をかきあげた。そして、頬杖しながらダルそうに答える。
 「ヒマだから、な」
 俺は頭にきてしまった。後ろで拘束されている腕を振り払い、王に向かって真正面に言い放った。
 「ヒマつぶしだ?人を何だと思っている!」
 
 「ただの人間さ。そう、ただの」
 
 …話がかみ合っていないような気がするのだが…
 「クス…率直に聞くことにしようか」
 王は俺の反応を楽しんでいる。
 
 「弟子になれ」
 命令。しかし______
 「国民じゃないから聞く必要がない」
 「ふぅん?」

 王はニヤリと笑った。底知れないほどの、何かが『普通』とは違う笑み…
 ましてや、漆黒の黒髪と明るく輝く赤色の瞳が、余計にその気配を大きくしているように感じる。

 背中に冷汗が流れる。
 ぞくり、と悪寒がはしる。

 「ここは、不思議で強大な力を『魔法』と呼ぶ国だ。土地柄なのか、血縁なのか___魔力が強いものがよく生まれる。そして、強いその者達を集めたのが『警備兵』たちだ。ま、いろんな種類はあるけどね。
 そして、王はその頂点」

 喋ろうとしても舌がうまく回らない。やっとのことで言葉を発した。

 「な、何が言いたい」

 「王…それこそが、『魔王』だ」
 
 なぜ、馴染みのある言葉に聞こえるのだろう。
 それだけが頭に浮かんで、なにも考えずに…操られているかのような…そんな状態で、こくん、と頷いていたのだった__________…。

こんにちは! ( No.10 )
日時: 2010/07/26 16:35
名前: 紅音(アカネ) (ID: WgY/GR3l)

初めまして!!
紅音と言います^^

オト音さんの小説はファンタジックですね♪
私も携帯で書いていますが、ある意味同類…ww
これからの更新が待ち遠しい!!

あ、気付いてると思いますが、一応知り合いですよー*^^))ノシ


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