コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 甘い悪魔にくちづけを。【8/2更新】
- 日時: 2015/08/02 20:14
- 名前: ひよこ ◆1Gfe1FSDRs (ID: OcHJFEPy)
みなさんこんにちは、またははじめまして。
ひよこというものです。
また性懲りもなく作っちゃいました((
今回は、リアルの方の友人からこういうのを書いてほしい!!というリクエストがあったので、とりあえず書いてみることにしました。
更新は亀です。
それでも大丈夫だ、問題ないという心の広いお方がいれば読んでやってください。
*登場人物(順次更新)
・アリア
見習い天使。
天使のくせに飛べない。
意地っ張り。
・ゼロス
悪魔。
意地悪で性悪。
しかしどこか仲間思いの憎めないやつ。
・大天使
天使の頂点。
もっとも神に近い存在。
アリアの教育係でもある。
・神様
この世界を造ったといわれている。
幼い女の子の姿をしている。
大天使曰く、人間でいう『スーパーお婆ちゃん』。
・魔王
ゼロスたち悪魔の頂点。
神様が苦手。
・ロゼウ
悪魔。
力に執着しすぎておかしくなってしまった。
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- Re: 甘い悪魔にくちづけを。【7/18更新】 ( No.61 )
- 日時: 2015/07/23 19:21
- 名前: ひよこ ◆1Gfe1FSDRs (ID: OcHJFEPy)
スミレさん
あああああ…ありがとうございます!!
そこまで言われると恥ずかしいというか……照れます。
行間はちょっと不安で……あけすぎかなあとか、皆様の小説を見させていただきながら、いろいろと試しています。
このあと更新します〜
本いいですよね〜!!
小説とか漫画とかいろいろ読みます。まあ、語彙力なんて身についていないんですけどね!!(やけくそ)
体育は、一応元運動部なので……そんなに運動神経よくはないんですけどね。
あ、明日終われば……夏休み……!!
コメントありがとうございました!!
- Re: 甘い悪魔にくちづけを。【7/18更新】 ( No.62 )
- 日時: 2015/07/23 19:19
- 名前: ひよこ ◆1Gfe1FSDRs (ID: OcHJFEPy)
「ああ、やっと見つけました、アリア……」
行くあてもなく、町をぶらぶらしつつ霊を探してると、突然空から大天使様が降りてきた。
どうやら慌てているらしく、少し息が荒い。
「……?どうしたんですか、そんなに慌てて……」
私がそう聞くと、大天使様は少し気まずそうに顔をそらした。今まで見たことのない表情に、言いようのない不安を覚える。
なにかあった……そう考えるのが妥当だろう。いくらバカな私でも、それくらいはわかる。
大天使様はなにかを言いかけて、口を閉じて……それを何度か繰り返して、ついに小さくではあるが声を発した。
「……天界に帰ってもらいます」
「……え?」
予想外の発言に思わず聞き返してしまった。
「……いや、待ってください。だってノルマ達成するまで帰ってきちゃだめって……」
「そのはずでした。ですが……いえ、説明は今は後回しで、とりあえず急ぎなのです」
「そう、ですか……」
いいじゃないか。あんなに帰りたがっていたのに。
どうして。
あの人の顔が思い浮かぶの?
天界に戻ったら、もう会えないから?
