コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 子羊さんとシェアハウス〜獣君の甘いこと〜【完結&お知らせ】
- 日時: 2013/10/16 21:36
- 名前: 朔良 (ID: 2IhC5/Vi)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=33074
はじめまして、またはこんにちは。
朔良と申します。
前作が幕を閉じましたので、新しく物語を書くことにしました!
この物語は予定としてはラブコメです。
一匹(一人)の子羊さんと四匹(四人)の獣君との『甘いこと』を読んで楽しんで頂ければ幸せです。
よろしくお願いします!
登場人物 >>6
色々紹介 >>8
prologue >>18
第1章 >>20 >>25
獣君トーク >>32
第2章 >>34 >>38
獣君トーク >>52
第3章 >>53 >>61
獣君トーク >>65
第4章 >>66 >>70 >>74
獣君トーク >>80
第5章 >>82 >>86
獣君トーク >>134
第6章 >>135 >>139
獣君トーク >>144
第7章 >>145 >>149
企画番外編【バレンタインデー】>>92 >>95 蛍、祐夜メイン
企画番外編【皓雨と夏祭り】>>100 題名的に分かるけど皓雨メイン
企画番外編【あまい、からい……】>>106 蛍、紫季メイン
企画番外編【シェアハウスメンバー、海へ行く】 >>118 >>122 >>129
参照100突破 >>17
参照200突破 >>30
参照300突破 >>39
参照400突破 >>51
参照500突破 >>58
参照600突破 >>69(企画についてもあります)
参照700突破 >>84
参照800突破 >>87
参照900突破 >>93
参照1000突破 >>103
参照1100突破 >>113
参照1200突破 >>119
参照1300突破 >>128
参照1400突破 >>138
参照1500突破 >>146
参照1600突破 >>154
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- Re: 子羊さんとシェアハウス〜獣君の甘いこと〜【9/30更新】 ( No.145 )
- 日時: 2013/10/04 21:07
- 名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)
第7章 紫季の秘密、麻耶の秘密
昨日、祐夜さんが私に会いに来た。
祐夜さんは私のことを知っている。
私と紫季さんの関係を——。
紫季さんに『その話』をするのは残酷すぎて、苦しすぎて、拒絶されるのではないかと怖い。
だけど、怖がっていてはきっと駄目なんだろう。
彼も怖がっているから。それをずっと抱えているのは苦しすぎる。
今日の夜、リビングに全員集まってほしい、と伝えた。
その時、皆の前で私は真実を公表する。
夕食後、私は4人を前に椅子に腰をかけた。
「何なんだよ? 急に呼びだして」
蛍さんは面倒臭そうに。
「まあまあ、聞いてあげなよ」
皓雨君は笑顔で。
「……」
祐夜さんは、珍しく黙っている。
「はあ……」
紫季さんもため息をついている。
「——急にすみません。でも……大事な話なので」
彼らも、息苦しい空気を読んだんだろう。
急に静かになり、私の声しか聞こえない。
「紫季さん、あなたは——3人とは血が繋がっていないですよね」
祐夜さん以外の3人は身体の動きが一瞬止まった。
紫季さんに限っては震えさえも見えるほどだ。
「私はあなた達の情報を先に聞いていますから……」
苦笑いで私は紫季さんに視線を送る。
「紫季さんが生まれてすぐ、養子に出され、南沢夫婦に引き取られた。その後3人が生まれた……で間違ってませんよね?」
「何で……そんな話を今更出すんだ」
「すみません、この話をしないと続きの話も出来ないわけでして」
私は、改めて本題に入る。
「南沢紫季の実母、本宮美月——その姉の本宮日和の存在はご存知ですか?」
紫季さんは不思議そうな顔をしながら答えた。
「知ってるけど……何で急に……」
私は、一度深呼吸してから、話を続ける。
「私も、養子なんです」
「——え?」
皓雨君が小さく声を上げる。
「今の両親は私を引き取って下さった方々です。私の本当の父親は見たこともありません。私の母親は——本宮日和、つまり、紫季さんの叔母にあたります」
「じゃ、じゃあ、俺とお前は——」
珍しく、紫季さんが動揺しているのが伝わってくる。
「私達は……従兄妹になります」
- Re: 子羊さんとシェアハウス〜獣君の甘いこと〜【10/4更新】 ( No.146 )
- 日時: 2013/10/04 21:19
- 名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)
!(^^)!〜感謝〜!(^^)!
朔良です。
参照1500を突破致しました!
