コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- お菓子な家の魔女【完結】
- 日時： 2015/03/11 23:37
- 名前： ひよこ ◆1Gfe1FSDRs （ID: OcHJFEPy）
はじめまして、またはこんにちは。
ひよこという者です(●´ω｀●)
前作はわけあって更新停止させていただきます。
本当に勝手ですが、よろしくお願いしますm(_ _)m
事が収まったら更新再開しますので、暫しお待ち頂けると嬉しいです。
そして今回書かせていただくのは、童話「ヘンゼルとグレーテル」をもとにした、魔女と恐れられた少女の物語です。
＊登場人物
・マリア
森の奥に住む少女。
町の人々から魔女と呼ばれ恐れられている。
動物と話せる不思議な力を持つ。
・ヘンゼル
町を危険から守る騎手。
若くして剣の腕は一人前で、最年少の騎士。
双子の妹がいる。
・エリオット
幼い男の子。
森で迷ってしまい、マリアと出会う。
・ハリー
白い毛並みの大きな犬。
マリアの友達。
・グレーテル
ヘンゼルの双子の妹。
強気だが、実は傷つきやすい女の子。
・ケンディ
ヘンゼルたちの住む町の町長。
横が広い。
・ヴェルトン
騎士団の団長。
見た目はゴツいが、根はいい人。
※この物語に出てくる人物は、童話の人物とは別人です。
＊お客様
・マヤ様
・杏月様
・モンブラン博士様
・夕陽様
・はるた様
・覇蘢様
・ヒナ様
・スミレ様
・てるてる522様
・PIERROT様
・Tanpopo*様
・ユキ様
・あんず様
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- Re: お菓子な家の魔女【12/16更新】 ( No.57 )
- 日時： 2014/12/18 21:51
- 名前： ひよこ ◆1Gfe1FSDRs （ID: OcHJFEPy）
ユキさん
はじめまして〜(*´▽｀*)
え、Tanpopoさんですか!?
あ、ありがたいです……。゜(゜´Д｀゜)゜。
面白いだなんて……嬉しいです!!
やっぱヘンゼルとグレーテルは有名ですね〜
今日の夜にでも更新……できたらしたいと思っています。
私でよければおじゃまさせていただきます(^^)
コメントありがとうございました!!
- Re: お菓子な家の魔女【12/16更新】 ( No.58 )
- 日時： 2014/12/21 00:42
- 名前： ひよこ ◆1Gfe1FSDRs （ID: OcHJFEPy）
ヴェルトンの口から出た言葉に、マリアはただただ目を見張った。
「……なんですか、それ……どういう……」
「……私が、この手で彼女を斬ったのです。反逆罪という名の、口止めのために」
ヴェルトンの言葉一つ一つが、この町の裏にある闇の大きさを物語っているようだった。
いったい、何人もの罪のない人達が犠牲になったのだろう。
そして、その罪が全て自分に背負わされている。
そう考え、マリアは寒気を覚えた。
「……町長の命令ですか」
ヘンゼルが、ヴェルトンに鋭い視線をぶつけながら聞いた。
その表情は、今にも崩れそうだった。
「……あの方の命令は、私にとって絶対なのだ。逆らうなど、出来ない」
「……っ!!どうして!!こんなにも大勢の人が苦しんでいるのに、団長はそれを見過ごすんですか!?俺の憧れた団長は、そんな人じゃない……騎士は、正義じゃなかったのかよ!?」
「ヘンゼル、落ち着いて……」
怒りのあまり立ち上がったヘンゼルを、マリアがなだめた。
「……本当に、すまない。私がしたことは、私の命なんかでも償えないし、消えるものでもないことは知っている。……だが、私はあの方を支えなくてはならない……」
「どうして……そこまで……っ!!あんな……あんな外道のためなんかに!!」
ヘンゼルは苦しげに歯を噛み締めると、弾かれたようにヴェルトンの家を飛び出した。
「ヘンゼル!!ちょっと待って……」
「……あの子には、申し訳ないことをした……私が目標だと、言ってくれたのに……騎士失格、だな」
頭を垂れ、弱々しく呟くヴェルトンに、マリアは静かに言った。
「……また、今度あったら教えてください。母のこと。……失礼しました」
軽くお辞儀をして、ヘンゼルの後を追った。
＊＊＊
「あ、ヘンゼ……ル……」
あたりを走って、路地裏でようやくヘンゼルをみつけた。
だが、声はかけられなかった。
「うああああああああああああ!!ちくしょう!!ちくしょうちくしょうちくしょう!!」
壁を何度も何度も殴るヘンゼル。
その叩きつけるような叫びが、マリアの耳に痛いほど入ってきた。
ポツリ……と、雨が一粒、手のひらに落ちた。
雨の音と、ヘンゼルの叫び声だけが、虚しくあたりに響いていた。
- Re: お菓子な家の魔女【12/21更新】 ( No.59 )
- 日時： 2014/12/25 00:35
- 名前： ひよこ ◆1Gfe1FSDRs （ID: OcHJFEPy）
【クリスマス特別番外編】
こんにちは、ひよこです。
本編もまともに更新していないのに、番外編をぶっこむバカがここにいます。
番外編は、今日と明日二作連続を予定しています。
そのうちの一本……今日更新するお話は、マリア目線になっています。
そして、ヘンゼルたちと出会う前の話です。
本編とは関係ありませんので、スルーしてもらっても構いません。
では、どうぞ!!
