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未来視少女【キャラ募集中】
日時: 2014/12/23 15:34
名前: フォルテ (ID: nWEjYf1F)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode=view&no=8461

生まれつきなのかな。それとも、後天的に身についたのかな。
私は何でか知らないけど——

——少し先の未来を視ることが出来る。


   ◇  ◇  ◇


※現在、リク依頼の板にてキャラの募集を行っています。
上記URLより、専用のスレッドへ飛ぶことが出来ます。


〜目次〜

キャラ一覧>>10

零話〜視えた未来と結末〜
>>1 >>2 >>5 >>6

一話〜傷跡〜
>>9 >>13

Page:1 2 3 4



Re: 未来視少女 ( No.1 )
日時: 2014/12/20 23:30
名前: フォルテ (ID: nWEjYf1F)

 私が持っている、ほんの少し先の未来を視ることが出来る力。
 これは予知夢みたいに外れることがなくて、視えた未来は変えようとしない限り、必ず実現してしまう。
 だけど、視えた未来は確定事項じゃない。
 未来は予知できたなら、相応の行動を取ることで変えることができる。
 また、たとえ直ぐには変えることのできない大きなものだったとしても、小さな影響くらい与えることはできる。
 お陰で私はこの前、それで命拾いした経験がある。

 それはとある冬の日のこと。
 冬休みを迎えて数日経ったある日の昼下がり、私は家のリビングでゴロゴロしていた。

「いいなぁ、この服……」

 ヘッドフォンから流れるリズムはゆったりと穏やかで、勉強でヒートアップした私の頭を落ち着ける。
 この曲を聞いてていつも思うけど、やっぱり休日をのんびりと過ごすイメージにピッタリだ。しかもこの曲は、ただ聞いてるだけだと絶対に眠くなるので、そう考えると猫が陽だまりで和んでるイメージもある。
 そんな私は大きなビーズクッションで横になりつつ、最近ママが買ってきたファッション雑誌を淡々と眺めてた。

 そのファッション雑誌には季節外れよろしく、薄手のワンピースがいくつか載っている。
 でも、来年を先取りしようという名目で載ってるみたいだけど、幾らなんでも先取りしすぎだろうと思った。
 とは言ったものの、来年の夏あたりに着てみたいものとかけっこうあって、どれもこれも凄く可愛い。
 私はまだワンピースを一着も持ってなかったので、尚更凄く着てみたい衝動に駆られた。
 ママにおねだりしたら、買ってくれるかな——ちょっと淡い期待を抱いて起き上がり、私はキッチンまで移動した。

「ねーねー」
「なあに?」

 ふわりと振り向いたママは、丁度お昼ご飯を作っていた。
 早速おねだりしよう——と思ったその矢先にオムライスのいい匂いがして、不覚にもお腹が鳴ってしまった。

「うっ……」

 恥ずかしさで、顔が赤くなるのがわかった。
 あぁもう、相手は身内なのになぁ——なんでこんなに恥ずかしいんだろ。

「ふふっ、由美ったら……もうすぐ出来るからね」
「はーい」



 ——この後、事件が起きた。

Re: 未来視少女 ( No.2 )
日時: 2014/12/21 10:25
名前: フォルテ (ID: nWEjYf1F)

「——じゃあ、一着くらいなら買ってあげる」
「やったぁ!」

 少なくとも4人前はあっただろうオムライスを、ママと2人でペロリと平らげた後のこと。
 欲しかったワンピースが買ってもらえることになって喜んでいたら、丁度ほんの少し先の未来が視えた。

 ——大型トラックが、家に突っ込んでくる。

「!」

 それから私は、一瞬だけ硬直した。
 トラックが突っ込んできた後に一瞬視界が暗転したということは、つまり未来の私に死が待っていることになる。
 きっとそれは、ママも同じ目に遭うと思う。

「ママ、こっちきて」
「え? 何よいきなり」
「いいから」

 私はママの綺麗な手を掴むと、なるべく急いでその場を離れた。
 とりあえず先ほど視えた映像からして、被害はこのリビング程度では収まらないと看破した。
 おまけに台所では晩御飯の煮物が煮詰められている最中であり、下手したら火事になりかねない。

 じゃあ何処へ逃げるべきか。
 でも私は考えるより早く、家の裏口まで来ていた。

「……?」

 訳がわからない、といった風に黙り込んでいるママを右手で庇うようにして、私は遠くに見えるリビングを見据える。

 視える未来はいつだって、たったほんの少し先。
 それはもしかしたら1時間後かもしれないけど、1分後っていう可能性だって否定できない。
 でも今回は、1分よりも早かったみたい。