読んで下さった方々、ありがとうございます!
物語ですが、着々と完結に向かっています。
どうか、最後まで読んで頂けると嬉しいです。
- Re: 子羊さんとシェアハウス〜獣君の甘いこと〜【10/4更新】 ( No.147 )
- 日時: 2013/10/05 00:41
- 名前: 緑茶 ◆hjAE94JkIU (ID: W5vVCrjS)
お久し振りです!
久し振り過ぎて影も形もない緑茶ですm(__)m
参照1500おめでとうございます!!
まさかの真実に驚きました!
多分こんな顔して読んでましたw→(゜ロ゜)
完結まで無理せず頑張って下さい!
影ながら応援しています!
- Re: 子羊さんとシェアハウス〜獣君の甘いこと〜【10/4更新】 ( No.148 )
- 日時: 2013/10/06 20:06
- 名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)
緑茶さん
お久しぶりです!
またお会いできて幸せです〜(^o^)丿
わああありがとうございます!
読んで下さった方々のおかげです……!
驚かれましたか!
少し複雑な気持ちになります(笑)
応援本当に嬉しいです。
更新頑張りますね!
コメントありがとうございました<m(__)m>
- Re: 子羊さんとシェアハウス〜獣君の甘いこと〜【10/4更新】 ( No.149 )
- 日時: 2013/10/08 22:39
- 名前: 朔良 ◆oqxZavNTdI (ID: 2IhC5/Vi)
第7章 紫季の秘密、麻耶の秘密
その沈黙は短いようで長くて。
とても息苦しいものだった。
「従兄妹——?」
紫季さんが驚きを隠しきれない様子で口に出す。妙に現実味を感じる。
「そんなの……俺等だって知らねえよなあ?」
蛍さんが皓雨君と祐夜さんに同意を求めるが、祐夜さんのいつもと違う反応に気付いたのだろう。
「祐夜……」
「——知ってたよ」
この話をしはじめてからずっと口を閉じていた祐夜さんだったが、ついに口を開いた。
「俺は実質長男になる。俺が生まれてから、父さん達は紫季のことを黙っていることを決めたんだよ。紫季を本当の息子にしようとしたんだ」
そう冷静に言い終えると、私に目で合図を送る。多分、ここからが紫季さんにとって苦しくなるのだろう。
「紫季さんは……本当の親に捨てられたと思っているんですよね」
「思っているんじゃない。捨てられたんだ」
「……頑固だなあ」
私は呆れたように言い放ち、話を続ける。
「捨てられたのは——紫季さんのお母さんですよ。あなたの父親が、あなたの母親を捨てたんです」
「——は?」
意味不明、という顔しながら紫季さんが反応する。
「お酒を飲むと暴走する人だったそうで……美月さんはついには捨てられ、一人で産み、一人であなたを育てたんです」
ゆっくり、言葉を紡いでいく。
「——ガンだったんです。それで……お亡くなりになられた」
紫季さんが少しだけ表情を暗くする。
やっぱり、実の母親が亡くなった話をしているからだろう。
「亡くなる直前に南沢夫婦に紫季さんを頼むのですが……何と言ってお願いしたか、ですよ」
私が紫季さんの目を真っ直ぐ見つめると、彼も見つめ返してくれる。
『「あなたの父親は私達を捨てた」なんて言わないでほしい。男の子にとって父親は正義であってほしいから。だから、私が捨てたことにしてほしいの』
そう言った途端、紫季さんの目が泳いだ。
完全に動揺している。
『この子に覚えていてほしいのよ。「自分の母親は最低だ」って。そうしたら——彼は一生私を忘れないもの』
「——無理をした笑顔で言っていたそうですよ」
「……どうですか? これでもまだ、あなたのお母さんは最低ですか?」
紫季さんは無言で、でも、唇を噛み締めているのが分かる。
だけど、その顔には、感謝が込められていると思った。
その後、解散し、最後に祐夜さんにお礼を言われた。
「……助かったよ、ありがとう」
「いえいえ。祐夜さんも、紫季さんのこと気になっていたんですよね」
「……」
ちょっと照れた様子だ。
祐夜さんも戻っていく。
これで、二人の心も晴れただろう。
私は思いだす。
紫季さんには言わなかった、美月さんのもう一つの言葉。
『愛してる、なんて紫季には言えないけど、紫季が大人になった時にでも気付いてほしいわ。
——私が、紫季をどれだけ愛しているかを』
第7章 完
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