コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 彼等の恋の裏話 【スピンオフー(誰も期待してねーよ】
- 日時: 2015/04/28 20:17
- 名前: SINODAKEIN (ID: GIxrqpJQ)
●参照数100以上ありがとうございます。20150405〜
参照数200以上ありがとうございます。20150415〜
☆奥羽達のスピンオフ、スタートです。20150428〜
=主要人物=
○宮里 美紀 ミヤサト ミキ
平凡な成績・容姿・運動神経
面倒見が良い
魁と香奈の幼馴染
○里山 魁 サトヤマ カイ
頭が並外れて良い
毒舌なうえにストレート
意外にシャイ
香奈のライバル
○姫宮 香奈 ヒメミヤ カナ
天然
運動が得意
朝が弱い
魁のライバル......?
○湯島 奥羽 ユトウ オウウ
美紀たちのクラスに転校して来た転入生
イケメンな上に爽やか
優しく穏やかな性格
属に言う完璧人間
=2-Cのメンバー=
○岡田 正義 オカダ マサヨシ
美紀たちのクラスの担任
気弱な優しい性格
『マッサー』というあだ名で親しまれている(命名者:魁)
○春日 田間 カスガ タマ
美紀たちのクラスメート
冷静沈着な委員長
〜お客様〜
・ことり
・きらめき様
- Re: 王道だけれども仕方ない。だってこれは私の恋物語だから。 ( No.11 )
- 日時: 2015/04/04 10:16
- 名前: SINODA KEIN (ユキ) (ID: GIxrqpJQ)
7、love
......結局、私は好きなのだろうか。
魁のことを。
幼馴染みだから、気にかけているだけじゃないかな。
私は、奥羽君と帰りながら考えた。
「美紀さん」
「なに?」
奥羽君が声をかけてきた。
「どうでしたか」
「何が?」
「香奈さんと、魁君の事を、出る間際まで見ていたでしょう。悲しかったですか?」
「それは......」
納得はできなかった。
いつも私と魁は一緒に何かをしてた。
「分からない......」
魁は、毒舌で、上から目線で、憎たらしいけど、頭は良いし、頼りになる。
一緒にいて、楽しい。
けど......
「一緒にいて、楽しいってのはloveの好きなのかな」
「さぁ......どうでしょうね」
奥羽君は含み笑い......じゃないけど、意味ありげな笑いをした。
「奥羽君は好きな子とかいるの?」
「いますよ。叶いませんけどね」
しれっと答える奥羽君。
「へえー、どんな子なの?」
「さあ.....」
ニコリと笑って、誤魔化された気がする。
「気になるよー」
何だよ、凄く気になるじゃん。
叶わないって、好きな子に好きな子がいることがわかってるってことだよね。
「誰?田間さん?華姨ちゃん?」
「違いますよ。僕は彼女とあの方がくっつくのを応援していますし」
「だれだよ」
そういえば。
「奥羽君、香奈が魁のことを好きだってよく気づいたね」
「ええ.....まあ。人間観察と推理が好きなもので」
「そうなの?謎解きとか?」
「ええ、すきですよ」
「じゃあさ、コレ、わかる?」
奥羽君は未だに分からない子だけど、悪い人じゃない。
だって、自分の好きな人の幸せを願えるんだから。
......私は......
香奈の事、大好き。
馬鹿で妹見たいで目が離せないけど、凄く優しくて、友達思い。
自分の好きな人の幸せを......
魁と香奈がくっつくのを......
願っているのかな。
- Re: 王道私恋物語 〜参照数100感謝!〜 ( No.12 )
- 日時: 2015/04/05 20:13
- 名前: SINODAKEIN (ID: GIxrqpJQ)
8、自覚
「魁ってば」
「んだよ、うっせえな、香奈」
「はぁ?大切なことでしょう?」
「んなもん、美紀にまかせときゃあいいんだよ」
「そうやっていっつも美紀に頼るから・・・・・・」
昨日からずっと。
見せ付けるように私の前で香奈は魁に話しかけていた。
奥羽君は奥羽君で微笑んでいるし。
「いいよ、魁。私やるからさ」
「美紀・・・・・・」
「あ、そう?ありがとう。・・・・・・じゃあ魁、これやろうよ」
「おお」
・・・・・・見たくない・・・・・・。
「奥羽君、先帰ろうよ」
「はい」
あんな2人の姿なんか。
みたくない。
「美紀さん、大丈夫ですか?顔色、悪いですよ」
「うん・・・・・・」
「・・・・・・嫉妬、ですね」
「・・・・・・・・・・・・」
もう、肯定するしかない。
「そうみたい」
私は、魁が好きなんだ。
だから、嫌なんだ・・・・・・。
「・・・・・・そうですか」
「ありがとう・・・・・・心配してくれて」
そう自覚してから。
素直に『嫉妬』を肯定できた。
少しだけ、楽になったきがする。
- Re: 王道ノ私的恋物語 〜参照数100感謝!〜 ( No.13 )
- 日時: 2015/04/07 19:19
- 名前: SINODAKEIN (ID: GIxrqpJQ)
