コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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白神の剣
日時: 2010/11/09 15:33
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

コメしてくださると嬉しいです><//


『白神の剣』各話リスト(完結)

1話「転校生は剣術の達人!?」
pt1>>1、pt2>>2、pt3>>3、pt4>>4
2話「幼なじみ」
pt1>>5、pt2>>6、pt3>>7
3話「大切なもの」
pt1>>8、pt2>>9、pt3>>10、pt4>>11
4話「巫女少女」
pt1>>12、pt2>>13、pt3>>14、pt4>>15
5話「執事という仕事」
pt1>>17、pt2>>19、pt3>>18、pt4>>21、pt5>>23、pt6>>24、pt7>>25
6話「新しい仲間」
pt1>>26、pt2>>27、pt3>>31、pt4>>32
7話「フェアリーワールド」
pt1>>33、pt2>>34、pt3>>36、pt4>>37
8話「夢雲」
pt1>>41、pt2>>42、pt3>>43、pt4>>44、pt5>>45
最終話「マテリアルマスター」
pt1>>46、pt2>>47、pt3>>50





四百年前、神崎流と白波流という二人の剣士による巨大な流波が存在した。二人の剣士は互いを高めあい競いあった。そして二人には、恋人ができた。...二人同じ恋人...二人は互いに一人の女性を愛した。...故に二人の剣士の間には深い亀裂が生じた。亀裂は元に戻ることを知らずに深さを増していき、互いを殺した。                                                                                              時は平成、昔の出来事など微塵も知らない神崎家7代目にして、山城学園二年A組に通う予定の『神崎 天(かんざき てる)』17才は、毎朝の日課となっている剣の修行につきあわされようとしていた。                            
「天、お前は手加減というもんを知らんのか!!!」

 朝の目覚めを邪魔された俺は、無意識に父親のふところに鞘で不意打ちをあびせていた。

「だって、おやじ弱いんだもん」

小さい頃から父に剣術をたたき込まれていた俺は、もう父をも超える剣術の腕前を持っていた。
「ぬ、ぬぅ」
「親父、もうよくねぇか?」
「もう親父より強えーんだし、親父も年だろ...俺も今日から新しい高校に通うことだし、親父も無理することないんだよ」

「て、てる〜」
うちの親父は、優しい言葉をかけてやると、すぐに泣く
「わかった、わかった...泣くなよみっともない」

「俺、もう学校行く時間だから...」
クローゼットを開け山城学園の制服に着替える。
「飯はいいのか?」
「誰のせいで時間なくなったと思ってんだ」
親父を残したまま部屋をでる。階段を下りていくとテーブルには、目玉焼きとトーストが置かれていた。
「天、転校初日から遅刻は駄目よ」
母親は親父とは違いしっかりしている。
「わかってるよ、急ぐから...じゃ」
俺は勢いよく玄関の扉を開け、猛ダッシュで学園へと向かった。




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白神の剣 3.2 ( No.2 )
日時: 2010/08/20 17:14
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

俺は今、2年A組にいる....
「おい、神崎だっけか お前すげーな!!あの遠野を降参させるとわ」
そう言っているのは、俺の前の席の相沢裕樹である
「相沢、あの遠野ってやつは何もんなんだ?」
「遠野はな、我が山城学園剣道部主将にして、イン杯 優勝者であり、山城学園で一番モテる男だ...」
あ〜なんとなくわかった
「...しかしだ神崎、今朝の朝礼の一件があってお前が学園一モテる存在になろうとしているのだよ」
あ〜だから、廊下側にやたら女子がいるわけだ...
廊下側に密集した女子は、全員こちらを見ている。

白神の剣 4 ( No.3 )
日時: 2010/08/23 15:40
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

-昼休み-
午前の授業が終わり、山城学園は昼休みに入ろうとしていた。
「ね、...ねぇ」
俺の隣の席から声が聞こえてくる。
「なに?」
返事を返してやると、隣の席の少女は、立ち上がった。
「お昼、学食?...」
「う、うん...そうだけど」
「よかったら、一緒に行かない?」
上目使って頼まれると、断るにも断れない。
「いいけど、相沢もいるよ」
俺は、相沢と学食に行く約束をしている
「え〜相沢もいるの〜」
「俺がいちゃ悪いかよ」
前の席で居眠りしていた相沢がベストタイミングで目を覚ました。
「あんたがいると雰囲気壊れんのよ」
俺と接するときとはまるで別人のような対応だ。
「亜希、お前今日転校してきて、学園一噂になってる天にお近づきになろうたって、まずは天の親友であるこの俺にことわってからだなぁ...」
相沢と親友になった覚えはないが...
「何であんたなんかに断らなくちゃいけないのよ」
亜希という少女はとてもイライラしているみたいだ。
ここら辺で俺がはいるか...
「二人とも仲いいんですね」
俺が思ったことを言うと、二人は口をそろえて言った
「そんなことない!!」