別にかまわない、だってあの人とは敵なのだから。
そう、敵なんだ。
「わかりました」
私がそう言うと、大天使様は一瞬悲しそうな顔をした。だがすぐにいつも通りの顔に戻り、私に向かって手を差し出した。
最初に感じたのは違和感。そして次に思ったのは、
「……泣かないでください、大天使様」
「え?……泣いている?私が?」
「今にも雫が落ちてきそうです。なにがあったかはわかりませんが」
今の大天使様は、すぐに壊れてしまいそうだ。
「大丈夫ですよ。私が偉そうに言えることじゃないですけど……神様だって、大天使様の弟子の私だってついてますから!!」
しっかりと、差し出された手をつかむ。
「だいたい、らしくないですよ?いつもは私に口煩くあーだこーだ言って、そりゃしつこいのなんのって……」
そこまで言って、しまった、と小さく呟いた。目の前の大天使様の顔がぴくぴくとひきつっている。
……元気づけようとしたことは褒めてくれないかしら。まあ、口は滑ったけれども。
「……いつもそんなことを思っていたのですか……?第一、いつ私があなたを弟子に……」
はあ、と小さくため息をつかれた。
私は苦笑いを浮かべるしかなかった。
「……でもまあ、ありがとう。泣いてはいませんでしたけど」
そういって、大天使様は私の手を引っ張って空へと飛び出した。
いつも気高く強い大天使様の意外な一面を見れて、思わず頬が緩んだ。
なに笑ってるんですか、なんて怒られたけれど。
不安なんて、どこかに吹き飛んでしまっていた。
***
「おお、戻ったか」
連れてこられたのは、神様の部屋。よくわからないものから高価そうなものが、広い部屋のあちこちに置かれている。
しかし、相変わらずの幼女姿に、少し心が和んだ。
尊厳溢れる椅子には、あまり似合わないけれど。
「急がせたところ悪いが、もう少し待ってくれんか?もう一人……ん、来たか」
神様の言葉の直後、バタンと扉が開く。
「待たせたか?神」
「いいや?むしろ早いと思ったよ……ゼロス」
その、姿、声。
目を見開いてその人を見つめた。目が合う。
「……アリア……?」
「……ゼロス、どうして」
ゼロスも同様しているようで、瞳が微かに揺れている。そんな様子を見て、神様が意外そうな声をだした。
「ん?お前たち知り合いだったのか?」
そう言われて慌てて手を振る。
「い、いえ……!!そんなこと……」
敵と内通していたなんて知られたら、ここにいられな……
あれ?どうして神様がゼロスのことを知って……さっきは気が動転していてつっこめなかったけれど。
「ああ、別に責めるつもりはないから安心せえ。わしもゼロスとは昔からの顔馴染みじゃから」
「え!?それってどういう……」
わけもわからず、神様とゼロスを交互に見つめる。
大天使様は真剣な面持ちで神様の傍らにたたずんでいる。
「そうじゃのう……丁度いい、昔話でもついでじゃからしようかのう……」
神様はどこか遠くを懐かしそうに見つめた。
そして静かに語りはじめた。
それは、気も遠くなるような昔の話。
- Re: 甘い悪魔にくちづけを。【7/23更新】 ( No.63 )
- 日時: 2015/07/26 13:18
- 名前: スミレ (ID: Id9gihKa)
昔話!!えっ、嘘、凄い気になる!!
もの凄い話の動かし方が上手いですよね!
羨ましいです!
本は好きです!本屋も好きです!!
本はラノベも、普通のもどちらも大好きです!
が、ホラーややたら血生臭いのはあまり…(-_-;)
体育、球技ならちょっとできる!
でも、バスケはドリブルが出来なくて…(/_;)
ひよこさんの作品は、こう展開が分かりやすくて凄い自然なんです!
こう…違和感を感じないんです!
やっぱりすごいです!!
更新、待っています!
- Re: 甘い悪魔にくちづけを。【7/23更新】 ( No.64 )
- 日時: 2015/07/31 17:00
- 名前: ひよこ ◆1Gfe1FSDRs (ID: OcHJFEPy)
スミレさん
昔話というか、神様の語りというか。
いろいろあったので、喋ってもらうことにしました。
ありがとうございます〜!!
ホラーは私も苦手です。
ただ、グロとかは少しだけなら……前そういうのをちらっと見たので。
ラノベとかも好きです〜!!
バスケ難しいですよね……私はシュートが苦手です(真顔)
あっ、ありがとうございます……!!
なんて嬉しいお言葉……(;;)
コメントありがとうございました!!