9、告白
「・・・・・・・美紀さん、こんな時に何なのですが」
「なに?」
「好きです」
私は、機能をいったん停止させた。
「・・・・・・」
「美紀さん、本当にすみません・・・・・・。でも、今伝えたかったので」
奥羽君が・・・・・・。
「そう・・・・・・なの」
「でも、いいですよ」
「え?」
「答えは」
ニコリ、と笑う奥羽君。
「僕は・・・・・・美紀さんの真っ直ぐなところが好きなんです」
「・・・・・・」
「だから、美紀さんにこう、告白しても魁君への気持ちは変わらないだろうということは分かっているので」
すこし、目を伏せた。
「・・・・・・だから、頑張って下さい。応援しています」
「・・・・・・ごめんね・・・・・・」
私は、それだけしか言えなかった。
そして。
「ありがとう」
「いいえ」
気がつかせてくれて、ありがとう。
「じゃあ・・・・・・」
「・・・・・・はい」
察しのいい彼なら分かると思う。
「頑張るよ、私」
「明日、ですか」
「うーん・・・・・・善は急げ、でしょ?」
「急がば回れ、もありますがね」
奥羽君は苦笑して、失礼します、といって大豪邸に帰っていった。
「ふぅ・・・・・・」
私は前者。
早く。
香奈にとられる前に。
私は気が長くないの。
早く。
「はぁ・・・・・・・」
深呼吸して、帰った。
- Re: 王道ノ私的恋物語 〜参照数100感謝!〜 ( No.14 )
- 日時: 2015/04/08 20:36
- 名前: SINODAKEIN (ID: GIxrqpJQ)
香奈side──1
「私はね」
「んだよ、いきなり」
私は、姫宮香奈。
幼馴染で親友の美紀と好きな人が同じだとしったのは、何日も前。
悲しすぎる。
「私は・・・・・・」
その先を告げたいけれど。
『好きだ』と。
「んだよ・・・・・・」
「いや、やっぱり、なんでもない」
でも・・・・・・。
告げたら、この関係は崩れるんだろうな。
「魁は、好きな人、いるの?」
「あー・・・・・・」
言葉を濁した。
「どうだろうな」
そっぽをむく、魁。
「はぁ・・・・・・」
私は溜め息を付いた。
・・・・・・いるんだね。
「あっそ」
魁は何時でもはっきりものを言うんだ。
だから、そんな魁が濁すってことは、迷っている、もしくは心当たりがある・・・・・・ということ。
「んだよ、オマエはいんのかよ」
「・・・・・・いるよ」
私はそうとだけ告げて、
「さってと。もう帰ろうか」
「ああ?おう」
この話しを切り上げるために、帰りを誘った。
- Re: 王道ノ私的恋物語 〜参照数100感謝!〜 ( No.15 )
- 日時: 2015/04/12 13:28
- 名前: SINODAKEIN (ID: GIxrqpJQ)
香奈side──2
「魁はさ、奥羽君と美紀、いいコンビだと思わない」
「まぁ・・・・・・相性はいいんじゃねーの」
私は・・・・・・私は、できれば奥羽君と美紀がくっついてほしい。
けど、美紀は魁が好きだから。
奥羽君の片思いで終わってしまう。
「魁は、それでいいわけ」
「はぁ?」
何言ってんだよ、と、付け加えない。
全否定できていないことを、頭のいい魁は気が付いていないのかな。
「美紀も、好きな人いるみたいだしねぇ」
「・・・・・・俺には関係ねーよ」
小さく呟く、魁。
・・・・・・本当は、知りたいくせに。
そして、私は分かってるけど。
美紀と魁が両思いだってしってるけど。
「美紀も、奥羽君が好きだったりしてね」
私は、私にも可能性があることを信じたい。
一緒にいたのは、美紀だけじゃないんだ。
私だって、美紀と同じ時間、魁と一緒にいたんだ。
「・・・・・・・・・・・・」
魁があからさまに傷ついたのが分かった。
分かっても、言わない。
「どうしたの、魁」
「いや・・・・・・なんでもねえよ」
酷いって
「ま、いいんじゃない。美紀はああいうタイプと友達になってるし」
無駄な足掻きだって
「相性もよさそうだしね」
魁を、傷つけるって
分かってても。
「そう・・・・・・だな」
どうしても、いってしまう。
認めたくない。
はっきり言ってくれればいい。
「俺は美紀が好きだ」って
「お前は好きじゃない」って
言ってくれればいいのに。
「・・・・・・そうだよな」
そうやって、変なところで優しくなるから。
「まあ・・・・・・アイツにはお前の言う通り、頼りすぎてたし」
いっつも俺様なのに、そういうときだけ引くから。
「アイツが好きで、両思いなら、それでいいさ」
私は、そんな魁に惹かれるんだ。
この恋は、かなわないのに。
かなうはずが無いのに。
・・・・・・こんなに一途なヤツの心なんか、奪えるはずが無いんだ。
「魁・・・・・・」
好きだよ。
「私ね──」
「んだよ」
大好き。
「・・・・・・魁のことがね・・・・・・・・・・・・」
大好き。
だったよ。
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