白神の剣 5 ( No.4 )
日時: 2010/08/23 17:13
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

山城学園の学食は、腹を空かせたもの達で埋め尽くされていた。
俺は今、周りの視線を浴びながら相沢とどうやら相沢の幼なじみ兼悪友らしい亜希の3人で、食券を買っている。
「やっぱ、天君人気ねぇ〜 周りみんな見てる」
亜希が自慢げにいう
「きゃ〜遠野君〜」
「おぉ〜星野様〜」
学食にいた男女が揃って入り口の二人に声を送っている。
男の方は遠野だと分かったが、遠野の横を並んで歩いている美少女は...えっ...どう見ても白波だ、白波芽衣だ!芽衣とは、幼い頃よく遊んでいた幼なじみ的存在だ...そして7年前に芽衣が引っ越して行ったきり会っていない。
しかし、あの頃のまま大きくなったみたいで、なんだか笑えてくる。

「美少年遠野様と学園のアイドル星乃様が二人同時に現れるとは、今日はついてますねぇ」
俺の肩を叩きながら相沢は言う。星野って誰のことだろう...

二人は何か会話しながら、学食の食券販売機にできた列に並ぶ.....と思いきや、皆、二人のために列を譲っている。
そして、先ほど食券を買ったばかりの俺たちの方に近づいてくる

「やぁ神崎君、今朝はすまなかった...」
話かけて来たのは、遠野だ
「いやいや、いきなり驚いたけど そんなに謝ることでもないよ」
...むしろ土下座もんだが、ここで遠野に土下座させたら、周りで見ている女子の反応が怖い。
「それより、遠野の横にいるのって、白波だよな...」
すると彼女は悲しげな表情を浮かべながらいった。
「私は、星野よ」
う、嘘だろ、この世に自分と同姓同名顔も形も同じやつ、つまりドッペルゲンガー的なのがいるって聞いたことあるけど・・・・・・・違うよな
「君、7年前に引っ越して行って、俺がずっと好きだった白波芽衣ってやつにそっくりなんだけど......人違いだったみたいだね...」
すると星野さんは、目に涙をためて、用事を思いだしたとかなんとか言って、走り去ってしまった。
「あれぇ〜天くん、初対面でしかも学園のアイドルの前で、何爆弾発言しちゃってるのぉ〜」
亜希が興味ありますよムード全開で言ってきた。
「天の好きな人は、白波芽衣っと」
その横で、紙にメモしている相沢がいる...って俺はどうやら余計なことまで、言ってしまったらしい...........失敗した。



神の剣 5 ( No.5 )
日時: 2010/08/24 15:41
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

俺は、星野さんを追いかけた......が見失ってしまった。
とれあえず、近くを歩いている女子に聞いてみよう。
「あの、すみません」
「ひ、ひゃい」
どうやらひどく驚かせてしまったみたいだ...
「あ、驚かせてしまってすみません」
「い、いえ.....なにか」
「え、と..人を探してるんです」
「どなたを...?」
「星野さんという方です」
「ああ、星野さんなら屋上にいると思うわ」
「ありがとうございます、では...」
俺は、音楽室の横にあるという屋上へと続く階段を目指した。
屋上の鉄製扉を開くと、そこには、一人の美少女が、段差に腰掛け泣いていた。
俺は、なにも言わずにTERUの刺繍が入った、ハンカチを差し出した。
「えっ...そのハンカチ」
「ああ、これか、これは、さっき星野さんに似てるって言った白波芽衣ってやつに貰ったんだ。...ほら、泣くなよ」

「天、そ、それあげたの私だよ...」
その瞬間、目の前にいるのは、間違いなく白波芽衣であると確信した。
「あはは...やっぱり芽衣だったんじゃないかよ...星野だなんて嘘ついてもバレバレだぞ」
なんだか、場の雰囲気が重かったので軽く笑ってやった。
「...星野はほんと、...3年前に父さん死んで、星野になったの...」
「えっ..剛おじちゃんが...死んだ...」
剛おじちゃんは白波流の達人で、よく剣術を教えてもらっていた。
「でも何で、星野なんだ...?再婚したのか..?」
すると、彼女は重い口を開いた。
「...じつは、私の父さんと母さんは、駆け落ちしたの..母さんの本名は、鳳凰院小夜子 あの鳳凰院財閥のお嬢様だったの...母さんには、もうちゃんとした婚約者がいたらしいわ、星野財閥次期後継者、星野光秀...でも母さんは、白波剛..お父さんと駆け落ちした...でも父さんが死んだ....星野はそれを見越したかのように、母さんに近づいてきたわ...そして母さんは、私を育てるために星野と再婚したの.......」