- Re: 甘い悪魔にくちづけを。【7/23更新】 ( No.65 )
- 日時: 2015/07/31 17:04
- 名前: ひよこ ◆1Gfe1FSDRs (ID: OcHJFEPy)
***
これは、昔のこと。
まだあいつがいたころ。ゼロスはまだはなたれ小僧だったかの。
あいつはわしらとは違って、人の成りはしておらんかった。まさに化け物の類だった。
神と魔王は、相容れぬ存在。それが世の常識じゃった。今も変わらないが。
だがのう……わしらはそこそこ仲がよくてのう……
あいつと初めて会ったのは人間界だった。まあ、それを話すとさらに長くなるから置いておくとして、だ。
あいつの話をしよう。
あいつはなんというか……一言で表すと、お人好しというのか。まあ、人ではないのだが。
悪魔どもには、あまり人の魂を食ってやるなとよく言っていた。食うなら罪を償おうとしない魂にしろ、とかなんとかほざいておった。
あいつはな、人間が好きだったのじゃ。魔王のくせに、決して綺麗とは言えぬ人間を、馬鹿のように信じておった。
わしは、こういってはなんだが、人間が嫌いなのじゃよ。そのことで度々言い争いになったりもしたのう。それももう、いい思い出じゃ。
とまあ、なんだかんだでしょっちゅう会っていたのじゃ。まわりには内緒でな。一度魔界に行ったとき、ゼロスにも会った。魔王にべったりの小さい子供だったわ。
魔王は悪魔どもを決して手下扱いしようとはしなかった。それどころか、家族のように接しておったわ。そのおかげで親父などと呼ばれていたがのう。
その、親父と慕っていたやつのなかに、ロゼウという悪魔がいてな。なかなか強いやつで、次期魔王候補ともいわれておったくらいじゃ。
しかしそいつは性格に難ありなやつでなあ……とにかく力を求めておった。
力に執着しすぎたロゼウが行きついた場所は、修羅の道。仲間だったはずの悪魔どもを己の身体に取り込み、その力を得たのじゃ。
魔界は崩壊、残ったのは魔王とゼロス、そして現魔王のアインスのみだった。
ロゼウはあまりに多くの力を取り込みすぎて、人格は崩壊。破壊行動しかしない兵器へとその姿を変えた。その脅威は天界にまで届いた。
このままでは人間界にも影響を与えかねないそう考えた魔王は、わしに助けを求めてきた。「力を貸してほしい」と、魔王ともあろうやつが頭を下げてな。
あいつ一人では。ロゼウを止められなかったのじゃ。わしと魔王は二人がかりでロゼウを封印した。
ロゼウを消すことは、しなかった。
殺戮兵器となれ果ててしまっても、あいつにとってロゼウは家族だった。
わかるか?他の家族が数えきれないほどロゼウに消されたというのに、あいつはそれでも情けをかけようとした。それが、封印という手段だった。
消さなかったのじゃ、ロゼウを。……わしにはわからん。いままでも、これからもわからんだろうな。
魔王は力尽き、その座をアインスに明け渡し、消えた。わしもかなりの力を持っていかれてのう……おかげでこんな姿になってしまった。
わしももうすぐ消える……その前に、ロゼウを完全に消さねばならないと思った。……どうやって?簡単じゃよ、ゼロス。
わざと封印を解く。
じゃがそのためには、あいつの力も必要だった。しかしあいつは消えた。そこで、ロゼウ本人に封印を解いてもらう必要があった。
やつは封印された今でも力を欲している。そこで、餌を蒔いた。アリア、お前じゃ。
元人間のお前はふつうの天使よりも力が強い。ロゼウは欲深い。お前を必ず欲しがる。悪魔と天使、両方の力を得ることができれば、ほぼ最強じゃからの。
実際、お前に反応してロゼウが目を覚まそうとしている。封印が解けたら、わしとアリアの力を使ってやつを消すつもりじゃった。
さっきも言ったが、わしは人間が嫌いじゃ。だからの、アリア。元人間のお前がどうなろうと、わしにはどうでもよかったのじゃ。
これでわかっただろう?
わしは最低な神なのじゃよ。
アリア、すまない。
どうかわしを、恨んでくれ。
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