＊＊＊
【特別番外編その１『聖なる願い事』】
12月24日。
それは、クリスマス・イヴなる日。
この日の朝は、いつもより目覚めが悪い。
イベント関係なく、私の隣には誰もいないのだが。
「……朝……起きなきゃ……」
だけど、今年のイヴは違った。
「おはよう、マリア」
可愛らしい笑顔を浮かべながら、私の隣に寝ている青年がいた。
……青年、が。
「………………え?」
……誰?
「きゃああぁあああぁああああああっ!?」
悲鳴をあげ、ベッドから転がり落ちる。
「だ、だだだ誰!?どうしてここに!?」
「落ち着いて、僕だよ、僕。ハリーだよ」
「は……え?ハリー……?」
私の知っているハリーは、少なくとも人間ではなかった気が……
でも、よくみると似ているところがちらほら。
白銀の髪に、透き通るような肌。
「昨日、サンタにお願いしたんだ。そしたら、こんな姿になっちゃった」
「さ、サンタ?……ほんとにハリーなの?」
にっこりと笑って頷くその顔は、甘えるときのハリーとそっくりのような気がした。
「……ハリー、あなた……」
落ち着いて、ハリーの顔をまじまじと見つめた。
「随分整った顔立ちしてるわね……」
「?」
にわかに信じがたい話だ。
こんな美少年が、ハリーだなんて。
でも、いつも隣で寝ている犬のハリーがいないし、そもそもここにいるのは私とハリーだけだ。
どうやら、信じるしかないらしい。
「……ね、とりあえずさ」
「へ?」
ハリーはベッドから落ちた私を、ぐいっと引き上げた。
「せっかく人間になれたんだし、今日くらいゆっくりしない?」
私の肩を抱いたまま、耳元で囁く。
吐息混じりの声は、寝起きにはかなり刺激的で。
「ちょ、ハリー……!!近い……!!」
「?いつもこのくらいじゃない」
「そ、それはハリーが犬のときで……!!」
「僕は、僕だよ。犬でも、人間でも、どんなに姿が変わっても、僕は僕だ」
ハリーの目が、私の目を捉えて離さない。
いつも、見ているはずなのに、どうしてだか鼓動がはやまった。
「いっつもマリア、忙しそうなんだもん。食材探しとか、料理とか、編み物と……僕はもっと遊びたいのに」
「えと……ごめん」
私が謝ると、ハリーは突然ぎゅっと私を抱きしめた。
「は、ハリー!?」
「……ごめんね、マリア」
「……どうして、ハリーが謝るの?」
「ううん、なんでもない。さ、横になってよマリア。もう少し寝てもいいよ」
確かに、まだ眠気はある。
「でも、ハリーは……」
「僕のことは気にしないで。今日くらい休めばいいよ」
「……じゃあ、お言葉に甘えて」
横になり、目を閉じた。……が。
寝れるわけがない。
ハリーだとしても、やはり意識はしてしまう。
どれくらいたっただろうか、ぽつりとハリーの声がした。
「……ごめんね、マリア」
ハリーは、また謝った。
「僕が人間だったら、君に寂しい思いなんてさせないのに。どうして僕は、犬なんだろう。犬じゃ、君を抱きしめられない。支えてあげられない。涙を拭ってあげられない」
ぽつりぽつりと呟かれる言葉は、悲しみが混ざっていた。
「だから、僕は願ったんだ。一度だけでいい、人間になって、君を抱きしめたいって」
涙で、枕が濡れた。
気づけば、私は泣いていた。
「ごめんね、マリア。人間じゃなくて、ごめんね」
そんなことないよ、と言いたかった。
でも、言えなかった。
口を開いたら、きっと涙が止まらなくなってしまうから。
ねえ、ハリー。
ハリーは、言ったじゃない。
『僕は僕だ』って。
あなたがどんな姿でも、私にとってハリーはハリーなんだ。
だから、だからね。
あなたが人間じゃなくても、犬でも。
私は、あなたに会えてよかった。
心の底から、そう思うんだ。
だから、謝らないで。
お願いだから、笑って……。
私の意識は、ぷつりと途切れた。
目が覚めるとそこは、いつもの部屋だった。
ああ、夢だったのか……
隣には、丸くなって寝ている犬のハリーの姿があった。
ほっと、胸をなで下ろす。
それにしても、随分リアルな夢だったな……。
ふと、枕を触ると、少しだけ濡れていた。
＿＿END
- Re: 【クリスマス】お菓子な家の魔女【番外編】 ( No.60 )
- 日時： 2014/12/25 15:47
- 名前： スミレ （ID: Id9gihKa）
お久しぶりです!
当然本編もですが番外編、面白かったです!
マリアのお母さんの話を聞いていたヘンゼルのリアルな書き方とか、
凄かったです!!
番外編もまさかハリーがそこまで美少年だったとは…!
次の番外編も、期待しています!!
それと…
(〃‾▽‾)o-o∠※PAN!"。・:*:・゜☆メリークリスマス・:*:・゜☆
- Re: 【クリスマス】お菓子な家の魔女【番外編】 ( No.61 )
- 日時： 2014/12/25 22:17
- 名前： ひよこ ◆1Gfe1FSDRs （ID: OcHJFEPy）
スミレさん
お久しぶりです(●´ω｀●)
よ、よかった……番外編なんて書くの久しぶりで、これどうなんだろうと心配していました汗
面白いと思ってもらえてほっとしましたw
ヘンゼルについては、本音言うと、書くのがつらかったです笑
悲しみに満ち溢れていて、みてるこっちがつらくなってきます←おい作者
ハリーは、ちょっと子供っぽい感じの少年かなーと……個人的なイメージですが笑
それでも、彼なりに色々かんがえているんです。
*＜(*´-｀)o∠※PAN!”。・:*:・゜Merry Christmas♪
もうすぐで今年も終わりですね……
コメントありがとうございました!!
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