「そう、だったのか...でも芽衣は芽衣だ名字が星野になろうが、俺のなかにいる芽衣は変わってない..」

「て、天...」
ちょうどその時昼休み終了の鐘が鳴った。
「さ、午後の授業が始まるぞ...じゃ俺行くな」
鉄製の扉に手をかけようとしたとき、後ろから声がかかった。
「天、ありがとね...帰り校門で待ってるから」
俺は、振り向かずに左手を挙げグッドサインをしてその場を去った。


白神の剣 6 ( No.6 )
日時: 2010/08/25 11:04
名前: 皐月凪 (ID: VozPDcE.)

転校初日が終わろうとしていた...
思い返せば今日一日でいろんなことがおきた...
そして俺は今、校門の前で芽衣を待っている...
「天〜」
声が聞こえてきた。
「遅いぞ芽衣」
「ごめ〜ん、掃除当番だったの忘れてて」
「まったく、しょうがないな...帰るぞ」
「ねぇ、ちょっと寄りたいとこあるんだけど..」
「うん、分かった」
とりあえず、芽衣について行くことにした。
「てか、どこ行くんだ...俺この町よく分かんねぇから、あんま遠く行くと、自分の家に帰れなくなっちまうよ」
「大丈夫、大丈夫、私送ってくから」
「.....ってか芽衣俺ん家知らねぇだろ..」
「まぁ、住所分かれば、大体の位置は、分かるから」
苦笑いする芽衣...大丈夫なのか.....
しばらく、歩くとだんだん日も落ちはじめ、辺りは暗くなってきた。
「着いた。」
ビルの細い路地を抜けて、その先の茂みを抜け、山道を5分ほど進んださきに、一本の巨木だけがある、切り立った崖があった。
崖から見下ろす夜景は、絶景と言うしかなかった。
「ここは、私だけしかしらないこの町一番の絶景ポイント...天にだけ特別に教えてあげたくてきたの」

「いいのか...こんな場所教えて」
「うん、天は特別だから...天が、あのハンカチずっと持っててくれて......うれしかった..」
彼女の瞳は、夕暮れの光に照らされて輝いていて、それは美しかった...
「あのハンカチは、特別な日しか身に付けないことにしてるんだ...今日は転校初日だったからだなぁ...」
そう言うと芽衣はクスクスと笑っていた。
「..優しいとこも変わってないね」
「えっ...」
「さっ、帰ろ...近くまでいくよ」
「あ、ああ...頼む..」
生徒手帳の後ろのページに書かれた住所を差し出す。
「え......」
沈黙....
「え〜っっ...家の隣じゃん!!」
「俺の隣の家が、芽衣の家なのか?」
「うん、この住所私の家とあまり変わらないし、三日くらい前に、隣の家に引っ越しのトラック行き来してるの見たし...辻褄があうよ」
そうこう言って、自宅に着いた...
目の前には、どこにでもある至って普通の一軒家が一軒.....隣には頑丈な鉄檻で入り口を封鎖してある見るからに豪邸が一軒...
「なぁ、引っ越してきた時から気になってはいたんだが...あれが芽衣の家か?...」

「う、うん私の家...今度遊びに来てよ...」

「あ、ああ...そのうちな..」
「じゃ俺は、帰るよ...また明日」
「うん、おやすみなさい」
そういってそれぞれの家に入った。
「ただいま〜」
「あら、遅かったのね」
玄関を開けると母さんが出迎えてくれた。
「あぁ、芽衣に連れ回されてな...」
「芽衣ってあの幼なじみの芽衣ちゃん?」
「あぁ、今日転校先の学校で、奇跡的に再会したんだよ」
....そして俺は母さんに芽衣が、白波ではないこと、剛おじちゃんが亡くなったこと、お隣さんが、芽衣の家であることなど、すべて話した。
すると母さんは、表情を暗くして言った。
「そうだったの...まぁお風呂でも入って来なさい」
俺は言われるがままに、風呂に入ることにした。
...俺は、風呂から上がりもう出来上がっちゃってる、親父の絡みを拒否しつつ、夕ご飯を食べて、自分の部屋にあるベットにダイブした。
「...あ〜、転校初日から、なんか疲れたなぁ〜」
そこから、記憶がない...どうやら眠りについたみたいだ...


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