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- くろウサギ
- 日時: 2015/05/23 15:27
- 名前: 暁 (ID: qWXmA7KK)
君はいつも一人だった。
例えればくろウサギ。
飼育小屋にいる一匹のくろウサギのように。
みんな真っ白で、その中にぽつんと。
違うからって仲間はずれ。
でも、わたしは君に魅かれた。
ひとりぼっちの君に。
ひとりぼっちのくろウサギに。
★゜+。*:゜+。*:゜+。*:゜+。*:゜+。*:゜。+*:゜+。*:゜+。*:゜+。*:☆
暁(あき)といいます。
二つ目の小説です。
一つ目の小説とは書き方が全く違います。
楽しんでいただければ幸いです。
URLは一つ目の小説です。
3月26日 Start!
*目次*
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- Re: くろウサギ ( No.17 )
- 日時: 2014/04/05 20:29
- 名前: 暁 (ID: z5Z4HjE0)
美月さん
ありがとうございます!
良かったです。
遅いですが頑張ります。
- Re: くろウサギ ( No.18 )
- 日時: 2014/04/07 19:17
- 名前: 暁 (ID: z5Z4HjE0)
二人ともニヤニヤしながら「白雪」と呼ぶ。白雪は紗雪のあだ名。白都の『白』と紗雪の『雪』で『白雪』。恥ずかしい、すごく。自分ではそんな白雪と言われるほど美しくないし、おしとやかではないと思っているのだが。
「今年もみんな同じクラスだよ」と氷雨。
「本当!?」と紗雪。
三年連続同じクラスだなんて。凄く嬉しい。
「良かったね〜!」と明菜。
「奇跡だよねっ」
「ここで使っちゃだめでしょー」
「まあ良かったよね。氷雨くんも嬉しいでしょ?」
「嬉しいけどさー、奇跡は使っちゃだめでしょ。こういうのは、え〜っと……あれだよ。……偶然みたいなものだよ?」
「うわっ、疑問系。あたし的には偶然も同じ類に入ると思うんだけど」
「そーかなー?」
まずい。明菜はズイズイくるから止まらない。氷雨は優しいから「それでいいよー」など相手に合わせてきた。しかし本当に気に入らない時はすっごく怖い。明菜が変なことを口走ってしまったら、中一の時と同じような喧嘩になりかねない。
「いいでしょ、そんなこと。教室行こうよ」
止めようと思って行った言葉が。
「そんなことって言うな」「そんなことって言わないで」
裏目に出たかもしれない。
- Re: くろウサギ ( No.19 )
- 日時: 2014/04/21 06:32
- 名前: 暁 (ID: z5Z4HjE0)
明菜と氷雨のちょっとした威圧感におびえながらも動いている足は止まらない。自分のクラスになった三の二の教室に入ると、どことなく見覚えがある顔と初めて見た顔が目にうつる。そしてすぐに興味を持つのは自分の席。出席番号順に並んでいるというのは知っているが、それでも気になるものだ。
「あ……」
丁度、教卓の前。これは誰もが気を落とす場所。常に先生の監視付きだ。そして明菜と氷雨とは随分離れている。
「まっ、しょうがないよ。先生が決めたんだからさ」
「悲しいなぁ」
「あぅ〜」
機嫌が直った二人の気楽な言葉に紗雪はため息と一緒に声が漏れた。自分だけデメリットがあって、二人がないからなのか。
「俺は窓際だったよー。良かった」
「あたしは一番後ろだった。さぼれる」
それ以上にメリットがあった。
「あ、あ、白雪ちゃん。俺、一番前だったよ?」
「……」
「白雪ちゃん?」
氷雨が慰めてくれているのは分かる。しかし。
「……わたし、せんせいの前だもん」
涙目で訴え机の上でうなだれる白雪に氷雨はどうしようもないと鞄から何かを取り出した。それを紗雪の目の前に置く。
「はい、リンゴジュース。これあげるから元気出して?」
- Re: くろウサギ ( No.20 )
- 日時: 2014/04/21 20:27
- 名前: 暁 (ID: z5Z4HjE0)
参照100!!
ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします。
- Re: くろウサギ ( No.21 )
- 日時: 2014/04/23 19:01
- 名前: 暁 (ID: z5Z4HjE0)
リンゴと聞いて手が反応する。「学校に持ってきちゃ駄目だよ」と言いながらも手に取ったリンゴジュースを自分の鞄の中に忍ばせた。
まあ、簡単に言うとリンゴが大好きということ。
「……今度は普通の林檎持ってきて」
「うん」
「ほんと、白雪だよね」
「みんな〜、席替えするぞ〜」
思ってもみなかったことにクラス中がざわめく。HRの最中に突然担任が言い出したのだ。
「三年生になってから一日目……。決められた席……。そんなのつまらないだろ?」
唖然としていた生徒達だったが、突如その担任の言葉に喝采があがる。
「男女別にくじが用意してあるから出席番号順に取ってけ! 文句は言うなよ。最後のほうの人達! 残りものには福がある!」
ノリが良い教師。ノリが良いクラスメート。こういうのは好きじゃないけど楽しく暮らせそうだ。
六番……。一番後ろの窓の近く。
「良かったぁ」
また教卓の前じゃ洒落にならない。さらに良いポジションもとれた。
黒板に書いてある数字は、女子が右で男子が左の絶対に隣に男子がいるということになっている。担任曰く、「青春だ!」らしい。番号も不規則に並んでいるのでいちいち探さなくてはならない。
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