「きゃあ!?」
「っ!」

 ——刹那。家中が、まるで地震でも起きたかのように振動した。
 その強烈な振動と共に響いてきた轟音が私たちの耳を劈いたけど、もう何が破壊されたのかさえ、全く区別がつかない。
 一方で悲鳴をあげたママは私をきつく抱き寄せ、私共々少なからず、恐怖と驚愕で身体を震わせた。
 だけどそれらは、全て一瞬の出来事だった。

「な、何……」

 だからかな。その一瞬が収まっても尚、ママが目に見えて混乱しているのは。
 でも仕方ないと思う。私は予め知っていたから落ち着いていられるけど、ママには全然分かったものじゃないから。

「ちょっと、由美!」

 これ以上、被害を拡大させるわけにはいかない。
 私はママの腕を振り払うと、丁度すぐそこにあった消火器を手に取り、台所目掛けて走った。

Re: 未来視少女 ( No.3 )
日時: 2014/12/21 10:41
名前: 田中 (ID: kb.6vsha)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode

どうも!変態野郎田中ですっ☆

由美ちゃんのママさんはどんな美人さんなのでしょうかっ…個人的に好きです。ママさんの事。

未来視少女という題名に引かれました。私もテストの答えを未来視したいですっ!(リアルに)

更新頑張って下さい!

駄文ばっかりですが、私の『俺まじ』も見て頂けたら嬉しいです!何の参考にもなりませんがね☆

Re: 未来視少女 ( No.4 )
日時: 2014/12/21 10:53
名前: フォルテ (ID: nWEjYf1F)

田中さん>>

こんにちは、フォルテです。コメありがとうございます!

由美のママさんは、私の脳内では凄い美人な設定になっていますw
これは後程、物語の中でも明らかにする予定です。

未来視とかいう厨二題名で申し訳ございません←
んー、テストの答案ですかぁ……未来視できたらいいですねw

これからも応援よろしくお願いします!
貴方の小説も、暇を見つけて顔出しにいきますね。

Re: 未来視少女 ( No.5 )
日時: 2014/12/21 18:53
名前: フォルテ (ID: nWEjYf1F)

 ——こんなことが、最近起きたのだ。
 元来私が持っていた予知能力のお陰で、幸いママも私も怪我を負う事なく、消火器のお陰で火事も免れることが出来た。

 だけど問題は、あの後から今に至るまでの間。

 私が消火器で台所の鍋目掛けて消火活動を行っていると、少し遅れてママがリビングまでやってきて、そのあまりにも惨過ぎる光景を見るなり大きな悲鳴を上げた。
 それからママは暫く硬直した状態で動くことなく、ただ床に座り込んで泣いていた。
 そんなママを慰めたくて、私は消火活動を終えて真っ先にリビングへと駆け込み、暫くママの背中をさすった。
 けれど——

「……て」
「?」
「出てって!」
「!」

 いきなりママが怒鳴った。
 って思っていたら、ママは涙目で私を振り返るなり、立ち上がった勢いで私を突き飛ばした。
 突然の出来事に私は受身もとれず、その勢いのまま尻餅をつく。

「な、何するの!」

 訴えるけど、ママは聞いちゃいない。目がそう語っている。

「私、つくづく思っていたのよ。アンタと一緒にいると、どうして物事全部が上手くいくのかって」
「え、えっと……ママ、何言ってるの……?」
「黙りなさい!」
「っ!」

 何時にない怒声に私は反射的に目を瞑り、同時に身を縮こませた。
 ずきんと胸が痛む。こんなの、いつものママじゃない——

「今考えてみれば、そういうことだったのね?」
「何よ……」
「アンタは人間じゃないから、こういうことが起きるんだって分かるんでしょう?」
「……」
「そうなんでしょ!?」
「っ!」

 ——酷いよ、いきなり。でも、その言葉は声にならなかった。
 何故なら、私の未来が視える力は、確かに人間じみたものじゃないから。
 もしかしたら、本当にママの言うとおり、私は人間じゃないのかもしれないし。

「アンタはもう如月家の人間じゃないわ。はやく出てって」
「やだ……」
「はやくしなさいっ!」
「……」

 ——沈黙が走る。

 でも結局その沈黙に勝てず、まるで別人のよう変わり果てたママのその言葉を最後に、私は大人しく家を出た。
 本当は出たくなかったけど、聞く耳もたずって感じだったから、こうするしかなかった。

 ——あの時、私の中にあった家族という関係に、一生治らない亀裂が生じた気がした。


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